2019全英オープンゴルフ レポート|タイガー、DJ、ファウラー。珍しい組み合わせの3人による“全英オープン仕様”の練習ラウンド
ゴルフライダーKの全英オープンレポート【その1】
北アイルランド・ロイヤルポートラッシュにて開催の“全英オープン”レポートをお届け。
取材初日は、朝から豪華な顔ぶれの練習ラウンドに帯同!
火曜日の朝だというのに、タイガーの練習ラウンドには200人超えのギャラリーがゾロゾロ
2019全英オープン練習日、ロイヤルポートラッシュゴルフクラブの1番ホールには、まだ朝8時を過ぎた頃だというのに、すでに大勢のギャラリーがティグラウンドを囲んでいた。
それもそのはず、今まさに練習ラウンドをスタートさせようとしているのは、タイガー・ウッズ、ダスティン・ジョンソン(以下DJ)、そしてリッキー・ファウラーという豪華な顔ぶれだ。まるで、本戦のようなペアリングであり、比較的珍しい3人1組での練習ラウンドということも言える。
それから、タイガーとDJの練習ラウンドというのも、珍しい。さらにいえば、DJとファウラーが一緒というのは、かなり意外。それというのも、DJはファウラーとともに、クロード・ハーモン・サードをコーチとして迎えていた時期がある。しかし、現在DJはクロードとは袂を分かって(ケンカ別れというわけではない)いるからだ。ファウラーは、現在もクロードをコーチとしている。
“このエリア”ではなく、“正確にこの距離を”という狙い方とショットが求められる
さて、こぼれ話はこのくらいとして。2番ホール・パー5(574ヤード)のティショット、タイガーはドライバーをチョイスし、しっかりとフェアウェイを捉えていた。
6月の全米オープン出場から、この全英オープンまでの期間、まったく試合に出ていなかったわりには、危なげない雰囲気の打球を放っている。改めて、M5ドライバーとの相性の良さが窺えるショットでもある。
そして、DJとファウラーも、ともにフェアウェイをきっちりとキープ。
セカンドショットは、タイガーがフェアウェイウッド、DJとファウラーがそれぞれアイアンでグリーン手前に運ぶ。
フェアウェイ右サイド、グリーン手前右サイドにはポットバンカーがあり、グリーン左サイドは丈の長いラフがある。これらのリスクを避けつつ、3打目のアプローチでカップにきっちりと寄せる狙いがあるようだ。
3名とも、グリーン手前とグリーン左サイドからしか、アプローチ練習を行っていなかったところを見ると、この2番ホールでは、外したとしてもグリーン左。ポットバンカーのある右サイドは、絶対にいってはいけないエリア、という共通認識があるようだ。
ロイヤルポートラッシュゴルフクラブの各ホールは、リンクスらしい風が吹くことはもちろん、フェアウェイには細かいアンジュレーションがあり、ナイスショットをしたとしても、平らなライから打てるチャンスは少ないだろう。
そのため、たとえ届くとしても、グリーン手前のカップを狙いやすい場所へ、狙いすましてボールを運ぶ。今週は、こうしたプレーを見る機会が多くなりそうだ。
グリーン上では、パットを打つよりもフェアウェイを振り返ったり、グリーンの傾斜をジッと見つめて考えを巡らすことの多かったタイガー。2番ホールでの練習パットを終えた後、キャディとともにフェアウェイを振り返って、何かを確認しあうタイガー。
その背中からは、「今週は、ティショットの落とし所を見極め、そこへ正確に運ぶことが重要なんだ」、そんなタイガーの戦略的思考が感じ取れたような気がした。
●取材・文・撮影/ゴルフトゥデイ編集部 角田柊二
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