2019全英オープンゴルフ レポート|みっちり1ラウンド、タイガーがマット・キレンのパッティングアドバイスを受講
ゴルフライダーKの全英オープンレポート【その4】
北アイルランド・ロイヤルポートラッシュにて開催の“全英オープン”レポートをお届け。
右手を使いすぎ?タイガーが若手コーチを呼んでパットをチェック
マット・キレンとタイガー・ウッズが歩く姿に海外メディアが色めき立った
火曜日の朝、いつものように早い時間から練習ラウンドをスタートさせたタイガー・ウッズ。だが、何かが少し違う。グリーン上でタイガーが、マット・キレンのアドバイスを受けているのだ。ちなみにマット・キレンは、まだ30代の若手インストラクター。ジャスティン・トーマスやJ.B.ホームズらを指導していることからも、注目を浴びている。
タイガーがマットのコーチングを受けている風景を見るのは、ザ・プレーヤーズ選手権以来のこと。マスターズ、それにメモリアルに出場した時も、グリーン上のタイガーの横にマットの姿はなかった。てっきり、マットとのコンビを解消したのかも? なんてことも考えていたのだが、そういうわけではなかったようだ。
しかも、かなり“がっつり”とコーチングを受けている様子。練習ラウンド中、マットはタイガーのパッティングの動画を撮ったり、身振り手振りを交えてアドバイスを送っていた。この光景には、海外のメディアも驚いていたようで、時間を追うごとに、彼らの2ショットを撮ろうというカメラマンが増えていった。
マットから、詳しいコメントをもらうことは叶わなかったが、その様子からはタイガーの右手について指摘しているようだった。タイガーは、もともと右手を主体としたストロークで“感じ”を出す。だが、その右手のアクションが強すぎて、転がりすぎてしまっているようだ。特にロングパットの練習のシーンで、そんな様子が多々みて取れた。
大会前日となる水曜日の16時頃、練習場のギャラリーの間に歓喜のどよめきが走った。タイガーのキャディバッグを担いだキャディが登場。その後を耳にイヤホンをはめつつ、ダウンベストを着たタイガーがやってきたのだが、なんとここにも、マット・キレンの姿があった。
スイングコーチはスイングを見る。フィジカルトレーナーはトレーニングを担当する。そして、パッティングインストラクターはパッティングのアドバイスをする。海外では、このように分業制が明確で、自分とは関係のない“職場”には顔を出さないのが一般的。そのため、パッティングインストラクターであるマットが、ドライビングレンジに来るのはとても珍しいこと。ここまでベッタリと一緒にいるということは、タイガーは意外とナーバスになっているのか? それとも、彼らの気まぐれによるものか。
ともかくも、プレーヤーズ選手権以来のマット・キレンとの入念なパッティングチェックを行なったタイガー。フェアウェイ同様、大きなうねりを伴った傾斜が難易度の高いパットを要求するグリーン。そして、グリーン外からパターで寄せる場面も多いロイヤルポートラッシュのセッティング。マット・キレンのコーチングを受け、タイガーのパッティングは万全となっているのかもしれない。
ついに始まった2019全英オープンは、グリーン上のタイガーにも注目だ。
●取材・文・撮影/ゴルフトゥデイ編集部 角田柊二
[関連]
- 2019全英オープンゴルフ レポート|タイガー、DJ、ファウラー。珍しい組み合わせの3人による“全英オープン仕様”の練習ラウンド
- 2019全英オープンゴルフ レポート|タイガーらのメジャー優勝を支えた名キャディが、J・デイにメジャー2勝目をもたらすか
- 2019全英オープンゴルフ レポート|「勝つのはロリーで決まりさ」地元ファンの大声援は、2度目の全英制覇をもたらすか
- 2019全英オープンゴルフ レポート|みっちり1ラウンド、タイガーがマット・キレンのパッティングアドバイスを受講
- 2019全英オープンゴルフ レポート|全英初出場の堀川未来夢は、この試合限定のスペシャルなキャディバッグとともに戦う
- 2019全英オープンゴルフ レポート|カップを行ったり来たり。大乱調のマキロイの横で、ウッドランドは奇跡のパー
- 2019全英オープンゴルフ レポート|タイガー・ウッズのいない3日目のロイヤルポートラッシュに、虚しく響く「ゴー! タイガー!」