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若き飛ばし屋キャメロン・チャンプのドライバースイングを大研究|Part 6

2019/06/15 ゴルフサプリ編集部

USPGAツアーにデビューするや9戦目で初優勝を挙げたキャメロン・チャンプ。その強さを支えるのは圧倒的なドライバーの飛距離。2018年の米下部ツアーでは他の追随を許さない343.1ヤードというドライビングディスタンスを記録した。

ここではチャンプを現地で取材、本人ともドライバースイングについて語った吉田洋一郎にその最先端ぶりを紹介してもらう。

INDEX
【Chapter-1】
 これがチャンプの最先端スイングだ
【Chapter-2】
 チャンプが語るマイ・スイング
【Chapter-3】
 チャンプの最先端スイング大解剖①
 チャンプの最先端スイング大解剖②
 チャンプの最先端スイング大解剖③
 チャンプの最先端スイング大解剖④
【Extra Chapter】
 キャメロン・チャンプ× ダスティン・ジョンソン飛ばしのテクニック比較

Chapter-3▸チャンプの最先端スイング大解剖④

あえて手首をリリースせず方向性の安定を図っている

飛ばし屋には、手首のコックを使う人と抑える人がいますが、チャンプは後者。テークバックでヘッドを低く動かし、バックスイングでも積極的にはコックしません。肩から先を1本のクラブに見立てて振る感じです。

ただ、タメが大きいのでリリースしようと思えばできるし、リリースしたらもっと飛ぶでしょう。しかし、彼のように速く体が回せると、手首の関節の動きは不安定要素になります。タイミングを合わせてリリースするのが難しいため、あえてリリースしない手法をとっている。方向性が安定しているのはその効果だと思います。もちろんインパクト後も手首は伸びたまま。打球が低弾道になるのもこのためです。

「腕とクラブを一体化」させて打ち抜く

ダウンスイング時に手首をリリース、タメを解放して飛ばすのが通常の手法。だが、体の回転が速いチャンプは、あえて手首をリリースせず、肩から先を1本のクラブのように使って打ち抜く。

ノーコックで低く長くヘッドを引いていく

テークバックではヘッドが地面を這うように、低い位置を長く移動する。バックスイングでも積極的にはコックを使わない。

体の回転力でボールをつかまえる。

インパクト以降も手首のリリースを抑えてヘッドを押し出す。フェースターンではなく回転力でボールをつかまえるイメージだ。

スクエアグリップでつかまえすぎずにボールを押し出す

クラブと体の関係性、および手首の角度を変えずにボールを押し出すように打つ。フックグリップだとつかまりすぎるのでスクエアに握り、自然体でアドレス。

キーワードは One Lever![ワン・レバー]
手首の使用を抑え、肩から先を1本のクラブのように見立てて打つスタイルのこと。

ボールは体の回転でつかまえる

手首を伸ばして目標方向に振る感じでも、体が回っているのでボールがつかまる。


<最終回>若き飛ばし屋キャメロン・チャンプ大研究【Part7】


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キャメロン・チャンプ

1995年6月15日生まれ。183㎝、79㎏。
米カリフォルニア州出身。2017年にプロ転向し、翌年のウェブドットコムツアーで1勝。シーズン6位、ドライバーの平均飛距離343.1ヤードの成績を引っさげて今季からPGAツアーに参戦。
9戦目の「サンダーソンファームズ選手権」で初優勝を挙げている。

取材・解説 よしひろいちろう 

1978年生まれ。北海道出身。世界のスイング理論に精通したスイングコンサルタント。毎年欧米に渡り最新理論に関する情報収集と研究活動を行い、ティーチングに関する20以上の資格を有する。今回はUSPGAツアーで直接キャメロン・チャンプに話を聞いた。

取材・撮影トーナメント/ウェイストマネジメント フェニックスオープン、ジェネシスオープン

GOLT TODAY本誌 No.564 30~45ページより

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