高さが出てしっかりと止まる

今回僕が使ってみたのはキャロウェイゴルフの「QUANTUM MINI SPINNERフェアウェイウッド」です。このクラブ、ショートウッドにアイアンのようなコントロール性と、グリーンで止まる弾道を求める西村優菜プロの要望に応えたもの。なんとフェースにはキャロウェイ本社にあるAIに西村プロのスイングデータをインプットして開発したAIフェースが採用されています。これって凄くないですか。

西村プロが望むのはスピンが入って、少しホップするような弾道。やはりシビアなセッティングの多いLPGAツアーではしっかりとグリーンで止まる弾道が打ちたいのでしょう。

クラブヘッドは小ぶりでディープ。7番と9番はソールにカーボンを採用しすることで高重心化し、スピンが入りやすくなっています。一般的なショートウッドよりも500回転~700回転くらいスピンが入るようになっているそうです。

ソールのフェース側には約7gのスクリューウェイトを装着し、フェースコントロールのしやすさをアップ。また、半インチ短いクラブ設計で操作性向上とインパクトの安定を実現しています。

ソールには三角形に近い形状の「ステップ・ソールデザイン」を採用し、アドレス時の安定感と地面からの抜けの良さを実現しています。

この「QUANTUM MINI SPINNERフェアウェイウッド」には7番(21度)、9番(24度)11番(27度)という3つのロフトが用意されています。この中から今回は7番と9番をコースに持ち込んでみました。シャフトは純正の「ATHLEMAX 70」シャフトのS。このシャフトは重量が約72gでトルク4.3の中調子ということです。

まず構えてみると、ヘッドは小ぶりですが形はとてもいいですね。少し洋梨っぽさもあるし、フェース面も真っ直ぐなので構えやすいです。ショートウッドなのでフェース面が多く見えますが、思ったよりも違和感がありません。シャローすぎないので払い打つというよりも、しっかりとヒットしていくイメージが出ます。

打ってみると、打感はしっかりとしたもので、少し弾き感があります。打音は少しだけ高めの音ですが、気持ちのいい音です。

弾道はとにかく高いです。打ち出しも少し高めに出るのですが、そこからさらに高くなるような弾道で、スピンがしっかりとかかっているような感じ。見た目の感じより高弾道になるので少し驚きました。

この日のラウンド、フェアウェイの真ん中に大きな木があるホールがあって、いつもならユーティリティやロングアイアンで打つと必ずと言っていいほどその木に当たってしまうんですよ。しかし「MINI SPINNER」の7番で打った球はその木をしっかりと越えて、グリーンに着弾したんです。いや~これには本当に驚きました。高い球になって、飛距離もしっかりと出たんですから。

そしてグリーン上では2メートルも転がらず止まっていました。弾道の高さもあるでしょうが、しっかりとスピンがかかっているということなんでしょうね。まさに設計通りの球が出たという感じです。

打ち方的にはフェアウェイウッドとユーティリティの間くらいのイメージで打つのがいいように思いました。ソール形状がよく、しっかり滑ってくれるので払い打ちのような感じでも打てますが、少しだけ打ち込むような感じでもいいのかなと。ボールの捕まりはいいし、フェースコントロールもしやすいので、上級者であれば球筋のコントロールもできそうに思います。僕が打った感じではほぼストレートから、少しだけ最後に左に曲がる軽いドローになりました。

シャフトが短めということでとても振りやすく、思ったように振りやすいし、しっかりとフィニッシュまで振り切れます。シャフトはしっかりと重さがあり、しなり量はあまり大きくなく、クセもなくてとても振りやすいです。軽めのドライバーを使っている人は、60g台の「ATHLEMAX 60」の方がいいかもしれません。

今回西村優菜プロの要望から生まれた「QUANTUM MINI SPINNERフェアウェイウッド」をコースでガッツリと試打しましたが、さすがの完成度だなと思いました。コントロール性も高いし、ラクに高弾道が打てるので、かなりの武器になりそうだと思います。女子プロだけでなく、最近は男子プロもショートウッドをバッグに入れる選手が増えているので、僕たちアマチュアも積極的に使うべきなんじゃないかと思いました。ロングアイアンが上手く打てず球が上がらないという人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。


ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。