打点部分が分厚く、食いつく打感はマッスルバックそのもの

まずは新旧「TB-7 FORGED」を見た目で比較してみよう。並べてみるとヘッドの大きさはほぼ同じ。7番30度のロフト設定も変わらない。しかし、両者が明らかに別物であることはバックフェースの意匠から見て取れる。「NEW TB-7 FORGED」は「TB」シリーズの特徴であるシアターブレードデザインを継承しているが、バックフェースの打点部分の厚みがマッスルバック由来であることを主張。前作の「スマートさ」に「力強さ」がミックスされた印象を受ける。ところが、実際に「NEW TB-7 FORGED」を構えてみるとさほど難しいアイアンには見えず、むしろ安心感があると奥山はいう。

「バックフェースを見るとシャープな印象ですが、構えてみるとトップブレードが厚く見えるし顔にちょっと丸みがあります。そもそもヘッドサイズが昔のマッスルバックほど小さくないのでさほどプレッシャーは感じはしません」

やや大きめのサイズ感と適度な厚みのトップブレードが安心感を与えてくれる。
マッスルバック由来の「NEW TB-7 FORGED」は打点部分に厚みがある。
2022年に登場した初代「TB-7 FORGED」は、弟分の「TB-5 FORGED」同様、キャビティバックの進化形。

見た目の印象と結果が一致する「NEW TB-7 FORGED」は完成度が高い

そしてコースでボールを打ち始めた奥山がまず指摘したのは、見た目から受ける印象通りの打感と球筋が得られるところだ。奥山いわく、ねらうクラブでもっとも大事なのは自分の感覚と結果が一致することであり、その点において「NEW TB-7 FORGED」の完成度はすこぶる高いという。

「フェースがボールに一回食いついてから押してくれます。球離れが早すぎないので自分のイメージした方向にボールを打ち出せます」

球の乗り感が強い「NEW TB-7 FORGED」はフェースと出球をコントロールしやすい。

食いつきのよさはヘッド素材がS20Cからより軟らかいS15Cに変わったことも影響していると考えられるが、「NEW TB-7 FORGED」のコントロール性能をさらに高めているのがユニバーサルソール形状だ。

「地面に最初に当たるのはリーディングエッジですが、そこに面があるため深く刺さる感じがしません。トレーリングエッジも落ちているのでインパクト後もヘッドが抵抗感なく抜けてくれるので、自分の意図した通りにフェース面を管理できます。ヘッドが上から入っても刺さりにくく、手前から入っても滑ってくれるので入射角のコントロールが上手にできないアマチュアでも結果的に球のバラつきが小さくなります。これは左足上がりや左足下がりなど傾斜の変化にも強いということになります。また、安心感はあっても大きすぎないのでラフからの抜けがよいのも強みです」

入射角が深くても浅くても抜けがよいユニバーサルソールを採用。「スコア100前後の人でも『NEW TB-7 FORGED』なら前へ進めます。グリーンの近くまで運んで、『DJシリーズ』のようなやさしいウェッジで寄せればスコアはまとまると思います」(奥山)

ミスに対する強さはほぼキャビティアイアン

ソフトで厚みのある打感や優れたコントロール性能はマッスルバックそのものだが、「NEW TB-7 FORGED」にはマッスルバックらしくないところもある。それはミスに対する寛容性だ。

「従来のマッスルバックには球筋を操作できる代わり、曲がりや距離のバラつきが大きくなるデメリットがありました。ところがこの『NEW TB-7 FORGED』は当たり負けに強く、芯を外しても曲がりにくく、飛距離の誤差も許容範囲内です。ぼくも今日初めて打ったのに球がほぼ一箇所に集まっていました。自由自在に曲げて狙うというより、直進性を生かしてターゲットを真っすぐ狙ったり、曲がり幅をコントロールしながら打ちたい人にオススメです。見た目はマッスルですが、キャビティのようにオートマチックな要素もあるアイアンです」

「マッスルバックなのに球が上がりすぎず、当たり損ねでもしっかり前に飛んでくれます」(奥山)
ラフからでも抜けがよく距離を計算しやすい。ちょっと難しめのヘッドとやさしい標準シャフト「FS90i」の相性がいい。

NEW TB-7 FORGED スペック

●ヘッド素材・製法/S15C軟鉄鍛造 ●仕上げ/ニッケルクロムメッキ・サテン仕上げ ●シャフト/FS-90iスチール(S、R)、FT-70i
●価格/5本セット(#6~PW)16万5000円(税込)、単品(#5)3万3000円(税込)
2026年11月13日発売予定