首の付け根と腰を意識!間の「胸」を動かすと強いスイングになる
下半身の伸び上がりも胸郭の動きの悪さが原因
「ゴルフの場合、骨盤を基準に体をヒネり、トップの形を作ります。ところでみなさんは、どこを意識してカラダを捻転していますか?レッスン等で「もっと肩を回して」と言われるかと思いますが、実はこのカラダのヒネりは肩でなくもっと下、胸椎の回旋によって生み出されているのです」(宮澤氏)
スイングのパワーを生み出す肩と腰の捻転差だが、解剖学上、腰椎の回旋角度は約5度、胸椎は約35度といわれている。それだけにカラダをヒネる回旋動作は、胸椎の動きが大きく関係しているのがわかる。
「胸椎が硬くなるとスイング時の捻転差が生まれにくくなるだけではありません。実はアドレス時における下半身の安定感にも影響を及ぼします。さらにゴルフスイングでは皆さんご存知の通り、手先ではなく体の大きな筋肉を使わなければなりません。
体の中枢(胸郭・体幹)からのパワーを抹消に伝えようとするとき、足の筋肉の動きも不可欠ですが、胸椎の可動が少ない状態で地面反力を使う動きをしてしまうと体は起き上がり、手元が浮いてしまいます。つまりミスが起こる状態でボールをヒットしているということです。胸郭の動きが悪くなっているからこそ生まれるミスなのです」(宮澤氏)
長いデスクワークはいいスイングの敵
パソコンを使ったデスクワークの姿勢が胸郭のバランスを崩す悪い動きだ。
頸椎、胸椎、腰椎の「3椎」を自分自身で意識してもらいたい。頸椎と腰椎が前弯しているのに対して胸椎だけが後弯しているのがわかるだろうか?
「さらに寒さで背中を丸めたり、物を書く時の姿勢、パソコンや携帯電話を使うときなど、日常生活のほとんどで肩を前に出し、背中が丸くなりやすい状態にあります」(宮澤氏)
背中が丸くなると当然胸椎の後弯も強くなり、動きが悪くなる。「胸椎の可動を上げるには、前方向への伸展動作が重要になってきます。胸椎を伸展させるためには肋骨を上方へ引き上げる動作が必要なのです」(宮澤氏)
「THP動作トレーニング」で胸郭のコンディションを整える牧野裕と芹澤大介。シニアになっても長く競技ができる秘密でもある。
日常生活でもデスクワークが長くなってしまったなと感じたら、真っすぐに立ち、胸を空に向けるように伸ばすイメージでストレッチする。このような心掛けだけでも効果はある。
「頸椎と腰椎は安定性が高く支点を維持し、胸椎が力点・作用点として動きます。胸椎は安定性の高い頸椎と腰椎に挟まれている状態なのです。つまりゴルフの時にはアドレスの時点から頸椎(首の付け根)と腰(骨盤)を意識し、その間の胸郭を動かしていくようにすると再現性の高いスイングが作れるのです」(宮澤氏)
肩や腰を動かすのではなく、首のつけ根と骨盤は動かさず「胸」動かす。このイメージだけでもスイングは変わってくる。
宮澤大助
治療家・プロコーチ
牧野裕、芹澤大介や女子プロ、野球選手からJリーガー・相撲力士と様々な競技のプロ選手達の治療からトレーニングを指導。




