男女ツアープロに聞いた!ゴルフを上達させる“目的別”練習方法|Part4
ボールだけクリーンに打つ練習です
調子が悪い時には右プッシュやスライスが出てしまうという重永亜斗夢は、ティアップした球を打つというシンプルな練習で調整を図っている。
●男女ツアープロに聞いた!ゴルフを上達させる“目的別”練習方法
Part1:“ただ打っている選手”はいない!ツアープロの練習風景
Part2:球が左右にブレ始めたら…【金澤志奈】
Part3:ドライバー、アイアンのヒッカケが出たら…【木下稜介、星野陸也】
Part4:右プッシュ、スライスが出たら…【重永亜斗夢、鬼頭桜】
Part5:アイアンでヒッカケ、つかまりが悪いと感じたら…【木村彩子、ラヒル・ガンジー 他】
Part6:パットがうまくいかない時は…【武尾咲希、竹内美雪、堀川未来夢】
重永亜斗夢のゴルフ練習方法|右プッシュが出たらヘッドを上から入れないようにティアップした球をクリーンに打つ練習をする
ヘッドが下から入ると思うと右肩が前につっこまなくなる
僕は、調子が悪いと球が右に出てプッシュやスライスになるので、ボールをつかまえる練習をします。1センチ強くらいの高さにティアップしたボールをアイアンで打つ練習です。この練習のポイントは、ボールだけをクリーンにヘッドが下から入ると思うと右肩が前につっこまなくなる打つこと。
そもそもボールをつかまえようと、ヘッドを上から入れようとしてアウトサイドイン軌道になるのが、右に出る原因。だから、僕の場合はティアップをすることでボールの見え方を変えて、ヘッドを下から入れるようにしたいんです。そうすると、体がつっこまなくなってボールがつかまってくるんです。
下からヘッドを入れるのは、あくまでもイメージ。実際には、クリーンにインパクトさせよう。
ヘッドを上から入れようとすると、右肩をつっこみやすくなります。すると、アウトサイドからヘッドが入ったり、それを修正しようと右肩を下げて合わせにいってしまうんです。
重永亜斗夢
(ホームテック)
しげなが・あとむ。1988年9月14日生まれ。熊本県出身。2018年「東建ホームメイトカップ」で石川遼、片山晋呉らの追撃を振り切ってツアー初優勝。命名した父親のみならず、ファンからも「鉄腕アトム」のような活躍が期待される選手の一人。
鬼頭桜のゴルフ練習方法|スライスが出たら体がつっこまないようにハーフショットで100ヤードを打つ
アウトサイドイン軌道で、フェースが開いたままインパクトしてしまうことがあるという鬼頭桜。そんな時は「地味だけど確実な練習」で調子を戻すという。
この7Ⅰのハーフショットの練習で、手っ取り早くスライスが直るので、アマチュアのみなさんにもぜひやってもらいたいです。
高さと距離が揃っていればきれいに当たっている証拠
スライスが出てしまうときは、たいてい体が前につっこんで、外からヘッドが入ってきています。そんなとき、私の場合は7番アイアンのハーフショットで100ヤードを打つ練習をします。この練習で大切なのは、出球の高さと距離を揃えることです。打球の高さは普段の7番の半分くらいの高さです。ボールに対するヘッドの入り方が悪いと、高さと距離、それに方向性も揃いません。
ロフト角の多いウェッジだと、多少入り方が悪くても高さや距離が揃ってしまうので、7番アイアンくらいロフトがあるクラブのほうが練習に適していますよ。
ハーフショットですが、フィニッシュでは左足に体重がしっかり乗っているように。しっかりと振りましょう。
手だけでクラブを振ったり、合わせにいって右足に体重が残ってしまっては意味がありません。体をしっかりと使って、締まりのあるスイングをしましょう。
鬼頭 桜
(フリー)
きとう・さくら。1995年1月30日生まれ。愛知県出身。2015年のステップアップツアー「山陰合同銀行 Duoカードレディース」で初優勝。今シーズンは、QTランク33位の資格でレギュラーツアー初優勝を狙う。
取材トーナメント/ 全米オープン、日本ゴルフツアー選手権、ミズノオープン、ヨネックスレディス
GOLF TODAY本誌 No.566 28〜29ページより