カーボンシートの間にステンレスメッシュをサンドしてる? 「MMT AMC Iron」はどんなシャフト?
今回僕が試打したのは「MMT AMC Iron」シャフト。まず名前の「MMT」という部分ですが、これは「Metal Mesh Technology(メタルメッシュ・テクノロジー)」の略となっています。これは複数のカーボンシート層の間に「ステンレスメッシュ」を挟み込むというもの。これによりねじれ剛性と復元力が高まり、スイング中に生じるシャフトの変形を素早く回復し、安定した挙動を実現しています。カーボンの「軽さと弾き」に、金属の「粘りと正確性」をドッキングしたような形になっているわけですね。スチールシャフトからの移行もしやすいような挙動となるようです。
さらにシャフト先端部に重量を配したチップヘビー設計により、軽量シャフトにありがちな打ち急ぎを抑制し、安定したスイングテンポをサポートしています。
またもう一つの「AMC」という名前は「(Ascending Mass Concept=アセンディング・マス・コンセプト)」という意味です。これは「番手別重量・振動数フロー設計」ということ。ロングアイアンは軽く振りやすく、ショートアイアンは重く、振動数も高くなり、コントロール性を重視した設計となっています。

シャフトのラインナップは60g台のレッドシリーズ「65」と80g台のブルーシリーズ「85」となっています。「65」は先中調子ということになっており、長い番手で球を上げやすいという性能が強くなっています「85」は中調子で、飛距離と操作性のバランスの良いモデルとなっています。両方ともフレックスはRとSの2種類で展開されています。

「65」レッドシリーズを試打。軽量なのに驚くほどしっかりしている
まずは「65」のレッドシリーズから打ってみました。「65R」が装着されたPWを最初に打ったのですが、これが相乗以上にしっかりしていて驚きました。手元側のしっかり感がかなりあり、打ってみても頼りなさは全くありません。がっつりと打ち込んでいってもシャフトが負ける感じがない。
そして次に7番アイアンを打ちましたが、これはとにかく振りやすい。手元に少ししっかり感は感じますが中間から先が少し動いてくれて、ボールをしっかりと捉えてくれます。弾道も高めだし、とても楽に打てる。さらに驚いたのが5番アイアン。さらにシャフトのしなりを感じ、弾道も高め。5番アイアンってなかなか上手く打てないのですが、このシャフトだと高さも飛距離もしっかりと出ますね。

「65S」も打ってみましたが、印象は同じような感じで、少しだけしっかり感が出るかな〜という感じです。それでもミドル〜ロングアイアンの球の上がりやすさは同じ。
何球か計測しながら打っていたのですが、左右のブレも少なく、かなり安定した弾道になりました。カーボンながら、軽量でも頼りなさはないし、少しスチールに近いような感触もありますね。ただ60g台だと僕には少しだけ軽いようで、ちょっとトップ気味の当たりもありました。おそらくヘッドスピードで言うと37〜40m/sくらいの人に一番いいんじゃないかな〜と思いました。

「85」ブルーシリーズはスチール派も納得の重量感と安定感
次に80g台の「85」ブルーシリーズです。まずは「85R」が装着されたPWを打ちましたが、これはもうかなりのしっかり感。重量もかなりズッシリと感じますね。軽量シャフトという感覚が全くありません。
次に7番アイアンを打ちましたが、手元側はしっかりとしており、中間部分が少ししなる感じです。先端はあまりしなる感じがありません。とても自然なしなりですが、球の高さはしっかりと出ていました。
5番アイアンはさらにしなり量が多くなり、楽に振れます。球の高さは「65」ほどではないにしても、十分な高さが出ていました。

最後は「85S」を打ってみましたが、PWのしっかり感がさらに増します。重量もかなり重く感じるし、しなり量も少なく感じます。
7番アイアンは「85R」よりもしなり量が少なくなり、かなりビシッと振れる感覚があります。このスペックが一番スチールに近い感覚がありますね。しかししなりはしなやかで、球の高さも出やすいです。
5番アイアンも少しボールを拾ってくれる感覚があり、スチールシャフトよりは楽にボールを上げてくれる感じがします。飛距離もしっかり出ていました。
「85」ブルーシリーズに関しては、かなりしっかりとしたシャフトでした。ヘッドスピード43m/sくらいの人でも十分使えるんじゃないかと。スチールシャフトなら90g〜100gくらいのシャフトから移行しても頼りなさは感じないと思います。
「85R」の方は少ししなりがあり粘り感を感じましたが「85S」の方はシャッキリとした振り心地に思えました。個人的には「85S」の方がシャープに振り抜ける感じがするので好きですね。

スチールからカーボンへ。その第一歩に最適なシャフトかもしれない
今回三菱ケミカルから発売となる「MMT AMC Iron」シャフトを試しましたが、とても打ちやすいシャフトでした。重量と振動数のフローがとても上手くできていて、番手なりに打ちたい球が打ちやすくなっています。カーボンの振りやすさやボールの上がりやすさという部分はありながらも、スチールの安定感や粘り感などのある、いいとこ取りのようなシャフトに仕上がっていますね。スチールシャフトを使っている人からも違和感なく移行しやすいと思います。正直、試打前は90〜100g台の重量帯もあるといいのにな〜と思っていたのですが、一般的なゴルファーであればこのラインナップで十分対応できると思います。
スチールシャフトからカーボンへの移行を考えている人は、ぜひ一度試打してみてはいかがでしょうか。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。





















