男子下部ツアーに現れた怪物ルーキー！　久常の記録がスゴイ!!

国内男子の下部ツアーにあたるAbemaTVツアーで次々に記録を更新しているルーキーがいる。18歳の久常涼だ。現在、同ツアー賞金ランキング1位に立つ久常が打ち立てた記録と今後期待できる記録を紹介しよう。

男子下部ツアーに現れた怪物ルーキー！　久常の記録がスゴイ!!

7月末に行われたAbemaTVツアーの南秋田カントリークラブみちのくチャレンジ最終日、久常は61を叩き出し、2日間通算17アンダー、125で2位に6打差をつけて圧勝した。61はAbemaTVツアーの18ホール最少ストロークタイ記録なのだが、久常は6月のジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山でも61をマークしている。これまでAbemaTVツアーで通算7回しか出ていない61を1人で2回も出しているのである。これはもちろん久常だけだ。

ジャパンクリエイトチャレンジin福岡雷山では2日目の61で首位に立ち、最終日は67で逃げ切り。プロ初優勝を飾っている。この時にマークした22アンダーは54ホール競技のAbemaTVツアー新記録だった。ちなみにストローク数は194でツアー記録の192には及ばなかった。

南秋田カントリークラブみちのくチャレンジの17アンダー、125はアンダー数、ストローク数ともに36ホール競技の新記録。わずか1カ月余りでこれだけの記録を塗り替えたのである。

驚くべきは久常がまだ18歳のルーキーだということ。アマチュア時代は日本ジュニア（12〜14歳の部）や全国高校選手権を制し、ナショナルチームメンバーにも選ばれていたから実績はある選手なのだが、プロになっていきなりこれだけの活躍をするのはすごい。10代で2勝というのもAbemaTVツアー史上初の快挙である。

久常はこれまでAbemaTVツアー6試合に出場して2勝のほか2位と3位も1回ずつある。獲得賞金は721万1812円で賞金ランキング1位に立っている。AbemaTVツアーのシーズン獲得賞金記録は771万0069円（2006年、小野貴樹）だから、あと約50万円。ここでも記録更新が期待できる。

AbemaTVツアーは約1カ月の休みを経て今週のエリートグリップチャレンジから後半戦に入る。レギュラーツアーだけでなく、こちらのほうも注目してはいかがだろうか。

久常涼のAbemaTVツアー成績

文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。