TOP メニュー
ゴルフ知恵袋
理想のトップをつくるには『胸郭の動き』を意識しないと！　肩、腰だけじゃダメ！

理想のトップをつくるには『胸郭の動き』を意識しないと！　肩、腰だけじゃダメ！

みんなの胸郭コンディショニング【第1回】

2024/02/08　ゴルフサプリ編集部

みやざわ整骨院院長·ツアーコーチ兼プロトレーナーの宮澤大助氏が提唱する「THP理論」。「THPソリューション」とは文字通り胸椎（Thoracic）と骨盤（Pelvis）のスタックバランスを調整・解消するというものだ。このバランスを整えることがゴルフの上達を促すという。

GOLF TODAY本誌 No.620 80ページより
写真／Getty Images

カラダが回らないのは肩でも腰でもなく「胸椎」が硬くなってきているから

ゴルファーが見落とす「胸椎」ってどこ？

ゴルフスイング — 理想のトップやスイングの形を目指すため、腰と肩の柔軟性を重視する人は多いが「胸」の柔軟性を気にする人は少ない。

プロや上級者のスイングに憧れて同じようにスイングしているつもりでも、なんだかボールに力が伝わらないし、スイング自体もどこかぎこちない。ゴルフのために風呂上がりのストレッチなども欠かさずやっているのに、なかなかゴルフに生かされていないと思う人は少なくはないはず。もしかしたらそれはストレッチしている部分が違うのかもしれない…。

胸椎と骨盤、体幹の位置とのバランスを正常な状態に戻すことで、胸椎の緩やかなカーブが回復。椎間板の柔軟性も回復し、体のパフォーマンスを最大限発揮できるようにするというのが胸郭コンディショニングだ。

「高齢者が転倒したりすると『ヒザが悪くなった』などと部分部分に目が行きがちですが、体のバランスを司る胸郭が硬くなり歪んでいる場合も多いのです。胸郭は日常生活でも重要でゴルファーのみなさんもぜひ気にかけてほしい」と宮澤氏は言う。

正しく股関節に乗れればヘッドにパワーが伝わる！でも実はみんな外側に乗りすぎという驚愕の事実が…

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。体ガチガチのオッサンゴルファーの僕が、脱力すること...

あわせて読みたい

胸郭とは胸椎と胸骨と肋骨からなる上半身、胸の部分の総称のことで136個の関節で構成されている。その中で一番重要視されているのが胸椎の部分だ。胸椎は頸椎と腰椎に挟まれるように位置し、上下双方からの影響を非常に受けやすい。そして可動域が少ないため、この部分の動きが悪いと代償動作として頸椎と腰椎を過剰に動かしてしまうこととなる。

とくにパソコンや携帯電話を使う現代では、日常生活のほとんどで背中を丸め、手を体の前で使う動作が増えている。この動作で胸椎は丸まり、バランスよく動けなくなる。

飛距離アップとケガの予防に最適

「胸郭」とは胸椎と胸骨と肋骨からなる上半身、胸の部分の総称のことで136個の関節で構成されている。

背中を丸めて手を前で使っていると巻き肩となり、ほとんどの人は胸椎が硬くなっている。試しに胸を空に向けるようにして胸椎を伸ばす運動（伸展）をしてほしい。

「首を伸ばすことによって胸を伸ばそう」とするか「腰を伸ばすことによって胸を伸ばそう」とするはずだ。すでにこの時点で胸椎が柔らかくないために首か腰に負担がかかっているのだ。

これはゴルフとの関係をみても明らか。胸郭が柔らかく可動することができれば、Xファクターが増し、しっかりと肩が入ったトップが作れ、切り返し後の腰と肩の捻転差も作られやすい。

ここが硬くなっていると上半身と下半身が一枚の板のように動き、捻転差もなく、スイングのスピードは上がらない。

ゴルフでいえば、骨盤を基準に体をヒネってトップを作っているように思いがちだが、じつは背中の中心部にある胸椎の回旋によって行われている。

この胸椎、胸骨、肋骨で形成される胸郭、胸郭のコンディショニングが悪いとスイングだけでなく、通常の歩行にも影響を及ばしてしまう。「脊椎を含む胸郭ストレッチが競技力の向上、ケガの予防に繋がります！これからは肩、腰だけではなく、胸郭の動きを意識してみてください」（宮澤氏）