元々はキャロウェイのボールが好きではなかった
浦大輔はメーカーの仕事を簡単には受けない。案件でも断る男だ。ゴルフトゥデイも断られたことがある。今回はなぜ、キャロウェイのボールで取材を受けようと思ったのか?
「私は自分が良いと思ったクラブやボールの仕事は受けます。いくらでも話ができますから。でもダメだと思ったモノは案件でも受けません。それだけです」
元々、キャロウェイのボールが好きだったのか?
「正直に言うとずっと好きじゃなかった。キャロウェイはドライバーやアイアンは好きですよ。『パラダイム トリプルダイヤモンド』のドライバーなんて6本買いました。でもボールは苦手。インパクトのときに独特の柔らかさがあってそれが合わなかった。『クロム ツアーX』でも柔らかすぎると思っていました。でも、昨年フレンチブルドックの柄が入ったボールが出た。その柄が欲しくて買った。キャロウェイのボールというか“フレブルのボール”が欲しかった。その時に知ったトリプルダイヤモンドのボール(2025年モデル)を使ってみたら『最近のキャロウェイ、こんなに良いの!?』と思ってびっくりしました」
キャロウェイは2021年にマサチューセッツ州・チコピーにあるボール工場に約55億円を投資して、設備・生産体制を一新した。それが浦大輔の印象を変えたのかもしれない。取材の4日前にもラウンドしたそうだが、そのときも『クロム ツアー』を使っていた。

「距離もスピンもすごかった。ドライバーで1発打ったときに『こんなに飛ぶの!』と驚きましたし、スピン性能も予想以上でした。これは私の主観ですが、インパクトで重さがあるのが良かった。テニスボールを打ったときのような感覚。テニスボールって意外と硬さがある。しっかり硬さがあってヴァーンと飛ぶ。アプローチのときも重さを感じるのでフェースに乗る。ショット毎にインパクトの感触が記憶されていくので、ラウンドしながらどんどん距離感が合っていきました」
今年の「クロム ツアーシリーズ」は4年の開発期間をかけて2層の中間層を素材から一新。ボールの弾性率を約16%も高めている。中間層がばねのように弾くことでボールスピードアップを実現させた。浦大輔が感じた「テニスボールのような飛び方」はその進化が影響している。
ちなみに『クロム ツアーシリーズ』は『クロム ツアー』『クロム ツアーX』『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』があるが、どれを使いたいのか?
「それをまだ決めかねています。だから今日はドライバーとウェッジで検証していきたい」
まずはドライバーからスタート。いきなり『クロム ツアー』で320、330ヤードの距離を連発した。
「やっぱりいい! 多分、ドライバー(クアンタム トリプルダイヤモンド)との相性もいいと思います。『クアンタム』の三層フェースの感覚はちょっと独特。それがボールと合っている。テニスボールを打ったときのようにギュッと縦に細くなって、レーザービームみたいになって飛ぶ。漫画みたいなレーザービーム。バックスピンも減りすぎない」
続いて『クロム ツアーX』。
「これはヤバい、350ヤード行った。めっちゃいい。サブイボ出る。さっきのレーザーがさらに短くなって、キューンと飛ぶ。俺の知っているキャロウェイのボールじゃない。ただ、カバーの耐久性は決して良いわけではない。耐久性ではなくて性能に全振りしている。こっちもいいな。俺はゴールド(クロム ツアー)で十分良かったから、逆に知りたくなかったくらいいい!」

データは何が変わったのか?
「さっきの『クロム ツアー』のときはボール初速が75、76m/sくらいだったけど、『クロム ツアーX』になって77、78m/sになった。安定して350ヤード出ている」
最後は『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』。
「さらに初速は上がる。これは80m/s行く。でもバックスピンが減って、ちょっとドロップ気味。打感としては他の2モデルより硬さがある。今までのキャロウェイとは真逆の印象。『クロム ツアー』と『クロム ツアーX』はどっちを使ってもそんなに差はない。『クロム ツアートリプルダイヤモンド』は明らかに違う」
『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』はどんな人に向いているのか?
「ティアップが低い人はシンドイ。どちらかと言えばティアップが高い人にいい。球離れが早くて、キャリーで333ヤード行った。決して、ドライバーの『トリプルダイヤモンド』を使っている人が『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』のボールが合うとは限らない。逆に『クアンタム MAX』と『クアンタム MAX D』とか出球が高いドライバーの方が、このボールは飛びそう。飛距離性能が1番高いのは『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』だけど、ヘッドスピード速い人のためのボールではない。かなり攻めているボール。バッキバキです(笑)」
続いてウェッジでも100ヤードと30ヤード前後のショットを打ってみた。順番は逆にして、最初は『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』。
「あれっ!? 意外と普通。ドライバーの感じだともっとバキバキな感じかと思ったけど、マイルドになった。ただ、スピン量は7000、8000回転くらいなので少なめ。他の2モデルとは違う」
続いて『クロム ツアーX』。
「スピン量は9000回転くらいに増えたけど、ドライバーほど『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』との差はない。30ヤードくらいで『クロム ツアー』と比較すると、打ち出しを低くしてスピンをかけたいなら『クロム ツアーX』で、高さを出したいなら『クロム ツアー』。ラウンドのときは『クロム ツアー』が良いと思っていたけど『クロム ツアーX』もいい」
最後は『クロム ツアー』。
「打感は違う。これは柔らかい。上から打ち込んだときの差はそんなにないけど、ボールだけを綺麗に拾ったときの打感はすごく柔らかい。30ヤードくらいなら何でも言うことを聞いてくれる。転がしてもいいし、ロブ打ってもいいし、何やっても寄ってくれる」

ドライバーとアプローチで3モデルのボールを打ち終えた浦大輔は、
「これは迷う。ただ一つ言えるのは『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』に関しては、女性とかヘッドスピードが速くない人に向いている。『クロム ツアー』と『クロム ツアーX』は迷う。性能的には近いものがあるから打感の好みでもいいと思う。パターでインサート系の柔らかいモデルを使っているなら『クロム ツアーX』のが良さそうだし、削り出しなら『クロム ツアー』が合いそう。コースによって変えてもいい。砲台グリーンなら高さを出せる『クロム ツアー』の方が良さそうだし、普通のグリーンなら『クロム ツアーX』の方がギュッと止まる」
最後まで迷っていた浦大輔。予定していなかった4番アイアンで『クロム ツアー』『クロム ツアーX』で比較した。
「ラウンドしたときに思ったのは『クロム ツアー』はロングアイアンでもめちゃくちゃ言うこと聞いてくれる。打ち込む人が『クロム ツアー』で、クリーンに打つ人は『クロム ツアーX』かな。アプローチもそうだった。俺はやっぱり『クロム ツアー』。インパクトの重みが手に残るから、ラウンドすればするほど経験値が増えていく。経験値ブーストがかかっている。逆に『クロム ツアーX』は明日すぐスコアを出したい人に良い。アプローチでも勝手にスピンが入る。『クロム ツアー トリプルダイヤモンド』は今より10ヤード飛ばしたい人。飛距離ブーストがかかっている」
そもそも浦大輔はボールを変えることに消極的だった。
「メーカーさんには申し訳ないけど、今までどんなボールでもスコアが出るときは出るし、出ないときは出ない。ボールの違いがそこまでスコアに影響しないと思っていました。でも、キャロウェイのボールを使おうと思ったのは明らかに性能が抜きん出ていたから。このボールならスコアも飛距離も変わると思いました。自分の話で申し訳ないけど『クロム ツアー』にしてから久しぶりに良いスコア出た。東京よみうりCCでラウンドさせてもらって前半が31、後半が35。ドライバー、アプローチも良かったし、ロングアイアンであれだけ自分が思った通りのボールが打てたことはない。10年くらい別のメーカーのボールを使っていましたけど、このボールなら変えたいと思いました」
かつてキャロウェイのボールが好きではなかったという浦大輔は、
「結構そういう人いると思いますよ。ドライバー、アイアンはキャロウェイだけど、ボールは他のメーカーを使っている人。でも、今回の『クロム ツアーシリーズ』は本当に変わった。これは3モデルを1スリーブずつ買って試してみてほしい。僕は『クロム ツアー』でしたけど、意外と『クロム ツアートリプルダイヤモンド』が好きな人もいると思います。このボールは飛距離性能が高いけど、ディスタンス系ボールみたいな安っぽい感じは一切ない。ちゃんとツアーボールの打感・性能を持っている。だからヘッドスピード40m~45m/sくらいの人には1番良いかもしれません」

クロム ツアー トリプルダイヤモンド(左)
ボール構造/4層構造
コア /ハイパー・ファストソフト・コア
中間層 /NEW デュアル・ツアーファスト・マントル
カバー /ハイパフォーマンス・ツアーウレタンソフトカバー
クロム ツアー(中)
ボール構造/4層構造
コア /ハイパー・ファストソフト・コア
中間層 /NEW デュアル・ツアーファスト・マントル
カバー /ハイパフォーマンス・ツアーウレタンソフトカバー
クロム ツアーX(右)
クロム ツアーX
ボール構造/4層構造
コア /ハイパー・ファストソフト・コア
中間層 /NEW デュアル・ツアーファスト・マントル
カバー /ハイパフォーマンス・ツアーウレタンソフトカバー
















