逆転負けで世界選抜は28年ぶりの勝利ならず

2年に一度開催される団体対抗戦で世界選抜は10.5-7.5とアメリカをリードして最終日に臨み、丸山茂樹の大活躍があった1998年以来の勝利を狙いました。

試合はマッチプレーで行われ、マッチを勝利したチームに1ポイント。

18ホールを終えてイーブンの場合は延長戦はなく、引き分けとなって両チームが0.5ポイントを獲得します。

最終日は両チームの全12選手によるシングルス戦が行われ、世界選抜の28年ぶり2度目の勝利への期待を担って第1マッチに登場したのが久常でした。

まずは3番パー5で2打目を2オンに成功させてバーディーを奪うと、ほぼ同じ距離から後に打ったキャメロン・ヤングはバンカーに入れてパー止まり。

マッチプレーならではの駆け引きでこのホールを取ると、続く4番もバーディーで2アップとします。

ところが5、6番を落としてイーブンとなるとヤングが世界ランキング3位の底力を発揮して、11番からは3連続でホールを取って3アンド2(残り2ホールで3ポイントリード)で久常を下しました。

久常は世界ランキング3位のヤングに2ポイント先制するも…

これで勢いをつけたアメリカはこの日9勝2敗1分けの猛攻で、逆転勝利を収めました。

最終的なスコアは17-13と差がつくことになりましたが、アメリカに傾いた流れを止めることに期待がかかっていたのが松山でした。

この日は第7マッチでコリン・モリカワと対戦すると、2番でバーディーを奪って先制します。

3、4番は両者ともバーディーで引き分け。

世界ランキング11位のモリカワと、28位の松山の対決は6番から15番の間に7回もポイントが動く激闘となり、イーブンで最終ホールを迎えます。

モリカワ相手に最後まで勝ちにいった松山

18番はモリカワがティショットでフェアウェイを捉えたのに対して松山は右のラフへ。

2打目を先に打ったモリカワはグリーンに乗せたものの長い距離のバーディーパットを残します。

松山のボールはラフにすっぽり埋まっており、相手がバーディーを奪う可能性はかなり低い状況となれば、フェアウェイに刻んで寄せワンでのパーを狙いにいくのが定石です。

ですが、それではマッチは引き分け。

アメリカの流れを止めたい状況で松山は右ラフからグリーンの左を向くほどのオープンスタンスをとって思い切りカットにボールを打ちました。

バーディーを狙いにいった=マッチを勝ちにいったショットは花道に止まり、チップインを狙ったアプローチは5メートルほどオーバー。

パーパットを決めきれずにマッチを落とす結果となってしまいましたが、どのような状況でも引き分け狙いに満足せず、勝利にこだわる凄みを感じさせるプレーでした。

次戦は来週の「ベイカレント」 地元での雪辱Vに期待!

この雪辱を果たせる場はすぐにやってきます。

松山の次戦は来週(10月8~11日)に横浜CCで開催されるPGAツアーの「ベイカレントCレクサス」です。

大会名に所属契約先が入り、自身の発案でアマチュア予選が行われるなど、ホームの日本での開催というだけでなく、“ホストプロ”に近い立場で出場することになるだけに、勝利への意欲は人一倍強いはずです。

この日敗れたモリカワも出場を予定しているので、横浜での「再戦」があるかもしれません。

地元での雪辱を期するのは久常も同じはず。

この悔しさが日本のファンの前での活躍につながることを期待したいところです。

(文/森伊知郎)