河本はプレーオフの可能性が残されていたものの明愛への敬意を示す
プロの大会では主催者や冠スポンサーと契約している選手を「ホステスプロ」と呼び、当然のことながら活躍することが期待されます。
岩井明愛はホンダと所属契約を結んでおり、プロゴルファーとしては最も大事な、スポンサーの大会で優勝するという最高の結果を出しました。
その明愛と大接戦を演じたのがディフェンディングチャンピオンの河本結です。
3打ビハインドからスタートした最終日はスタートから3連続バーディーで一気に追いつく猛追を見せましたが、13番以降はすべてパーと伸び悩み、1打ビハインドで明愛のひとつ前の組でホールアウトしました。
状況としては明愛が優勝する可能性が高いものの、もしボギーを叩けばプレーオフです。
上位でホールアウトした選手にはホールアウト後のメディア対応のリクエストがされます。こ1打差だとプレーオフになった場合に備えて、対応は全選手がホールアウトして決着がついてから、となることがほとんどです。
それが河本は「すぐ、やりましょう」と言ってメディアの前に現れました。
この時、明愛は18番パー5でフェアウェイからの3打目を控えていました。
最終日の難易度14番目(全体で5番目に易しい)で、56人がプレーしてボギーが4つしかないホールでその状況からスコアを落とすことはまずない。
これは自身が直前までプレーしていた感覚としてわかるのでしょう。
さらに同じ日本ツアー通算6勝(スタンレー前まで)を挙げ、アメリカLPGAツアーでも優勝している明愛がボギーを叩くのを待つのは失礼、と相手をリスペクトする気持ちがあったからこその行動だったといえます。
「春先から決めていた」都玲華のスポンサーへの思い
都玲華はこの大会の主催者でもあるスタンレー電気とスポンサー契約を結んでいます。
8月の「北海道meiji」以降は予選落ちか、決勝ラウンドに進出しても下位という状態が続き、ポイントランキングは61位にまで下降した状態で大事な大会を迎えていました。
女子ツアーのシード権はポイントランキング50位まで。
51~55位だと第1回リランキングまでの出場資格が得られる「準シード」ですが、それも下回ってしまっています。
予選ラウンドは2日とも71で通算2アンダーの35位からスタートした最終日は3番パー5で228ヤードを3番ウッドで5.5メートルに2オンさせてイーグルを奪うと、その後も6バーディー、1ボギーでこの日のベストスコアとなる65で回って12位まで浮上しました。
スポンサーのコーポレートカラーでベストスコアをマーク!
この日のウエアはスタンレー電気のコーポレートカラーでもある、鮮やかなオレンジでした。
このシャツは春先には届いていたそうですが「その時から『スタンレー』の最終日に着る、と決めて、一度も着ないでおきました」(都)。
東名CCに持ち込んでいたオレンジのウエアはもう1着あり、ひとつは初日に着用しました。
直近3戦で予選落ちが2回、の調子からすると最終日に着られなくなってしまう可能性もなくはない状況でしたが、前日は紺のウエアを着用。
「予選を通ったら最終日にオレンジを着る」の目標を達成しただけでなく、ベストスコアをマークしたことで、主催者を大いに喜ばせました。
昨シーズンは「スタンレー」でやはり12位になったことで圏外の51位から48位に浮上して、最終的にシード権獲得ボーダーラインの50位でシーズンを終えました。
「気合いを入れ直して、頑張ります」
昨シーズンの獲得ポイントは487.71でしたが、今シーズンはまだ325.26にとどまっています。
現時点で出場可能な残り試合は5。
「ずっと上位に食い込まないと厳しいと思うので、気合いを入れ直して頑張ります」の言葉通りの結果を出したいものです。
(取材・文・写真/森伊知郎)













