一時は永井花奈に逆転許すも、逃げ切って「全英女子オープン」出場資格獲得

この日の桑木は11番まではボギーがひとつ。

この間に4バーディーを奪った永井花奈に一時は逆転を許します。

それでも12、13番と16番をバーディーとして首位を奪い返すと、「Sky RKBレディス」に続く今シーズン2勝目(通算5勝目)を挙げました。

先週はメジャーの「全米女子オープン」に出場して14位と健闘。

火曜日に帰国して大会中は時差ボケで距離感が合わないことに悩まされながらのプレーとなりましたが、見事な戦いぶりを披露しました。

「優勝を狙いたい」を有言実行

今大会は「AIG全英女子オープン」の予選も兼ねていて、最終成績の上位2選手には出場資格が与えられます。

桑木は大会前に「もちろん出たいですし、自分の力で決めたいから優勝とかを狙って頑張りたいと思います」と話していたのを有言実行させました。

海外メジャーは2週間後に「全米女子プロ」が開催されます。

ただ、この週の日本女子ツアーは賞金総額4億円と男女を通じて日本ツアーの最高額(※日本で開催されるアメリカPGAツアーの「ベイカレント・クラシック」は除く)となる「EARTH MONDAMIN CUP」のため、どちらに出るかは悩むところ。

現在の円安では遠征費用も千葉県で開催される大会とは文字通り「ケタ違い」になりそうです。

それでも桑木は、「5月25日時点の世界ランキング70位以内」で出場資格を獲得すると、日本ツアーを主戦場とする選手では唯一「全米女子プロ」にエントリーしました。

4億円大会よりも、昨年予選落ちで「ギャン泣きした」メジャーでの雪辱めざす

昨年の「全米女子プロ」は初日に82の大叩き。

2日目にラスト2ホールの連続ボギーで1打足りずに予選落ちして「帰りの車の中でギャン泣きしていました」と振り返るメジャーでの雪辱を賞金最高額の大会よりも優先させる心意気です。

「全米女子プロ」の舞台は、メジャーでアジア初の快挙が達成されたヘイゼルティン

今年の「全米女子プロ」の開催コースはミネソタ州のヘイゼルティン・ナショナルGCです。

このコースで2009年に開催された「全米プロ」ではY・E・ヤンがアジア人として初のメジャー制覇を達成しています。

ヤンが競り勝った相手はタイガー・ウッズ。

メジャーで54ホールを終了した時点でトップに立ったケースでは必ず優勝する、という“勝利の方程式”を初めて崩した快挙でもありました。

女子メジャー最長、“49年間の空白”を埋められるか

そのヘイゼルティンでの戦いに向けて桑木は「全米女子オープンで得たものを活かして、さらに(14位よりも)上位に行きたいです」と意気込みを語りました。

「全米女子オープン」では3日目に15ホールでパーオン成功。これは全選手でトップの数字でした。

最終日は、パーオンを逃したホールをパー以下のスコアでホールアウトするスクランブリングは83.33%で全体の8位でした。

畑岡奈紗の6位に次ぐ日本勢2番目の14位だった成績に加えてこうしたスタッツも海外メジャーへの気持ちを強くさせたのかもしれません。

女子の海外メジャー5大会は全て日本人チャンピオンが誕生していますが、この「全米女子プロ」の唯一の優勝は1977年の樋口久子さんです。

「アメリカでしっかり爪痕を残してきたいです」と言う桑木が“49年間の空白”を埋められるかに注目です。

(文/森伊知郎)