上達の過程で気づいた。“100ヤード”より先に確認すべきものがある!

先日ゴルフ友達とラウンドしている時にこんな話になりました。ゴルフ友達から「前のロングホールの3打目がピンまで残り100ヤード。でも、20ヤードくらい先に木の枝が張り出していて、当たるかもと思いながらチャレンジしたら、やっぱり木の枝に当たってしまった。無理しすぎたかな?」と聞かれました。私は「一番避けたいミスだよね。何番で打ったの?」と逆に聞き返しました。ゴルフ友達は「100ヤードだからいつも通りPWにした」と答えてくれました。私は「それはクラブ選択のミスもあるかもね。チャレンジするなら、低いボールが打ちやすいアイアンを選びたい場面だったね」と答えました。

ピンまで残り100ヤードと聞くと、多くのアマチュアゴルファーはウェッジを持ってグリーンを狙いたくなると思います。普段ならPWやAWで打てる距離ですし、ライが悪くなければパーオンや寄せワンのチャンスにも見えるからです。ただ、20ヤードくらい先に木の枝が張り出していて、普通に打つと当たりそうな状況なら、これはいつもの100ヤードショットとはまったく別物です。この場面で最初に見るべきなのは、ピンまでの距離ではなく、ボールが打ち出されてから最初に通る20ヤードの空間です。そこに明確な通り道がなければ、100ヤードを打てるクラブを持っても、そもそもボールが目的地まで届く前に枝に当たってしまいます。

経験値の浅いゴルファーがミスしやすいのは、100ヤードという数字に引っ張られて、いつもの距離感で番手を選んでしまうことです。100ヤードだからウェッジ、ウェッジなら高く上がる、うまくいけば枝を抜けるかもしれない。そう考えたくなる気持ちはよくわかります。ただ、枝に当たる可能性が高いショットは、自分で結果をコントロールしにくいショットです。枝に当たったボールは真下に落ちるかもしれませんし、林の中に戻るかもしれません。たとえ少し前に進んでも、次の1打がまた木の影響を受ける場所に止まることもあります。つまり、この場面の最悪は、グリーンに乗らないことではなく、枝に当ててトラブルを終わらせられないことです。

だからこそ、この状況では発想を切り替える必要があります。ピンまで100ヤードをどう打つかではなく、20ヤード先の枝に当てずに、次の1打を打ちやすい場所へどう運ぶかを考えるべきです。20ヤード先の枝に当たりそうなら、その時点で普通の100ヤードショットではありません。グリーンに乗せることを成功と考えると、どうしても無理なショットを選びやすくなります。一方で、枝を避けてグリーン手前や花道、安全なフェアウェイに出せれば成功と考えれば、選択肢はかなり整理されます。この場面では、ナイスショットを狙うより、まず枝に当てないことを優先した方がスコアメイクにつながります。

スコアがまとまり始めると“枝の上チャレンジ”をしなくなる?

この状況で一度は考えたくなるのが、枝の上を越してグリーンを狙う選択です。ピンまで100ヤードならウェッジで高い球を打てそうですし、うまく枝を越えられれば一気にチャンスになるようにも感じます。ただ、スコアを崩さないことを優先するなら、枝の上を越すショットは基本的に選択肢から外していいと思います。理由は、問題になっている枝がピンの近くではなく、20ヤードくらい先にあるからです。100ヤード先で高い球になればいいのではなく、打ち出してすぐの20ヤード地点で枝を越える高さが必要になります。

普通のウェッジショットは最終的には高く上がりますが、打ち出してすぐに急激な高さが出るわけではありません。20ヤード先の枝を上から越そうとすると、フェースを開いたり、かなり高く打ち出そうとしたりして、ロブショットに近い打ち方が必要になります。しかも短いロブではなく、そこから100ヤード近く飛ばさなければいけません。これはアマチュアにとって成功条件が厳しすぎます。上げようとしてダフる、トップする、フェースが開いて右に抜ける、距離が足りないなど、ミスの種類も増えてしまいます。

この場面で必要なのは、スーパーショットではなく、トラブルを長引かせない判断です。枝の上を越せれば気持ちいいショットになりますが、失敗した時は枝に当たって真下に落ちたり、林の中に戻ったり、もう一度同じような場所から打つことになりやすくなります。残り100ヤードという数字に引っ張られず、枝の上は狙わない。枝の下を通せるか、無理なら横か安全な斜めに出す。この二択に絞った方が、ラウンド中の迷いはかなり減らせます。

シングルを目指すなら“100ヤードを打つ番手”ではなく“枝を避ける番手”を選びたい!

枝の下に明確な空間があり、ボールのライも悪くないなら、低い球で前に運ぶ選択肢はあります。この時に考えたいのは、ピンまで100ヤードを打つ番手ではなく、20ヤード先の枝の下を安全に通すための番手です。普段の100ヤードならPWやAWを持ちたくなりますが、ロフトの寝たクラブはボールが上がりやすく、目の前の枝に当たるリスクが高くなります。枝の下を通すなら、ウェッジではなく6番、7番、8番アイアンあたりを短く持ち、振り幅を抑えて低く前へ運ぶイメージの方が現実的です。枝がかなり低く、絶対にボールを上げたくないなら5番や6番アイアンも候補になりますが、5番アイアンは普段から扱い慣れている人向けです。多くのアマチュアゴルファーは、まず6番から8番アイアンの中で、低く出せて距離も出すぎない番手を選ぶ方が安全です。

ただし、クラブを替えたからといって、100ヤードをぴったり打ってピンを狙う必要はありません。ここでの番手選びは、距離を合わせるためではなく、最初の20ヤードを低く通すためです。番手を上げてロフトを立てれば、ボールは低く出ますが、そのぶんランも出やすくなります。うまく枝の下を抜けたとしても、ピンの近くに止めるのは簡単ではありません。だから狙いは、ピンではなくグリーン手前、花道、手前エッジ付近、安全サイドの広い場所で十分です。グリーンに乗ればラッキー、手前からアプローチできれば成功、という基準にしておくと、無理に強く打たずに済みます。

また、枝の下を通すかどうかは、空間だけでなくライもセットで判断します。フェアウェイや浅いラフなら低く打ち出すイメージを作りやすいですが、深いラフや沈んだライ、傾斜が強い場所では、出球の高さや方向が安定しません。ラフから無理に低く打とうとしても、フェースとボールの間に芝が入り、思ったより球が浮いたり、逆にフェースに乗らず強く出すぎたりすることがあります。枝の下を通せそうに見えても、ライが悪ければ無理に前へ打たない方が安全です。あくまで目的は、100ヤードを打ち切ることではなく、20ヤード先の窓を抜けて、次に寄せやすい場所へ運ぶことです。

リスク管理ができてくると“枝ギリギリの斜め前”を避けるようになる!

枝の下に十分な通り道がない、ライが悪い、低い球を打つ自信がない。そう感じたら、横か安全な斜めに出す選択へ切り替えた方がスコアは崩れにくくなります。ここでいう安全な斜めとは、枝に当たる可能性をほぼ消したうえで、少し前にも進めるラインのことです。たとえば、真横に出すと残り80ヤード、斜めに出しても枝がまったく気にならず、残り60ヤードくらいにできるなら、その斜めは安全策として成立します。多少出球が高くなっても枝に当たらない、少し方向がズレても木に当たらない。それくらいの余裕があるラインなら、横ではなく斜めに出す価値があります。

反対に避けたいのが、枝ギリギリの斜め前です。これは、本当は横に出せば簡単なのに、少しでもピン方向へ近づきたくなって、枝の先端や下をギリギリ抜こうとするラインです。見た目には安全策に見えるかもしれませんが、実際にはかなり難しい勝負ショットです。出球の高さ、方向、強さ、ライへの対応がすべてうまくいかないと枝に当たります。低く打つつもりが少し浮いただけで枝に触れる、少し左に出ただけで幹や枝に当たる。このようなラインは、斜めに出しているのではなく、まだ枝と勝負している状態です。

横や安全な斜めに出す時は、次の1打で木がかからないか、グリーン全体や花道を使えるか、バンカー越えの短いアプローチにならないかも確認したいところです。ただ、今回の場面で一番大切なのは、下を通せないと判断した時点で、迷わずトラブルを終わらせる方向へ切り替えることです。残り距離は50ヤードでも80ヤードでも構いません。障害物がなく、普通に構えられて、次にグリーンを狙える場所へ出せれば、その1打は十分に成功です。枝ギリギリの斜め前で距離を稼ごうとするより、横か安全な斜めで確実に次のショットを打てる状況を作る方が、結果的にスコアはまとまりやすくなります。

上級者を目指すなら“パーを拾えるボギー”を残したい!

残り100ヤードという数字だけを見ると、ここからパーを狙いたくなります。ただ、20ヤード先の枝に当たりそうなら、ピンを直接狙うことだけがパーへのルートではありません。むしろ、枝に当てるルートを消すことが、結果的にパーの可能性を残す判断になります。枝に当ててボールが真下に落ちたり、林の中に戻ったり、もう一度同じような場所から打つことになれば、パーどころかダボ以上が一気に近づきます。アマチュアのスコアが崩れるのは、1回のミスそのものより、トラブルを終わらせられずにミスを重ねる時です。

たとえば、枝の下を低く通してグリーン手前や花道まで運べれば、そこから寄せワンでパーの可能性は残ります。寄せ切れなくても、アプローチして2パットならボギーです。横に出して残り60ヤードや70ヤードになった場合も、次でグリーンに乗せて2パットならボギー、うまく寄ればパーもあります。つまり、下や横を選ぶことは、パーを完全に諦めることではありません。枝に当てて大叩きする可能性を消しながら、ボギーを確保し、うまくいけばパーも拾えるルートを選んでいるだけです。

この場面で大事なのは、成功の基準を変えることです。ピンに寄れば成功、グリーンに乗れば成功と考えると、どうしても無理なショットを選びやすくなります。そうではなく、枝に当てない、トラブルを終わらせる、次の1打が普通に打てる場所に置く。これを成功と考えれば、判断はかなりシンプルになります。100ヤードという距離に引っ張られず、まず20ヤード先の枝を安全に避ける。下を通せるなら低く前へ、下が無理なら横か安全な斜めに出す。パーを捨てるのではなく、ダボを消してパーの可能性を残す。この考え方が、アマチュアゴルファーにとって一番現実的なマネジメントだと思います。

それでは、引き続きアマチュアゴルファー目線で役立つ記事を投稿できればと思っていますので、次回の投稿を楽しみにお待ちください。

もう少しでシングル(ペンネーム) 東京都内在住の40代のサラリーマンゴルファー。2011年にゴルフを始め、現在のJGAハンディキャップは4.5。2020年にはヘッドスピードアップにチャレンジし、42.4m/sからスタートし、61.0m/sまでアップ。2020年からシングルプレーヤーになる過程を記録するために、ブログ「シングルプレーヤーへの道は遠い?」を運営(https://low-handicapper.com/)。