渋野日向子の悩まず打てる絶好調スイング|フェアウェイウッド編(2/2)
アマチュアにはフェアウェイウッドが苦手な人が多いが、渋野に得意クラブを聞くと、「5番ウッドです」と笑顔で答えてくれた。試合でもパー5の2打目や、長いパー3で積極的に5番ウッドを使っているが、どうすればフェアウェイウッドが上手く打てるのだろうか?
バックスイングもダウンスイングもシャフトを立てて打てば、しなりで飛ばせる!
青木コーチの指導を受けてから、明らかにフェアウェイウッドでも変わったことがあると渋野は語る。
「打球の高さが2倍くらいになったと思います。高さがあれば、ボールが止まるので、今は5番ウッドで狙える感覚もあります」
青木コーチが
「何が変わったか、わかる?」と聞くと、
「シャフトを使えるようになった」と即答。
すると青木コーチは、
「正解! シャフトの使い方は、この2年で一番変わったと思うよ」
ちなみにシャフトが使える打ち方について青木コーチは、
「やっぱりアマチュアの男性は重くて硬いシャフトを使っている人が多い。オーバースペックのシャフトで打とうとするからテークバックと同時にシャフトが寝てしまう人もいます。左腕はしっかり伸ばしていないと、切り返しの瞬間にシャフトがしなりません。その伸ばした左腕をインパクトまでキープできれば、シャフトを立てたダウンスイングになります」
実は渋野が得意クラブだと語った5番ウッドのシャフトは、ドライバーと同じ50グラム台でフレックスはSRだった。スイングを見ると、左腕はアドレスからフォローまで一直線に伸ばしている。それが渋野のようにフェアウェイウッドが“一番得意”になれる第一歩だ!
アドレスでは腕をリラックス!
アドレスで腕に力が入っているとシャフトのしなりを使えない。
渋野は「アドレスはとにかく腕をラクに構えています」と語る。
左腕が一直線に伸びているからタメが作れる!
【渋野×青木 スイング対談】シブコに教えたこと!
青木「普段はあまり褒めないけど(笑)、シブコは継続する根性はすごいよね」
渋野「そうですかね」
青木「例えば『この練習をやれ!』と言ったら、ずっとやっている」
渋野「ゴルフは仕事ですからね(笑)」
青木「でも練習も楽しむ気持ちは大事だと思うよ」
渋野「そうじゃないと厳しい練習が続かないから!」
青木「俺の持論としては『単調な練習を楽しくさせる』だから。ツアー会場に来るとわかるけど、トップ選手も地味な練習しているからね」
渋野「私もプロになってから、トップ選手でも、こんなに遅くまで淡々と練習しているんだと思いましたね。だから、私も頑張ってやらないと!!」
渋野日向子
しぶの・ひなこ/1998年11月15日生まれ。
今年は国内メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」でプロ初勝利を挙げると、7月には「AIG全英女子オープン」で優勝。ゴルフ界を超えた渋野フィーバーを起こしている。
青木翔コーチが監修
約2年前に渋野が初めてのプロテストに不合格だった直後から指導する青木コーチ。「全英女子オープン」ではキャディも務め、優勝に貢献。1 2年に「青木翔ゴルフアカデミー」を設立してツアープロからジュニアゴルファーまで幅広く指導。
取材協力/長船カントリークラブ
GOLF TODAY本誌 No.570 21~25ページより
【渋野日向子の悩まず打てる絶好調スイング シリーズ一覧】
●アプローチ編
●アイアン編
●フェアウェイウッド編(1/2)
●フェアウェイウッド編(2/2)
●ドライバー編(1/2)
●ドライバー編(2/2)
【関連】渋野日向子の強さ''徹底解説''|ドライバー&スイング編