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ゴルフ力を3ヶ月で底上げする!ナイスショットを約束する7割スイング(2)

2018/10/27 ゴルフトゥデイ 編集部

「スイングが安定しない」「飛距離が伸びない」などなど、アマチュアにありがちな悩みやミスの原因は“マン振り”にあり!それを解消する「7割スイング」の作り方を人気ティーチングプロ、堀尾研仁がわかりやすく解説します!

【堀尾研仁・(KEN HORIO GOLF ACADEMY)】
ほりお・けんじ。1971年4月16日生まれ、岐阜県出身。デビッド・レッドベターに師事してティーチングプロの道を歩み始め、公認インストラクターとして活躍。その後、ツアープロの帯同コーチとして田島創志、高橋竜彦の初優勝に貢献。2005年には谷口徹に帯同し、3つのメジャートーナメントに同行。そのほか数多くの男女ツアープロを指導。現在は、有楽町に開校したKEN HORIO GOLF ACADEMYでアマチュア向けのレッスン活動や後進の指導にあたっている。著書、テレビ等の番組出演も多数。

インパクトまでの体の動きを“3割減”させよう!『体で上げる』でクラブを動かすのは切り返し直後まで!!

フォームが乱れる「10割スイング」は、切り返し以降も必要以上に体でクラブを振ろうとすることが大きな原因。まずは、上半身の動きを3割減させるということを知ろう。

芯に当たらない人は体を動かし過ぎている

悩みの尽きないアマチュアに多いのが、トップからインパクトにかけて肩と腰が一緒に動いてしまっている「10割スイング」です。これは、少しでも遠くに飛ばしたいという意識が働きよけいなリキみが強過ぎることが原因です。

この問題を解消するためには、シンプルに体の運動量を減らしてしまいましょう。トップから切り返したら、体(上半身)を使ってクラブを振ろうとしないようにしましょう。バックスイングでは、上半身の捻転が不可欠なので体を使ってクラブを上げることに問題はありません。

ですが、切り返してからは体を動かすことよりも「クラブを振る」ことを重視してください。この意識改革だけでも、適切な7割スイングに近づくことができますよ。

バックスイングは体を積極的に動かしてクラブを上げていく

バックスイングでは、体(上半身の捻転)を使ってクラブを上げていっていい。ただし、頭の位置が右足よりも外側にいくほど、勢いを付けたり、オーバーに動かないように気を付けよう。

▼アドレスからインパクトまでの体の動きを7割に留める

体の動きをアドレスからインパクトまで10分割した場合、アマチュアの多くは10割体を動かしてしまっている。これを7割にすることが、適正な7割スイングの基本となる。

切り返した後も体(上半身)で振ろうとしなければ“3割減”できる

上半身を主体とした動きは、切り返し直後で留める。これが、7割スイング作りのベースとなる大事な部分。ダウンスイングでは、上半身に代わって腕(アームローテーション)が主体となる。

▼視界の左端でボールを見ながら切り返すと体の動きを7割にしやすい

バックスイングすると顔が若干右を向いて、ボールを視界の左端でとらえる状態になる。この状態をキープして切り返すと、体の動きを「7割」に留めやすくなる。

インパクトまでの「残り3割」は腕の仕事。ヒジから下をローテーションさせて腕とクラブを振る!

「体7割」にすることで体が支点となり、遠心力を生かした腕とクラブのリリースができる。そこでポイントとなるのが、ヒジ下のローテーション。

ヒジ下が回らないとヘッドは走らない

体を使い過ぎている人は、絶対に大きく飛ばすことはできません。「体の動かし過ぎ=腕とクラブが振れていない」からです。

腕とクラブが振れていないと、ヘッドが走らず、大きく飛ばすエネルギーが得られません。では、どうすればいいか。

その答えがヒジ下の腕のローテーションです。まず、バックスイングで上半身をねじるように、ヒジ下の腕もねじれなければいけないということを知りましょう。そして切り返し以降、ねじったヒジ下の腕をねじり戻す、ローテーションさせるのです。

体の動きを7割に留めるのは、体を支点に腕を振りやすく、ヒジ下のローテーションをしやすくするためでもあるのです。

7割で振るにはバックスイングでねじれた腕をひっくり返す

切り返し以降は、ヒジ下のローテーションが主体となってクラブを振る。「体7割」にする目的は、ローテーションを伴ったクラブのリリースを達成するためと言ってもいい。

「開いて閉じる」のイメージでヒジ下を動かす

「開いたものを閉じていく過程で、フェースがスクエアになってインパクトするんです。」

バックスイングでフェースを開き、フォローにかけて閉じていく。このイメージを持ってスイングすることで、ヒジ下のローテーションがやりやすくなる。グリップを強く握ってたり、リキまないことも大事。

【NG例】「体10割」は腕とクラブが振れてない

「体10割」で振っているアマチュアは、腕とクラブを振れていない。力が入りすぎている結果、体とクラブが一緒に動いてしまっていることが多い。

7割スイングの作り方【ドリル編】

適切な7割スイングに必要なポイントがわかったところで、次は、そのポイントを押さえた動きを体に覚え込ませよう。そのためには、まず「腕を振る」ことから始めなければいけない。

ドリル1.「連続・V字・素振り」でヒジ下のローテーションを体感

体は動かさず、ヒジから下をローテーションさせて連続して素振りを行う。振り幅は、手元が腰の高さに上がるくらいまで。また、バックスイングとフォローでグリップエンドがボールを指すイメージを持つこと。腕をリラックスさせて、クラブの重さを感じながら、ヒジ下を「ねじって、ねじり戻す」を繰り返そう。

▼ローテーションの確認・ドリル

  • 裏表の色が違えば、名刺でもカードでもなんでもいい。

  • ヒジ下のローテーションを忘れないように。

腕がきちんとローテーションされていれば、バックスイングでは「緑の面」、フォローでは「白の面」が見える。紙の向きを気にしながら、ヒジ下をローテーションさせよう。

ドリル2.トップで2秒静止してから腕だけでクラブを振ってヘッドの走りを体感

トップで2秒静止してから、腕を力いっぱい振る。静止状態から腕だけで振ろうとすると、下半身は自然と土台になって踏ん張り、一瞬の差で腰の動きが先行した下半身リードのスイングになる。結果的に「体7割」で腕とクラブを振ることができる。

ドリル3.左足のステップをきっかけにダウンスイングすれば「体7割」が身に付く

バックスイングで上半身をしっかりねじってトップまで上がったら、切り返しの直前で左足を目標方向に一足分踏み込んでダウンスイングを開始する。アドレスからテークバックで「チャー」、トップからの切り返しで「シュー」、ダウンスイングから打ち終わるまでを「メーン」のイメージでやってみよう。

▼左端以外を見えなくしたサングラスでボールを打ってみよう

どうしても体を使ってインパクトまでいっちゃう。そんな人は、サングラスの左端以外をシールなどでつぶして、左端のスキマからボールを見続けながらを打ってみよう。「体7割」の位置で上半身が留まって、腕を振らなければ打てない状態を強制的に作ることができる。

  • 切り返し以降、体でクラブを振ろうとすると、途端にボールが見えなくなる。

  • 左目でボールを見続けることで、上半身が腰と一緒に回ってしまうのを防げる。

7割スイング・ドリルをアマチュアが体験!打点のバラツキが減って芯に近いところで打てるようになった!

▼BEFORE

切り返しからインパクトまで、体を10割どころか2割増しくらい動かしている。体が先行してしまっているので、インパクトは完全に手で合わせにいってしまう。

▼AFTER

上の連続写真と同じコマを抜き出したが、明らかに練習後の方が体の動きが抑制され、振り遅れを軽減することができている。インパクト時の顔の向きも理想的。

▼BEFORE

手元が「7割ポジション」に差しかかろうというタイミングで、顔も体もボールに向いてしまっている。インパクトにクラブが追い付かず、合わせにいっている。

▼AFTER

練習前に比べて、胸と顔が完全にボールに向いてしまうことがなくなった。上半身の動きを1、2割減らすことができるようになり、腕とクラブが振れている。

GOLF TODAY本誌 No.548 36〜45ページより

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