プロたちがよくやるライン出しをやってみよう。距離を抑えるコツがつかめる!
フィニッシュにはフルスイング型とスリークォーター型の2つがある
アイアンショットは狙ったターゲットに運ぶためのクラブですから、ドライバーほど振りません。遠くに飛ばすわけではなくて、とにかくグリーンに乗ればいい。届くかどうかのクラブを持つと、どうしても力んでしまいます。ナイスショットの確率を上げるなら、確実に届くクラブを選択することが絶対条件です。
ドライバーのスイングの力感を10とすれば、アイアンのスイングの力感は7~8割くらいがベストです。力んだり緩んだりしないで、クラブヘッドがインパクトエリアをスムーズに通過するようなスイングであり、フィニッシュまで気持ちよく振り切れるスイングを目指しましょう。

ところでプロたちは、ショットの目的によってフィニッシュを変えることがよくあります。
クラブの番手どおりのキャリーを出すならフルスイング型のフィニッシュですが、キャリーを少し抑えつつ方向安定性を高めたいケースではフィニッシュを少し低い位置で止めるのです。フルスイングの4分の3くらいのイメージのスリークォーター型フィニッシュで、これを「ライン出し」といいます。
トップの高さは一緒ですし、力感も同じ7~8割でもフィニッシュの高さでキャリーが変わります。スイングのゴールが変われば当然ヘッドスピードにも違いが出てくるわけで、これを頭に入れておくと距離感をコントロールする技術が身につき、アイアンショットの幅が広がります。

小さいと思ったときはフルスイング型、大きいかなと思ったらスリークォーター型
コースプレーでは残りの距離でクラブの番手に迷うことがよくあるでしょう。7番アイアンだと大きいし、8番アイアンではちょっと小さいな~という具合です。大きめのクラブでちょっと抑えて打つなら、フィニッシュをスリークォーターくらいの高さで止める。小さめのクラブで打つ場合はクラブを最後まで振り抜くフィニッシュを決める。
そのようにフィニッシュを使い分けると有効です。8番アイアンと9番アイアンで迷った時も同様です。8番ならフィニッシュは小さめ、9番アイアンは大きめ。フィニッシュを変えることで、イメージ通りの距離が打ちやすくなります。

プロたちはライン出しよりも通常のフルスイングのほうが、キャリーが5~7ヤードくらい出ます。ところがアマチュアがライン出しをやるとフルスイングよりも飛んだということがよくあります。これはフルスイングで打つときに力んでしまうためにミート率が低くて、フィニッシュを抑える意識を持つとスイングのバランスがよくなってミート率が上がるという現象が起こるためです。
そこでボクからのアドバイス。アイアンでフルスイングの練習しかしない人も、フィニッシュを抑えて打つライン出しの練習も多く積みましょう。クラブを低く止めようとして上体が突っ込んではいけません。通常のスイングの流れで両手を左肩の高さくらいに止めるのです。
ライン出しでちゃんと当たるようになれば、それだけインパクトゾーンが安定した証拠ですし、フルスイングで打つとプロたちのようにライン出しよりも5~7ヤード増しのキャリーが打てるようになります。



大西翔太
おおにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方、青木瀬令奈のコーチ兼キャディもつとめる。メンタルやフィジカルの3知識も豊富で安田祐香のメンタルコーチとして24年の初優勝、25年の2勝目に続き、26年もNEC軽井沢72ゴルフトーナメントの3勝目に貢献。




















