支持率が高いソールグラインドが選りすぐられチャコールブラック・バージョンとして登場

イベントの参加メンバーは、五十音順に市川拓さん(平均スコア95)、江頭芳弘さん(同95)、加藤裕さん(同100)、菅谷雄一さん(同85)、中田泰弘さん(同78)、船橋純さん(同90)、宮本瑤子さん(同88)の7人。イベントでは全員、テーラーメイドが用意したクラブ(新製品を含む)を使ってハーフラウンドを敢行。試打が目的なのでスコアは二の次。入念に打ち比べてもらった。

まずは『MG5チャコールブラック』ウェッジから。“エグいスピン”のキャッチフレーズでお馴染みの『MG5』シリーズウェッジの最新作が、4月24日にデビューしたチャコールブラック・バージョン『MG5チャコールブラック』だ。新開発のグルーブカッターを採用して従来よりも鋭く刻んだミルドグルーブは『MG5』と同様。軟鉄鍛造の心地よいソフトな打感と優れた操作性は、世界最高峰のツアープレーヤーからのフィードバックをもとに生まれたことを裏付けていると評判だ。はじめにこの新製品の位置付けについて鹿又に聞いてみた。

「テーラーメイドのウェッジは、ソールのミルドグラインドやノーメッキフェースなど、革新的なことに早くから着手し、PGAやLPGAのスタッフプレーヤーが使って結果を出しています。『MG5』ウェッジもその一つで、『MG5チャコールブラック』はそのチャコールブラック・バージョンです。ただ、『MG5』ウェッジには6種類のグラインドオプションがありますが、『MG5チャコールブラック』はSBグラインドのみ。最新モデルの中で最も支持率が高いグラインドが選りすぐられ、チャコールブラックバージョンとなって登場したわけです。

アマチュアユーザーの60~70%は、オーソドックスなソール形状のSBグラインドが適しているので、この選択は妥当。今後のニーズによってはオプション展開もあると察しますが、現時点ではファッション的な嗜好で使うのもいいと思います。ウェッジだけ黒というのはカッコいいですからね。もちろんヘッドが締まって見えて集中しやすいなどのメリットもありますが、今はゴルフクラブもいろいろな楽しみ方ができる時代ですから」(鹿又)

SBグラインドとはオプションを含めて6種類ある中で最もスタンダードなソールグラインド。どんなコンディションでも安定してパフォーマンスを発揮するオールラウンダーといったところだ。ちなみにグラインドはPGAツアー出場経験のあるクラフトマン・グレッグ・“シーザー”・シーザリオの監修。45年以上のグラインド歴を誇り、歴代『MG』シリーズも手がけている。

「どこから打っても“全部良い感じ”」参加者が驚いたスピン性能と抜けの良さ

それではイベント参加メンバーの試打感を紹介していこう。
「このウェッジは最高! 50度から60度まで全部打ちましたが、どれもよかったです」
と言うのは菅谷さん。何がよかったのか具体的に聞くと、
「違和感なく構えられて、球もすごく上がりやすかった。シャフトがダイナミックゴールドで、自分が使っているものとは違いましたが、むしろ自分のよりいい感じで打てて、距離は100ヤードまでカバーできました。50度のフルショットで100ヤード、58度で85ヤードです」
との答え。ショートゲームにおいて距離感は命。フルショットで100ヤード打てるウェッジに出会えるとは羨ましい限りだ。

次にコメントをくれたのは船橋さん。ラウンド中、グリーン周りに辿り着くや、いろいろなライを渡り歩いて『MG5チャコールブラック』をテストしていた。

「たくさん打たせていただきましたが、とてもよかったです。どのロフトで打ってもスピンが効きます。それから、チャコール・ブラックでヘッドが小さく見えて、そのせいか、すごく操作がしやすく感じました。ソールの抜けもよくてライを選ばない感じなので苦手なライも克服できそうです」

ヘッドが小さく見えるというのは他のメンバーからも出ていた感想。鹿又が言うように集中力アップが構えやすさにつながっているのかもしれないが、船橋さんにはさらにいいことがあった。

「何といっても一番よかったのは、フェースに球が乗る感じがわかったこと。弾く感じが一切ないのですごく距離感が出しやすかったです。ロフトにかかわらずスピンもよく効くので思いきってカップを狙っていけます。実はショップで『MG5』を見て、今回試打ができればいいなと思って参加したのですが大正解。コースで実際に打ってみて、『MG5チャコールブラック』のスピンや打感、操作性の高さはかなり衝撃でした」

ロフト違いの『MG5チャコールブラック』を取っ替え引っ替え打っても、全て同じ打感と打音だったことも印象に残ったということ。このあたり、軟鉄鍛造の精度の高さを実感したようだ。

人気ソール採用の黒ヘッド。『MG5チャコールブラック』は見た目以上に実戦派

江頭さんも『MG5チャコールブラック』に手応えを感じた一人だ。

「おもにグリーン周りで54度と56度を打ってみました。最初に持った時にはちょっと軽いと感じましたが、打ってみるとストローク軌道がすごく安定していて、何球か打つとすぐに使ってみたいと思うようになっていました」

クラブ重量は2度刻みでロフトが小さいほど軽く、バランスは50度と52度がD4で、その他がD6の設定。感じ方には個人差があるものの、ストロークが安定している、という声も多く寄せられた。

「打感が軟らかく、打音もいいのでイメージが出しやすいです。途中からは56度に絞ってアプローチをしましたが、出球が高めで飛びすぎることがない。スピンも効いてとても使いやすいウェッジです。黒いヘッドも渋くてカッコいいです」

と、こちらも満足の様子。ノンメッキ加工の軟鉄鍛造の実力を堪能した。

ラウンドには鹿又も同行し、メンバーの試打を通してウェッジの性能を観察していたが、アマチュアが使う『MG5チャコールブラック』にはどんな感想をもったのか。

「カッコよさで『MG5チャコールブラック』を選んでもOKと言いましたが、もともとの性能がよくなければお話になりません。その点、これは元々が『MG5』なので心配無用です。私もメンバーのみなさんに混ざって打ってみましたが、何といってもソールの当たりがよく、ボールとフェースの接触時間が長く感じます。さすがにツアーユースのウェッジだけあってスピンコントロールがしやすく、スピンをかけないようにしようと思えばかかりません。打ってみて感じたのはチップショットのスピン性能が高いこと。今どきのウェッジは30ヤード以上打ったらみんな止まりますが、弾道が低いチップショットでそれができるかとなるとちょっと怪しくなる。その点『MG5チャコールブラック』は低く打ち出して止まるプロみたいな球が普通に打てます」(鹿又)

低く打ち出してスピンをかけて止めるアプローチショットはアマチュアゴルファーの憧れ。それができるのも魅力だが、今回のアマチュア試打では安定感がクローズアップされた印象。見た目がカッコいいウェッジで、誰もが欲するものがもたらされたといえよう。

『SYSTM2』は感性派ゴルファーに刺さる新シリーズ

続いて『SYSTM2』パターシリーズについて。感性やタッチを生かしてパターを操作したいゴルファーにぴったり、という触れ込みで、ヘッドとネックの組み合わせのバリエーションを含めて9種類のモデルが用意されている。シリーズ全てのモデルのフェースとネックは「304(SS)ステンレススチール」でできている。フェースは精密なミルドフェースで、えもいわれぬソフトで心地よい打感を生み出すという。

では、参加メンバーのインプレッションを紹介していこう。まずは、宮本さんから。

「直感ではデル モンテのトラスがいいと思いましたが、打ってみるとジュノのトラスがよかったです。打感はデル モンテもジュノも変わらずいいですが、ジュノの方が構えやすかった。ヘッドが細くてシビアかなと思いましたが、そんなこともなくタッチを出しやすかったです」

『デル モンテ』と『ジュノ』はともにブレードタイプだが、前者はボディがワイド。『ジュノ』にはクランクネックとトラスヒールネック(TB1)が、『デル モンテ』には、それらに加えフェースバランスのトラスセンターネック(TB2)も用意されている。

「ツノ型の『バンドン』もヘッドの座りがよく、向きたい方向に向きやすくてモジモジせずに構えられました。ヘッドの重さでスーッと始動できるところもいいです」

宮本さんが打った『バンドン』はシングルベントネックの『バンドン72』だ。

「打感は『ジュノ』も『バンドン』もミルドならではの良さがあります。芯を外すと打感が変わりますが、それもいいところ。何が悪いのかがよくわかって次につながりますからね。『ジュノ』『バンドン』か決めかねていますが、SYSTM2はモデルを問わず、ちゃんと打てればちゃんと応えてくれるパターだと思いました」

ということで上々の評価。パター交換を前向きに考えているようだった。

「デル モンテがよかったです。今はブレードタイプを使っていますが、それより安心感があった。ヘッドに幅があるのでちゃんと構えられている感じがしました」と言うのは市川さん。推しはクランクネックのデル モンテ12だ。

「フェースがシルバーでボディが黒、そこに白いラインがあってスクエアに構えやすいのがいいところです。操作性については、僕はヘッドを真っすぐ引いて真っすぐ出すのが苦手で、少しつかまえたいタイプなんですが、そうした時につかまえやすかったというか、ナチュラルに球がつかまってくれました。今使っているブレードよりずっといいです」

このモデルは40度のトゥハング角のホーゼル構造でアークを描きやすいのが特徴。市川さんのストロークにバッチリはまったようだ。

「インパクトが弱ければ弱いなりに、強く入ったらそれなりにしっかり転がってくれてわかりやすかった。打感は芯を食った時と外した時の違いがハッキリしていて、真芯に当たると最高です。打音はソリッドな感じですが、打感が硬すぎないので気になりませんでした。打感と同じで芯を外した時には音も変わります」

宮本さん同様、市川さんにとって、芯で打った時とそうでない時の打感や打音が“同じ”だと、感覚に狂いが生じてしまう。『SYSTM2』はプレーヤーの感覚を活かすパターだということだ。

ここで、『SYSTM2』パターについて鹿又の印象を聞いてみよう。

「『SYSTM2』は革新的なパターです。何が革新的かと言うと作り方。ステンレススチール304SSでネックとフェース面を作り、ボディとくっつける製法には、ああ、こういう方法もあるんだ、と驚きました。これなら旧モデルのボディを使ってラインナップすることもできるので効率がいい。また、テーラーメイドのパターはスパイダーの印象が強いですが、『SYSTM2』は真逆のラインで、打感や操作性などフィーリングにアプローチするモデルで、通常はいきなり多数投入することができませんが、この製法なら可能。事実バリエーションは9種類もある。これだけあればフィーリングが合うモデルが絶対あるわけで、そこまでできたのはすごいの一言です」(鹿又)

実際に打ってみた感じはどうかというと、

「304SSを使ったと聞くと、すごくソリッドで鋭敏な打感を想像するかもしれません。確かにソリッドでステンレスの感じはありますが、そこまで研ぎ澄まされた感じではなく、いい具合にトゲがなく軟らかい。インパクトでやさしさを感じるような仕上がりです。打音はステンレスっぽい高音。打感とのマッチングでインパクトのフィーリングがフィードバックされるので距離感が出やすいです。基本的に操作しやすいし、ブレードの厚さも含めてバリエーションがあるので選択肢も豊富。ある程度使ってみると、スパイダーの方がいい、とか、『SYSTM2』のフィーリングの方がいい、というのがわかってくるはず。その意味では、このタイミングでシステム2を投入してくれたのは、ゴルファーにとってすごくメリットが大きいと思います」(鹿又)

構えやすさ、転がり、打感…コースで見えた完成度の高さ

さて、再びメンバーの試打感に戻ろう。

「使用感がよかったのはシングルベンドネックの『バンドン 72』です。ツノ型でヘッドが大きいので方向が合わせやすいしアドレスもしやすい。真っすぐ引いて真っすぐ出すストロークがしやすいのも魅力。微妙にアークを描いているとは思いますが、テークバックした時にヘッドがブレません。普段は2ボールを使っていますが、時たまブレることがあるので違いを感じました」

と『バンドン 72』一択を強調するのは加藤さん。だが、やはりゾッコンだったのは打感だ。

「打感が素晴らしくいいんですよ。ステンレスのフェースで弾く感じがあるかと思いきや、球持ちがよくてフェースにボールが乗る感じあります。これはインサートフェースでは味わえないシビれる打感です」と満面の笑みで語ってくれた。

打感については中田さんも高評価だ。

「普段はステンレスの削り出しを使っていますが、打感はそれより軟らかいです。私はインサートのフェースがダメなので、『SYSTM2』はとてもいい。手応えと打音のイメージが合うところもいいです」と絶賛。

「どれのモデルもよかったですが、特に『デル モンテ』がクランクネック、トラスヒールネックともに好感触でした。この2つを比べると、ちょっとトラスの方がよかったですね。理由は真っすぐ転がることと、トゥ側でヒットした時でも球がヨレなかったことです」とシングルプレーヤーらしい細かな違いを教えてくれた。

「今のパターの主流は、テーラーメイドで言えば『Spider』シリーズです。PGAツアーのプレーヤーを見ても、マレット系パターを使っていない選手は全体の2割ほどで、ほぼ全員がマレットです。そんな背景の中、主軸の『Spider』があるにもかかわらず、『SYSTM2』を送り込んだのは、テーラーメイドが少ないニーズに応えようとしてくれている以外の何ものでもありません。『SYSTM2』はヘッドが複数あるので形による操作性の違いはありますが、大前提としてどれも操作性は高いと言えます。最終的にパターは感覚に頼る部分が大きい。人間は機械にはなれませんから感性を消すのは不可能。ですから、例えばマレット系のパターを使って感覚が鈍くなり距離感が悪くなったら、やさしいモデルに行くのではなく、自分の感覚を一回戻してあげるためにも、SYSTM2を使ってみるといいでしょう」(鹿又)

ソリッドな打感のミルドフェース、シルバーとブラックのコントラストでアライメントが取りやすいヘッド、ネックのねじれを抑制するトラスホーゼルの導入など、オーセンティックな中にも新機軸を取り入れ、感覚を重視したいゴルファー向けに要されて『SYSTM2』シリーズ。打ってみたい衝動に駆られたら、直営店やショップにGOだ!

『MG5チャコールブラック』は見た目の精悍さだけでなく、抜けの良いソールと高いスピン性能でアマチュアから高評価。『SYSTM2』は操作性とフィーリングを重視した新鮮なシリーズとして注目を集めた。コースで実際に打ったリアルな声からも、どちらも買いたくなる“決め手”の多い新製品といえそうだ。