男女ツアープロに聞いた！ゴルフを上達させる“目的別”練習方法｜Part6

思った方向に打ち出せているかどうかが大事。そう考える武尾咲希は、近くに置いた球に当てる練習をくり返す。

●男女ツアープロに聞いた！ゴルフを上達させる“目的別”練習方法
Part1：“ただ打っている選手”はいない！ツアープロの練習風景
Part2：球が左右にブレ始めたら…【金澤志奈】
Part3：ドライバー、アイアンのヒッカケが出たら…【木下稜介、星野陸也】
Part4：右プッシュ、スライスが出たら…【重永亜斗夢、鬼頭桜】
Part5：アイアンでヒッカケ、つかまりが悪いと感じたら…【木村彩子、ラヒル・ガンジー 他】
Part6：パットがうまくいかない時は…【武尾咲希、竹内美雪、堀川未来夢】

武尾咲希のゴルフ練習方法｜入らないなと思ったらストロークのことを考えないように球に球を当てる練習をする

打ち出したい方向を見ながら打ってもいい

パットする時は、狙った方向に打ち出されているかどうかが大事なので、ストロークのことは考えずに打ちたいんです。

だから、パットの練習では、１～２メートル離れたところに置いた球に、打ち出した球を当てる練習をくり返しています。

この練習を続けていると、自信を持って打てる距離を作れるようにもなりますよ。それに、その距離をコロがすための振り幅も身に付きます。継続していくと、自然と打ち出す方向だけに集中して打てるようにもなります。　実際のラウンドでは、スパットを決めて、スパットに向けて打ち出すようにするといいですよ。

打ち終わるまで顔は上げません！

ヘッド軌道やストロークを気にしないで打てるのが一番。体の動きとかを気にしちゃうと、思った方向へ打ち出せなくなってしまいます。

武尾咲希
（GOLF5）
たけお・さき。1994年10月7日生まれ。福島県出身。プロ5年目となる2019年シーズンは、QTランク73位の資格でレギュラーツアーに参戦中。4月の「スタジオアリス」で2位Tとし、シード奪還へ弾みをつけた。

竹内美雪のゴルフ練習方法｜パットで右に外し始めたらヘッドの位置を確認するためにライン付きのボールで練習する

パットが右に外れ始めると、今度はそれを嫌がってヒッカケて打つようになってしまうという竹内美雪。そんな時は、ライン入りのボールで構えをチェックする。

ラインが入ったボールは構えの確認に重宝しています。

自分にとっての基準があるとミスをしたときに役立つ
私のパットの悪いクセは、ボールが右に出ちゃうこと。修正できずにいると、今度は右を嫌がってヒッカケちゃうんです。

そんな時は、自分にとっての正しい構えができているかどうかを確認するんです。たとえば、私にとっての基準は、フェースと球の中心を合わせて構えられているかどうかです。右に出ちゃうときは、ヒール寄りに球を置いています。

このフェースと球の中心を合わせて構えられているかが、私にとっての基準になっていて、これが正しければ、ミスの原因はほかにあるということがわかります。

正しくアドレスできているかどうかを測れる基準を作っておくと、ミスの原因が見つけやすいですよ。

竹内美雪
（タイカ）
たけうち・みゆき。1995年12月7日生まれ。兵庫県出身。2014年プロテストに一発合格。今シーズン、まだ思うような結果を残せていないが、練習量は人一倍多い。その努力がいつか報われることに期待したい。

堀川未来夢のゴルフ練習方法｜ピン方向に打てないときはパットの距離感をつかむために長い距離のパットを2回で入れる

18ホールをすべてピン方向に打てるのがベスト。だが、実際はそうもいかない。そんな時のために、ロングパットを2パットで入れる練習は欠かさない。

距離感をつかむ練習は欠かせません
どうしてもピンに向かって打てない場面というのは、必ずあります。そして、そんな時は、グリーンセンターを狙って打つしかありませんよね。

だから、パットの練習ではロングパットの距離感をつかむ練習を欠かさずやっています。それから必ず２パットでカップインできるように、１パット目がカップにからむように、常に練習しています。

カップまで5メートル以上のパットを、2パットでカップインできるように、何度も練習をくり返すという。

堀川未来夢
（Wave Energy）
ほりかわ・みくむ。1992年12月16日生まれ。神奈川県出身。6月の「日本ゴルフツアー選手権」でツアー初優勝。全米オープンへの切符も手にし、初の海外メジャー参戦も経験。今シーズン、大きく飛躍しそうな選手の一人。

取材トーナメント／ 全米オープン、日本ゴルフツアー選手権、ミズノオープン、ヨネックスレディス

GOLF TODAY本誌 No.566 32〜33ページより