若き飛ばし屋キャメロン・チャンプのドライバースイングを大研究|Part 7
USPGAツアーにデビューするや9戦目で初優勝を挙げたキャメロン・チャンプ。その強さを支えるのは圧倒的なドライバーの飛距離。2018年の米下部ツアーでは他の追随を許さない343.1ヤードというドライビングディスタンスを記録した。
ここではチャンプを現地で取材、本人ともドライバースイングについて語った吉田洋一郎にその最先端ぶりを紹介してもらう。
INDEX
【Chapter-1】
これがチャンプの最先端スイングだ
【Chapter-2】
チャンプが語るマイ・スイング
【Chapter-3】
チャンプの最先端スイング大解剖①
チャンプの最先端スイング大解剖②
チャンプの最先端スイング大解剖③
チャンプの最先端スイング大解剖④
【Extra Chapter】
キャメロン・チャンプ× ダスティン・ジョンソン飛ばしのテクニック比較
Extra Chapter▸【付録】キャメロン・チャンプ× ダスティン・ジョンソン飛ばしのテクニック比較
チャンプは「タテ振り(前後軸)」、ジョンソンは「ヨコ振り(垂直軸)」メインのスイング
【キャメロン・チャンプ】頭の位置を変えずに肩をタテに回転させる
チャンプは肩をタテに回転させる前後軸の動きがメイン。後方から見ると、フォローで肩のラインが地面と直角に近くなります。また、反力を使うのでヒットしながら左ヒザを伸ばす。タテ振りなので伸ばして上に跳ねた方が動きやすいのです。
ダウンスイングで右ヒザがそれほど曲がらないのも相違点。ヨコへの動きがゼロではありませんが、タテの動きをメインに使うので頭の位置もそれほど大きくは動きません。
【ダスティン・ジョンソン】垂直軸を中心に右ヒザを左に送りながら回転
ジョンソンは垂直軸を中心に回るヨコ振りメインのスイング。バックスイングで右ヒザ、フォローで左ヒザが伸びるのはその特徴の一つ。インパクトからフォローでは右ヒザを左に送りながら回転するため、チャンプに比べると反力をあまり使っていません。
チャンプ同様、フォローで肩のラインがタテになりますが、フックグリップなのでフェースを返さず、すくうように動かしています。見た目は似ていても動きの質はまったく違います。
キャメロン・チャンプ
1995年6月15日生まれ。183㎝、79㎏。
米カリフォルニア州出身。2017年にプロ転向し、翌年のウェブドットコムツアーで1勝。シーズン6位、ドライバーの平均飛距離343.1ヤードの成績を引っさげて今季からPGAツアーに参戦。
9戦目の「サンダーソンファームズ選手権」で初優勝を挙げている。
取材・解説 吉田洋一郎
1978年生まれ。北海道出身。世界のスイング理論に精通したスイングコンサルタント。毎年欧米に渡り最新理論に関する情報収集と研究活動を行い、ティーチングに関する20以上の資格を有する。今回はUSPGAツアーで直接キャメロン・チャンプに話を聞いた。
取材・撮影トーナメント/ウェイストマネジメント フェニックスオープン、ジェネシスオープン
GOLT TODAY本誌 No.564 30~45ページより
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