男女ツアープロに聞いた!ゴルフを上達させる“目的別”練習方法|Part3
手首を使っちゃうとヒッカケが出るので右手首に注意して練習をします
アイアンでヒッカケが出た後の練習では、木下稜介はボール位置のチェックから始め、スイング中の右手首や前傾をチェックしている。
●男女ツアープロに聞いた!ゴルフを上達させる“目的別”練習方法
Part1:“ただ打っている選手”はいない!ツアープロの練習風景
Part2:球が左右にブレ始めたら…【金澤志奈】
Part3:ドライバー、アイアンのヒッカケが出たら…【木下稜介、星野陸也】
Part4:右プッシュ、スライスが出たら…【重永亜斗夢、鬼頭桜】
Part5:アイアンでヒッカケ、つかまりが悪いと感じたら…【木村彩子、ラヒル・ガンジー 他】
Part6:パットがうまくいかない時は…【武尾咲希、竹内美雪、堀川未来夢】
木下稜介のゴルフ練習方法|アイアンのヒッカケが出たら合わせにいかないように右手首の角度を変えずに打つ
球の位置を動かして球が右に出る位置を確認する
ヒッカケが出たラウンド後の練習では、右手首の角度に気をつけて球を打ちます。僕の中では、右手首の角度を変えないことと、前傾が浅くならないように気をつけることがセットになっていて、これら2つのことに注意しながら練習します。
右手首の角度を意識的に球が変えないで練習を続けることで、手首を使わずに打つ感覚が覚えられます。それから、前傾が浅くならないように気をつける理由は、体が起きるとヘッドが球に届かなくなり、手先で合わせにいってしまうからです。
ヒッカケが出るときは、普段よりもボール位置が左にズレていることがよくあります。そんなときは、ボール一個分くらい右に置いて練習します。始めは出球が右になりますが、徐々に真っすぐになっていきます。
手先でつかまえようとすると、ハンドレイトになります。ハンドファーストを意識しましょう。
胸と球との距離を意識して、この距離を変えずに振る
球と胸との距離を変えない意識を持つだけで、前傾をキープしやすくなります。スイング中に前傾が浅くなったり、深くなったりすると打点が安定しないので、ヒッカケ以外のミスの矯正にも有効です。
胸とボールとの距離を変えずに打てれば、体が起きにくいので、手で合わせにいくことも防げます。
木下稜介
(ハートランド)
きのした・りょうすけ。1991年7月16日生まれ。奈良県出身。2 0 1 3 年プロ転向。今シーズンの「ミズノオープン」では、初日にアルバトロスを記録するなどし、5位でフィニッシュ。初優勝が期待される若手の一人。
星野陸也のゴルフ練習方法|ドライバーのヒッカケが出たらタイミングを調整するためにやわらかシャフトと太グリップで球を打つ
手首を過剰に使ったり、タイミングが狂ってきたら、 星野陸也は“専用”の練習用クラブで球を打って調整する。
打ち急ぐと当たらないやわらかシャフトで練習
これは僕の練習ルーティンでもありますが、グニャグニャのやわらかいシャフトのクラブとグリップが太いクラブを使って練習します。僕はドローが持ち球ですが、スイングのタイミングが合わないとフックが出ます。やわらかいシャフトは、打ち急ぐと当たらないのでタイミングを合わせるのにちょうどいいんです。
また、フックは手首を使うことでも出ます。この矯正には、グリップの太いアイアンを使います。グリップが太いと手首が使えないので、この2つのクラブを使った練習で調子を整えます。
打ち急ぐと当たらないやわらかシャフトでタイミングを調整
手首を使いにくくなる太いグリップでフックを矯正
シャフトがグニャグニャのクラブは、打ち急ぎを矯正するには最適。
太いグリップで真っすぐボールを飛ばす練習。この感覚を本番に生かす。
星野陸也
(フリー)
ほしの・りくや。1996年5月12日生まれ。茨城県出身。2018年「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝。186㎝の長身から放たれる豪快なドライバーショットを武器に、今シーズンも優勝争いに絡むなど頭角を現し始めている。
取材トーナメント/ 全米オープン、日本ゴルフツアー選手権、ミズノオープン、ヨネックスレディス
GOLF TODAY本誌 No.566 26〜27ページより