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若き飛ばし屋キャメロン・チャンプのドライバースイングを大研究|Part 3

2019/06/07 ゴルフサプリ編集部

USPGAツアーにデビューするや9戦目で初優勝を挙げたキャメロン・チャンプ。その強さを支えるのは圧倒的なドライバーの飛距離。2018年の米下部ツアーでは他の追随を許さない343.1ヤードというドライビングディスタンスを記録した。

ここではチャンプを現地で取材、本人ともドライバースイングについて語った吉田洋一郎にその最先端ぶりを紹介してもらう。

INDEX
【Chapter-1】
 これがチャンプの最先端スイングだ
【Chapter-2】
 チャンプが語るマイ・スイング
【Chapter-3】
 チャンプの最先端スイング大解剖①
 チャンプの最先端スイング大解剖②
 チャンプの最先端スイング大解剖③
 チャンプの最先端スイング大解剖④
【Extra Chapter】
 キャメロン・チャンプ× ダスティン・ジョンソン飛ばしのテクニック比較

Chapter-3▸チャンプの最先端スイング大解剖①

下半身のヒップターンがタイミング、速度ともに速い

ヘッドスピードを上げるには体の回転速度を上げる必要があり、回転速度を上げるには上半身と下半身の動きに時間差をつけることです。チャンプも例外ではありませんが、下半身の回転(ヒップターン)がタイミング、速度ともに速いのが大きな特徴です。

具体的には切り返す前くらいのタイミングで左腰を背後に引くように動かしています。ヒップターンでは基本スライドが入りませんが、彼の場合はちょっとだけある。これは無意識下で左に体重が移っているからだと思います。ミスが出るのは下半身がヨコにスライドしすぎる時だと考えられます。

切り返しの前に「左腰を引いてタメ」をつくる

チャンプ自身が語るように、猛烈なスピードでヒップターンするのが彼のスイングの特徴。気持ちスライドが入るものの、そのスピードは驚異的だ。

ヘッドと腰が正反対の方向を向く

スピーディーにヒップターンをすると、ダウンスイングでヘッドが右を指した時、すでに腰は目標方向を向いている。

速いヒップターンによってタメが生まれ、スピードがアップする。

ヒップターンしても上半身はトップの形のまま

ヒップターンとは左腰を背後に引くような動き。お尻は左にターンするが、まだクラブは下りてこない。

クラブが上がりながらも下半身は左に回る

バックスイングでは上半身が右に回ってクラブが上がっていくが、そうしながらも下半身はすでに左に回っているイメージ。腰は左にスライドさせないのが基本。

キーワードは Fast Hip Turn ![ファスト・ヒップ・ターン]
バックスイングから切り返す直前の早いタイミングでお尻を素早く左に回す動きのこと。

速くヒップターンして上半身を待つ。ここで手を使わなければ勝手にタメができる。

チャンプのスイングボクはこう見る|アンドリュー・ゲットソン

信じられない飛距離。まるでマンガみたいだ

「彼はもはや、PGAツアーのスーパースターだよ。あの飛距離はちょっと信じられない。まるでマンガを見ているようだ。ボールを飛ばすには技術が必要だが、彼にはそれ以前に備わったものがある。そうでないと他の選手との違いが説明できないよ」。

アンドリュー・ゲットソン

フィル・ミケルソンの専属コーチ。プレーをチェックして指摘、および意見交換をする「チェッカー」の役割を担う。


<次回>若き飛ばし屋キャメロン・チャンプ大研究【Part4】


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キャメロン・チャンプ

1995年6月15日生まれ。183㎝、79㎏。
米カリフォルニア州出身。2017年にプロ転向し、翌年のウェブドットコムツアーで1勝。シーズン6位、ドライバーの平均飛距離343.1ヤードの成績を引っさげて今季からPGAツアーに参戦。
9戦目の「サンダーソンファームズ選手権」で初優勝を挙げている。

取材・解説 よしひろいちろう 

1978年生まれ。北海道出身。世界のスイング理論に精通したスイングコンサルタント。毎年欧米に渡り最新理論に関する情報収集と研究活動を行い、ティーチングに関する20以上の資格を有する。今回はUSPGAツアーで直接キャメロン・チャンプに話を聞いた。

取材・撮影トーナメント/ウェイストマネジメント フェニックスオープン、ジェネシスオープン

GOLT TODAY本誌 No.564 30~45ページより

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