180ヤードキャリーは効率のいい入射角から生まれる
ドライバーのヘッドスピードが40m/sの人が、5番ウッド(以下5W)で平均的に180ヤードキャリーさせるには効率のいいスイングが必要です。ここで言う効率のいいスイングとは、5Wに適した入射角で打つことです。飛ばない人や方向性のバラつきが大きい人は、クラブヘッドの入射角がショットの都度変わっているので、入射角を安定させることが大事なのです。
入射角を安定させるポイントは、大きく分けて二つあります。一つはバックスイングの安定です。入射角が安定しない主たる理由は、テークバックからバックスイングでクラブがインサイドやアウトサイドに上がることです。時にはスクエアに適正に上がることもありますが、要は一定しないことが問題です。基本、バックスイングがインサイドに上がるとアウトサイドから下り、アウトサイドに上がればインサイドから下りますが、こうなる原因は手でクラブを上げることです。

バックスイングを正しい方向に導く手っ取り早い方法は、クラブと体を連動させることです。そこで有効なのが両手の間隔を開けて握るスプリットハンドでのバックスイングです。スプリットハンドでアドレスし、胸の正面に両手とクラブがある状態をキープして体を右に回します。手先でクラブを上げることができず体とクラブが一緒に動くので、バックスイングで同じポジションにクラブが収まります。

バックスイング時の両手首の角度や、手のひらの向きが適正になるのもメリットです。この感覚が身につくと、ダウンスイングでクラブが寝たり立ったり、インやアウトから下りなくなります。もちろん体もしっかりねじれて背中がターゲットを向いた状態も作れます。ちなみに、少し遠めにクラブを運ぶイメージをもつとダウンスイングでヘッドが遠回りしてヘッドが加速する、ゴルフ版のサイクロイド曲線を作ることができます。スプリットハンドでボールを打ってもいいですが、バックスイングの動きを反復するだけでも効果があります。これら一連の動きをスングに反映させればいいわけです。

もう一つのポイントはアドレスです。言うまでもなく、アドレスではクラブによってボール位置が異なりますが、5Wは全番手の中でボール位置が真ん中にくる、言い換えるとヘッドの最下点でボールをとらえるクラブになります。プロの場合はターフを取る選手もいるので3番ウッドあたりがそれに該当しますが、アマチュアの方は5Wが適当。うまく打てないからと、ボールの位置をコロコロ変える人が多いですが、これでは入射角が一定になりません。傾向的にアマチュアの方のボール位置は左すぎるので、真ん中に置くことをおすすめします。その場合、アドレス時に地面に対してクラブシャフトがほぼ直角になります。この位置でインパクトするとヘッドの最下点でボールをとらえることになり入射角が安定します。また、その入射角でボールをとらえた距離が、あなたの5Wの飛距離ということになります。

真ん中にあるボールを打つので、インパクト時の頭の位置は正面から見てボールの真上からやや右あたりになります。左寄りのボールをアッパーにとらえるドライバーでは頭が右、右寄りに置いたボールをピッチングウェッジで打つ場合、頭は真ん中からボールの左になります。それが5Wでは真上近くになるので、その形を目標にインパクトすることで入射角も揃ってきます。

解説:中村 修
(なかむら おさむ)
1968年3月26日生まれ。千葉県出身。26歳でゴルフを始め、2005年にPGA入会。PGAティーチングプロB級会員。コーチとして桑木志帆の指導に携わっていた経験もあるが、執筆もこなす。ゴルフクラブに対する造詣も深い。
















