テークバックとダウンスイングは別物か?
さて、今日もお手紙を頂きました。「僕はミスする時たいてい切り返しが、トニー=フィナウ並に早くなってしまい、捻転差ゼロでダウンスイングして体もフェースもガン開きだったり、上体突っ込んで超アウトサイドイン軌道みたいな感じになります。そこで、いい感じでダウンスイングできる”理想の切り返し”を教えてください。」
お手紙ありがとうございます。トニー=フィナウを出してくるあたり、マニアックですね~(笑)トニー=フィナウの特徴を一言でいえば、テークバックがめちゃくちゃ浅く見えるってことです。PGAトッププロであるトニー=フィナウのスイングが悪いお手本なわけないんですが、一般的には捻転差を大きく作って深いテークバックからショットを打つのがよいというイメージがありますから、その逆のようなスイングをご自身がしてしまっているということが悩ましいのでしょう。
私が思うには、テークバックからダウンスイングの時に「スイングを切り返さなきゃ」と考える必要はないんじゃないか?!これが答えです。もっと言うと、スイングは右ヒザ~左ヒザの間しかしていない、と思うんですよね。
例えば、テニスのスイングを考えてみてください。テークバックを体の横でコンパクトにして、実際に振っているのはまさに右ヒザ~左ヒザのあたり。インパクトの直前だけです。テニスは飛んでくる球に合わせるからゴルフよりさらにコンパクトにしやすい(相手のボールエネルギーを利用できる)というのはありますが、ゴルフでも実際に力を込めるのはボールを打つ直前で十分です。
トップからは切り返すんじゃなくて、ただ手元の位置を下におろすだけ。グッと左足を踏んで手に力を込める瞬間は、右太モモくらいの位置に手が下りてきたところからですね。だから切り返してない感じになると思います。
クラブは上から下じゃなくて、横から横!
テニスでも野球でも、手の振り方はあまり教えません。何を教えているかというと…下半身の使い方です。私は昔テニスコーチをやっていたのでそちらの話で言えば、まず初心者の人にはテークバックは腰から【下】に引いて、しゃがんでもらいます。そこから左足を踏むことで伸びあがるエネルギーを利用してボールを打ちます。ラケットを持ち上げなくても打てるということを知ってもらいます。
ゴルフクラブも、アドレスから右側に地面を擦ってクラブを動かすと右足の先で勝手に離陸しますよね。そう、地面を擦るということはアドレス時より”下”もしくは”真横”に動かしているはずなんですけど、アドレス時が一番手元の位置が地面に近いから、それより少しでも上に行けばクラブは離陸するんです。
これでテークバックを作っていくと、テークバックを”上げる”感覚があまりなくなります。だから、下ろすための切り返しっていう概念もなくなります。
アドレスから始動するときに、クラブがいきなり離陸する人はほぼ捻転できていません。「ただ手で持ち上げたものを、下ろす」という動きが中心になっているから、ちょっと右向いた分だけ斜めに刀を振り下ろすような動きになってしまっているはずです。いわゆる「体が開いた」「アウトサイドイン」というのは、ほぼこれです。
まず、スイングのイメージを横から横に変えましょう!飛行機の離着陸くらい、クラブがソフトランディングするように低いところを横から横に動くスイングを基本にすれば安定します。
トップは左手グリップエンドをエレベーターで上げる!
体の捻転さえできれば、あとはどこからクラブを加速させることができるかは個人差が結構あります。トニー・フィナウやジョン・ラームのようにテークバックが浅くても滅茶苦茶タメが作れる人は極わずかです。あれは特殊能力だから、やっぱり加速にはもっと助走距離が必要です。
その助走距離こそが、テークバックの深さです。そのためには捻転をすることが必要。捻転するにはヘッドをアドレス時よりも下に動かすつもりで右の方に押し出していくと、ボールと横方向に距離が取れます。
一番自分が持っていけるだけ遠くに持っていったら、そこからクラブが上に上がればさらにパワーアップするのですが、その時に使うのが右手ではなく左手のグリップエンドです。グリップエンドをエレベーターのように上にウィ~ンと上がったところがテークバックの完成。
テニスでもボールを打つ直前までは、ふわ~~っとラケットをボールの高さに合わせるようにセットしてそこから一気に加速しますね。ゴルフも同じように、ボールの近くまではふわ~っとクラブを動かせる感覚になれれば切り返しが必要なくなります。
最初に言ったように、スイングは右ヒザ~左ヒザしかしてないくらいの感覚ですので、トップオブスイングから右ヒザまでは振らない!さっき、ウィ~ンとエレベーター状に上げた左のグリップエンドをウィ~ンと下ろしてくるだけ!
…って、ここまで全く右手を使っていないことにお気づきの方はおそらく切り返しが上手にできます。動きのほとんどは左手です。そして、スイングは本気で右ヒザ~左ヒザだけという感覚を得るには、左手一本の素振りが効果的。これもコツがあるのでまたお話ししたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
文・名取 確
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説明文→逆上がりできないティーチングプロ(ペンネーム)
世田谷区在住。世田谷区喜多見で<ゴルフのある人生を共に歩もう>をテーマに、インドアゴルフ練習場EndlessGolfを運営しています。ティーチングプロと不動産業のリアル二刀流。一生ゴルフで感動し続けられる仲間をたくさん作りたい想いの溢れる40代です。




