最終日に9バーディーで追いつき、プレーオフは2連勝!
5打差を追ってスタートした最終日の山下は13番までに8バーディーを奪う猛烈な追い上げを見せます。
15番はボギーとしたものの18番パー5をバーディーで締めて通算13アンダーとしてホールアウトすると、1打差の首位だったウォードが最後にボギーを叩いてプレーオフに。
1ホール目でバーディーを奪って今シーズン初勝利。通算3勝目を挙げました。
今シーズンはこれまで11試合でトップ10が5回。
ポイントランキングも8位につけていたものの「自分らしいプレーができていなかった」と厳しく自己評価します。
「今シーズンは自分らしいプレーができていなかった」
その内訳をスタッツから探ると、パーオン率が昨シーズンの73.52%(24位)から68.77&(50位)に。
サンドセーブ率も59.30%で5位だったのが40.68%で69位になっているのが目につきます。
それが今週は最終日のパーオン逃しがわずか1回。4日間を通じても77.78%と大きく改善。
サンドセーブも4回のうち3回成功していました。
そのおかげで「今週に入ってリズム良くスイングしていたし、自信を持ってプレーできていたので、ボギーを打っても切り替えられた」とホールアウト後のU-NEXTのインタビューで話していました。
最終日唯一のボギーは15番パー3でショートサイドのピンを果敢に攻めて2メートルのバーディーチャンスにつけながらスリーパットしたもの。
追い上げムードの勢いを自ら止めてしまいかねないものでしたが、自信を持ってプレーできたことで気持ちを切り替え、勝利につなげることができました。
プレーオフ勝率100% LPGAツアーも「ヤマシタが衝撃的な日曜日」
LPGAツアーのウェブサイトは「ヤマシタが衝撃的な日曜日で優勝した」との見出しで報じました。
今回は5打差。昨年の「メイバンク選手権」では8打差を追いつき、いずれもプレーオフを制しての優勝です。
「差があっても追いついたら負けないメジャー覇者」は、他の選手にとっては今後脅威になることは間違いありません。
また昨年の「ホンダLPGAタイランド」では、岩井明愛が最終日に61のLPGAツアー史上9位のロースコアをマーク。
優勝には1打届かなかったものの、差があっても決してあきらめない日本人の気質も脅威になり得るはずです。
「まだまだ優勝めざす」
そして「優勝できたのは自信につながる。まだまだ優勝めざして頑張ります」の言葉で表した通り、勝利は何よりの活力になりますから、メジャーの「全米女子プロ」」を翌週に控えたタイミングで勝ったことはディフェンディングチャンピオンとして迎える「AIG全英女子オープン」をはじめ残り3大会あるメジャーでの活躍に期待がかかります。
さらに他の日本勢への波及効果にも期待です。
昨シーズンは3月の「ブルーベイLPGA」で竹田麗央が優勝すると、「シェブロン選手権」で西郷真央がメジャー制覇。5月には岩井千怜もメキシコで勝つなどこの時期で日本勢が3勝を挙げていました。
その後山下が2勝。岩井明愛と畑岡奈紗も優勝したのは開幕5戦目で竹田が勝って勢いをつけたのは間違いありません。
「全米女子プロ」は1977年に樋口久子さんが日本人初のメジャー制覇を達成してから日本人の優勝者が出ていません。
現在の選手たちが生まれる前から続く長いブランクを、そろそろ埋めてほしいもの。
その期待が膨らむ山下の勝利でした。
(文/森伊知郎)














