2位でダメ出し 3位で0.5グラムを調整
佐久間は現在使っているドライバーは「G440LST」(ピン)です。
優勝した開幕戦の「ダイキンオーキッド」では「G430MAX」をバッグに入れていましたが、翌週の「台湾ホンハイレディース」でこのドライバーにダメ出しをして、日本に戻るとすぐにスイッチしました。
「台湾~」は飛距離やフェアウェイキープ率のスタッツが記録されていませんが、3日目に77を打って首位から4位に後退。最終的に2位だったことに納得がいかず前週に優勝したドライバーをあっさり替えました。
さらに先週は年間女王争いで首位を独走する桑木志帆が優勝した「マスターズGCレディース」で3位だった結果から3Wと5UTのロフトを1度立てましたが、それぞれ理由は異なります。
まず3Wは「もうちょっと距離を出して、パー5でバーディーを取れれば楽になると思ったので」と説明します。
4日間大会だった先週は初日と最終日にパー5でバーディーなし。3日目も1ホールでしか伸ばせなかったことから今週の練習日にロフトを変更しました。
“カチャカチャ”で調整したためシャフトのロゴなどの向きがズレていますが、5ヤードほど飛距離が伸びたことで2日目には全パー5でバーディーを奪うなど3日間で15アンダーのうち7アンダーをパー5で稼いだことで「いい調整ができたと思います」と本人も納得です。

これに対して5UTは距離よりも、ロフトを立ててフェース向きをオープンにして左に行かなくすることが目的でした。
ロフトを立てると当然飛ぶようになります
そこでソールに約0.5グラム分の小さな鉛を貼ることで「飛ばなくするようにした」(佐久間)のだそうです。

ショートゲーム強化のため フェースの“乗り感”を求めて1グラム未満の単位でソールを削る
さらに今年の強化ポイントに挙げているのがショートゲーム。
それを担う50度と54度のウェッジはソール後方を削っています。
その理由については「インパクトの時のフェースに乗る感じが、削った方がイメージが出しやすいので」と説明します。
ピンのツアー担当によれば「後ろが重い感じを、ソールを削ることで解消しました」とのことですが、この「重さ」といっても1グラムないぐらいという次元だそうです。
優勝した開幕戦の「ダイキン」では「アプローチもまだ詰めていかなければならない修正が多かった」と言っていましたが、今シーズンはパー5の平均スコアが年間女王になった昨シーズンの4.6920から4.6684に改善されています。
パー5の3打目はウェッジを使うことが多いでしょうから、女王となった昨年より進化していることがスタッツにも現れています。
山下美夢有の連続ノーボギー記録を更新!
また先週の「マスターズGCレディース」初日の4番ホールから続く連続ノーボギー記録も、この日の最終ホールまで継続させたことで山下美夢有が持っていた記録を1ホール更新する「114ホール」にしました。
この記録のためにはパーオンを逃しても確実にパーを拾い続けることが必要ですから、これもショートゲームが進化した証でしょう
こうしたことを「クラブのこともですけど、ひとつひとつを細かく考えられるようになりました」と言った言葉に、妥協を一切排除して突き詰めていく姿勢が表れています。
来週は日本(茨城・大平洋クラブ美野里コース)で開催されるアメリカLPGAツアーの「TOTOジャパンクラシック」です。
優勝すればLPGAツアーの出場資格が得られる試合へ向けて「勝ったら(アメリカに)行くと思います」と言いました。
この発言をした時は、どこか自信ありげでした。
それだけに来週、やってくれるかもしれません。
(取材・文/森伊知郎)
(了)














