ピンを狙うためのショートウッドが登場

キャロウェイから「クアンタム ミニスピナー(以降ミニスピナー)」が発売される。西村優菜プロの要望で開発されたというショートウッドだ。高打ち出し、低スピンというのが現在のクラブのトレンド。これに対して、「ミニスピナー」は、高スピン設計になっている。

外観での特徴は、コンパクトサイズであること、芝との抵抗が少なく抜けがよさそうな段付きソールも上げられるが、それら以上に気になるのが、7W、9Wはソール後方にカーボンがコンポジットされていることだ。クラウンにカーボンをコンポジットして低重心化を図るというのが一般的だが、その逆の構造になっている。また、カチャカチャは搭載しておらず、ネックが長いところも外観上の特徴だ。

西村優菜プロの理想の弾道を具現化するという「ミニスピナー」とは、どんな打ち味なのか? どんな弾道なのか? 高橋良明プロが試打を行いその特性を解説してもらおう。

キャロウェイ QUANTUM MINIスピナー

ボールよりは大きいものの、かなりコンパクトなヘッドサイズ。ネックも長くなっていることがわかる。
7W、9Wはカーボンコンポジット。クラウンではなくソール後方にカーボンを使用している。普通とは逆のパターンだ。コンパクトなヘッドサイズ(左)。7W、9W、11Wともにほぼ同じサイズ(写真は7W)。また、スクエアなフェース向きも確認できる。

3つの番手をラインナップ

長さは、7W=41.5、9W=41、11W=40.5インチで、他のクアンタムシリーズより0.5インチ短い設定。ヘッド体積はW7とW9は142㎤、11Wは135㎤となっている。
標準シャフトは60g台と70g台の2種類(どちらもフレックスはS)。しっかり感が強く、しなり量は控えめでシャープに振りやすい。

主なスペック
●ヘッド素材/フェース:カーペンター455スチール(11Wは17-4ステンレス)、本体:17-4ステンレス(7W、9Wはカーボンソール) ●シャフト/ATHLEMAX 60(S)、ATHLEMAX 70(S) ●価格/6万7100円

ミスヒットには厳しいけれどやさしくピンを狙える

 ウッド形状のクラブはロフトが大きくなるとフックフェースになりやすいのですが、「スピナー」はストレートなフェース向きで構えやすさが抜群です。コンパクトなサイズとソール形状で“抜け”が良く、ダウンブローでも打ちやすく、ヒッカケが出にくいことも特徴です。

一番の特徴は、スピンがしっかりかかって球が浮く弾道です。ヘッドスピードが速いと球が吹き上がってしまうと思いますが、ヘッドスピード42‌m/s以下ならば、弾道の頂点が高くなり、上空から“ストン”とグリーンに落ちて止まる弾道が出ます。きっと西村プロはこの弾道が欲しかったのだと思います。

球が上がるので難しくは感じないはずですが、ミスヒットすると、キャリーが落ちますし、ギア効果によるサイドスピンもかかります。でも、アイアンに比べれば遥かにやさしくピンを狙えるクラブです。

コンパクトなヘッドサイズに加え段付きソールとソールのラウンドで、ヘッドの抜けがいい。ダウンブロー軌道でもきれいに抜ける。

こんな人に試して欲しい!!

高橋良明

(たかはし・よしあき)1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。ツアーにチャレンジする傍ら、多くのゴルフメディアでクラブの試打を行って来たベテランテスター。DSPEゴルフスタジオ、ヘッドコーチ。