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ゴルフ力を3ヶ月で底上げする!ナイスショットを約束する7割スイング(3)

2018/10/28 ゴルフサプリ編集部

7割スイングをしたくても、つい手元に力が入ると台なしになる。そこで、グリップの見なおしを提案。軽く握ってもズレたり滑ったりせず、リキまずに振れるグリップを素材、形状などから選んでみよう!

【解説:関 雅史】
PGA A級ティーチングプロ兼クラブフィッター。雑誌、TV、ラジオなど様々なメディアで活躍中。“QP”の愛称で親しまれている。

滑らないグリップならリキまない。2つの要素をチェックしよう!

「スッポ抜けない」「回らない」ための“太さ”と“感触”

リキみを生じない、つまりスイング中にギュッと握り込まないためには、軽く握っていてもクラブがスッポ抜けたり、ヘッドの動きにつられて手の中で回ってしまったりしないグリップであることが条件です。

この条件を満たすには、2つの要素があります。その1つは形状、特に“太さ”です。握り方には個性があっていいと思いますが、その握り方、手の大きさに合った“太さ”を選ぶことで、手と指の接触面積が増え、密着度が高まります。グリップの太さは内径の違いでも選べますし、下巻きテープの巻き方でも調整できます。

もう1つの要素は、素材や表面加工による“感触”の違いです。これは、好みや慣れによる要素が大きく、一概にどの仕様がベストとは言い切れません。要は、それぞれに選択肢があり、ショップで購入できるということ。上達を促すためにも、自分のフィーリングに合った適切なグリップを探すのはメリット大です。

下手投げで放り出せるグリップがベスト

▼滑らなければリキまない

右手を軽く握ったままクラブをコントロールできるフィーリングがあれば、インパクトでも下手投げ感覚で右手を離し、フォローを出していける。

▼滑り感があるとリキむ

手の中で滑り感が生じると振り遅れる感覚になり、インパクトでリキみ、無理につかまえる動きになる。

【ポイント1:太さ】タメが強いなら細いグリップ、弱いなら太いグリップがいい!

グリップの太さは、内径で分類されています。市販のクラブにプロパーで装着されているものは、男性用は内径が0.6インチの「60サイズ」がほとんどです。差し込み口の内側に「M60」と刻印されています。

シャフトの太さは変わらないので、内径が0.62インチと広い「M62」を装着すれば細くなり、逆に0.58インチと狭い「M58」なら太く仕上がります。

ただ、最近は内径が同じでも肉厚で太さを選べるモデルも増えています。素材の伸縮に頼らないぶん、仕上がりの均一性は高くなります。

グリップエンドからヘッドに向けて先細り感を出すテーパーの度合いも、要チェックです。テーパーが強いほどすっぽ抜け感は抑えられますが、右手部分が細くなりがちです。ツアープロの間では、右手部分を太くした、テーパーの弱いものが流行っています。どちらがしっくりくるか、実際に試してみることをオススメします。

切り返しでタメが強いタイプはグリップが細めのものが合う。逆にユルやかにリリースするタイプは太めのものが合う。

【ポイント2:感触】ズレないザラザラ、吸いつくペタペタ。安心できる手ざわりを選ぼう!

通常のラバー素材やシリコン系の樹脂素材でも滑りにくくはなっていますが、さらにその効果を高める表面の加工法に工夫があります。

その滑りにくさの演出は、大きく分けて2通りがあります。1つは、コード入りなどで表面を凸凹にして、引っかかり感を強める方法。もう1つはしっとり、ペタペタと貼りつくような粘着感を高める方法です。

この2つのどちらを選ぶかは、好みの問題です。ザラつく引っかかり感があるほうが軽く持てる人もいれば、しっとりと馴染む方がソフトに握れるという人もいます。

ただ、硬めのシャフトを使いたい人は、グリップも硬めでそろえるのがベター。その点ではコード入りやザラザラ系が合います。逆に、シャフトにしなやかさを求める人はグリップも軟らかさを感じられるもので、粘着系が合うと思います。いろいろショップで触って、自分に合う感触を探してみてください。

重量はどう考える?

交換用に市販されているグリップの重量は50g前後です。しかし、アベレージ向けの軽量クラブには30g台のグリップが装着されていることが多くなっています。これを市販のグリップに交換するとバランスが大きく変わってしまいますが、あまり気にすることはありません。

手元の重さが多少増えても、動的な振りやすさはほとんど変わりません。静的なバランスを合わせようとヘッドを重くすると、かえって振りにくくなるだけです。

バックラインは必要?

グリップ背面の隆起部分、いわゆるバックラインには、フェース面の向き、アラインメントを手元で感じ取れるメリットがあります。しかし、ヘッド重心を感じ取れれば、バックラインなしでもOKです。

ネックの調整機能、いわゆる“カチャカチャ”を利用するなら、バックラインなしのほうがいいでしょう。ただし、自分のポジションがすでに決定して、もう調整する必要がないのなら、バックラインの有無は好みで選べばいいでしょう。

グリップを2つの要素で選ぶならコレ!

細・ペタペタ系

ゴルフプライド(日本フェィウィック)|ツアーベルベット・スーパータックJP スタンダード

【スペック】
・口径(重量):M60X(47g)、M60R(46.5g)
・バックライン:有・無
・テーパー:強
・価格:オープン

表面の粘着感を高め、新しい感触を演出。ラバーグリップの定番「ツアーベルベット」の次世代モデル。口径の「X」はバックラインあり、「R」はバックラインなしを表す。「R」は特にスリムな握り心地になる。

SUSAS(ティー・エム・シー・エンタープライズ)|WISDOM

【スペック】
・口径(重量):M60(50±1g)
・バックライン:有・無
・テーパー:弱
・価格:1800円+税

芹澤信雄プロ(バックラインあり)と藤田寛之プロ(バックラインなし)のこだわりから生まれた、外径がややスリムなモデル。硬度を調整し、表面の粘着力を高め、余計な振動と滑り感を極力排除している。

ロイヤルグリップ(フラッグ)|デュアルレイヤーグリップ

【スペック】
・口径(重量):M60(48g±1g)
・バックライン:有・無
・テーパー:強
・価格:1850円+税

第1層に硬質、第2層に軟質のエラストマーを採用し、組み合わせることで余計なねじれによるエネルギーロスをなくしつつ、ソフトな握り心地を実現。表面のマイクロテクスチャーで、密着性を高めている。

太・ペタペタ系

ゴルフプライド(日本フェィウィック)|CP2ラップ ミッドサイズ

【スペック】
・口径(重量):M60R(64g)
・バックライン:無
・テーパー:弱
・価格:オープン

ソフトな新素材と左手部分にコントロールコアを採用。テーパーは弱め。関節や手首の負担が少なく、コンフォート(快適)とコントロールのパフォーマンスを高めることから「CP2」とネーミングされた。

ウィン(ブロッサム)|ネオラップ オーバーサイズ

【スペック】
・口径(重量):M60(50±2.5g)
・バックライン:無
・テーパー:強
・価格:2300円+税

クラシカルな革巻きデザインだが、素材は全天候型の樹脂系。内径サイズ、重量はそのままに、外形がスタンダード、ミッド、オーバー、キングと4サイズある。どの太さがしっくりくるかは、ショップで要チェックだ。

ムジーク|ドライコンパウンド パワーミッド

【スペック】
・口径(重量):M60(53±3g)
・バックライン:有・無
・テーパー:弱
・価格:1300円+税

太めのグリップは、手首のコッキングを抑えて安定性を高めるとともに、パワー伝達能力を高めて飛距離アップにつながる、というコンセプトから開発されたモデル。外径は太くなっているが、重量は標準的。

細・ザラザラ系

イオミック|iXxコード1.5

【スペック】
・口径(重量):M60(48g±2g)
・バックライン:有・無
・テーパー:強
・価格:1400円+税

グリップエンドから5㌢の位置の外径が21.5ミリと、かなりスリム。手に吸いつくようなソフトラバーの表面にコード織り込むことで、絶妙なバランスの滑りにくさとフィーリングを実現。カラーはブラックのみ。

NOW ON|NO.1 48シリーズ

【スペック】
・口径(重量):13.5ミリ(48g±1g)
・バックライン:有・無
・テーパー:弱
・価格:オープン

テーパーを抑えたスリムタイプ。高密度のエラストマーはねじれ感を抑えつつ、ソフトなフィーリングを演出。ストレートに配列されたディンプル(溝)構造が雨でも滑りを防ぐ。カラーバリエーションは10色。

パーフェクトプロ(ワークス)|Xラインコード

【スペック】
・口径(重量):M60・M60R(50g±2g)
・バックライン:有・無
・テーパー:強
・価格:オープン

振動吸収性に優れた合成ゴム素材は、インパクトの衝撃を従来素材より25%低減。軟らかなソフトコードと表面に施されたXパターンが汗や雨による滑りを抑える。カラーバリエーションも5色で展開。

太・ザラザラ系

ゴルフプライド(日本フェィウィック)|MCC・プラス4・アライン

【スペック】
・口径(重量):M60X(53g)
・バックライン:有
・テーパー:弱
・価格:オープン

硬めのバックラインを強調し、アラインメントを取りやすくしている。左手部分はコード入りだが、右手部分はコードなしで、下巻きテープ4枚分と同等の厚みをプラス。テーパーが弱くなっている。

ラムキン(朝日ゴルフ用品)|Z5ツアーテーパー

【スペック】
・口径(重量):M58(54±3g)、M58R(55±3g)、M60(54±3g)、M60R(55±3g)
・バックライン:有・無
・テーパー:弱
・価格:オープン

プロツアーでニーズが高い、テーパーを抑えたモデル。独自の合成ゴム素材が優れた粘着性とショット時の不快な衝撃を軽減する。上部はコード、中間部と下部は表面デザインを変えることでフィット感を向上。

イオミック|X-エボリューション2.6

【スペック】
・口径(重量):M60(50±2g)、M62(50±2g)
・バックライン:有・無
・テーパー:強
・価格:1600円+税

グリップエンドから5㌢の位置の外径を22.6ミリと太めに設定。素材の特性を生かしたソフトな握り心地と、改良された表面のXパターンがコード入りに匹敵するグリップ力を実現。カラーは8パターンを用意。

GOLF TODAY本誌 No.548 47〜51ページより

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