スタートから圧巻の4連続バーディー!

首位の福山恵梨と1打差でスタートした桑木はスタートから圧巻の4バーディー。

17番パー4では残り124ヤードから9番アイアンでの2打目をカップのすぐ横に着弾させ、1.7メートルを沈めてこの日7つ目のバーディーを奪うと、2位に2打差をつけて勝利を決定づけました。

3日間で奪ったバーディーは17個で1ラウンドあたりにすると5.6666個となり、今シーズン平均の3.8065個を大きく上回ります。

これに貢献したのが前週から替えた新ドライバーブリヂストン「B-Limited BX TOUR MAX」です。

前週からドライバーを新モデルにスイッチしていた

ドライバーを替えた理由について桑木は「前よりちょっと音が低くなったのが好きなのと、ヒールだった前に当たっても球がブレなくなったので飛距離ロスもないですし、方向性も良く、ミスが少ないので入れました」と優勝会見で説明しました。

この時期にドライバーを替えるということは「AIG全英女子オープン」優勝でメンバー資格を得て来シーズンから本格参戦するアメリカLPGAツアーでの使用を見据えてのものでしょう。

そのドライバーだけに慎重にテストを重ねて選んだのかと思いきや「すぐです。一発目で『あ。替えようか』みたいな感じです」と、文字通りの“ひと目惚れ”だったことを明かします。

最初の1球で「替えよう」と思ったドライバーへの信頼感

クラブを新しいものに替える際に非常に大事なのがファーストインプレッション=1球目でどんな感触を得たか、です。

ツアープロともなれば何球か打っているうちに新しいクラブの特性に合わせられる(合わせられてしまう?)能力を持っていますが、やはり最初の1球で得られた感触は残るものです。

桑木もLPGAツアー参戦に伴って好不調の波はあるでしょうが、不調に陥った時でも「このドライバーは間違いなく自分に合っている」という信頼感があればクラブへの不安はなくなることで原因の可能性のひとつを取り除くことができます。

そうなれば復調への期間も短くできるメリットがあります。

アイアンは2016年モデルの「TOUR B X-CB」を長らく替えなかった桑木ですが「ドライバーは割と『いいな』と思ったらすぐに替えられるタイプです」と言います。

それでも「今回のモノは、ものすごい手応えが良かったのですぐに替えました」との信頼感を説明します。

渋野日向子は全英V後5戦目で優勝 桑木は6戦目

近年は毎年、日本勢がメジャーを制覇していますが、日本を主戦場とした選手が勝ったのは2021年の「全米女子オープン」での笹生優花以来です。

ただし笹生はその後すぐにLPGAツアーに主戦場を移したため、メジャー制覇後も日本でプレーしたのは2019年の「全英女子オープン」に勝った渋野日向子以来となります。

その渋野は日本に戻って5戦目の「デサントレディース東海クラシック」で優勝しています。

大会名が変わった前週にそのことを聞かされた桑木は「そこで勝てたら良かったんですけど」と、少なからず意識していたことを打ち明け、「今週勝ててすごくホッとしています」と同じ岡山出身の先輩の偉業がプレッシャーにもなっていたようです。

渋野は「デサント~」での優勝後のシーズン残り試合8戦中4戦でトップ10入り。

「大王製紙エリエール」では優勝しています。

桑木もそれに負けない活躍でLPGAツアーへ勢いをつけてほしいものです。

(文/森伊知郎)