仮設プールへ歓喜のダイブ

18番パー4で3メートルほどのパーパットを沈めると笑顔でガッツポーズ。ひとり旅の様相だった戦いを終えると安どの表情を浮かべました。さらに姉のジェシカらとともに今大会優勝者の恒例行事となっている歓喜のダイブで仮設プールに飛び込み、喜びを爆発させました。

メジャー3勝目で、LPGAツアー通算17勝目を完全優勝で成し遂げたことで27日に発表される世界ランキングも1位に返り咲く見込み。まさに「女王のゴルフ」をした裏には今シーズンから使う「Qi4D」ドライバーの完璧ともいえるチューニングがありました。

前方ヒール側のウェイトは13グラム。後方もヒール側を重く

「Qi4D」ドライバーにはヘッドに4か所のウェイトが装着できるようになっています。

テーラーメイドのウェブサイトによると、出荷時には後方2か所が9グラム。前方2か所には4グラムのウェイトがそれぞれ装着されています。

それをコルダは前方はヒール側に13グラム。トウ側は3グラムとかなり偏った?ものにしています。後方もヒール5グラムで、トウ3グラムとヒール側を重く。

シャフトの弾道調整機能(いわゆるカチャカチャ)はアップライトぎみにしていたのをスタンダードにしましたが、これで持ち味でもあるドローの弾道を気持ち良く打てるようになったのだそうです。

シャフトは「TOUR AD FI 6-S」に

シャフトも昨年11月に「Q i10 MAX」を使っていた時は「Diamana GT60 S」だったのが、「Qi4D」ではグラファイトデザインの「TOUR AD FI 6-S」になりました。

こうしたことでボール初速が時速3マイル(秒速で約0.84メートル)ほどアップ。スピードだけだと大したことがないようにも感じますが、驚くべきはスピン量で、約2400〜2500回転/秒に最適化。

ミスヒットしても2600ぐらいに抑えられるようになったといいます。

他社のドライバーを使っていた2022年秋には「3200〜3300あってランが出なかったのを400ほど減らすのに成功」したこともあったのが、大幅に減らしたことで余計な吹き上がりを抑えられ、着弾の角度も緩やかになったと思われます。

ドライバーの変更で、天候も味方に

「シェブロン選手権」は開幕前が悪天候だったにも関わらず、プリファードライが採用されず、泥がついたままのボールを打つことになる状況も多く見られました。シーズンのドライビングディスタンスが283.55ヤードでツアー5位のコルダは多くの選手が着弾し2打目を打ってぬかるんでいるような場所よりも先まで飛ばすことができます。

さらにスピン量が減ったことで着弾角度も揺るやかになると衝撃で付く泥も少なくなるはず。これは一般ゴルファーでもウェッジやショートアイアンでグリーンオンさせた時と、ミドルアイアンやユーティリティで乗せた時のグリーンの窪み具合の違いをイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。

持ち前の飛距離のポテンシャル。

ドライバー変更にあたっての綿密なフィッティング。

さらには悪天候まで味方に付くとなれば、完全優勝は必然だったのかもしれません。昨年7月以来となる世界ランキング1位に返り咲く「女王のゴルフ」の裏には、こうしたストーリーがありました。

(文/森伊知郎)