ハーフのプレー代が、ラーメン一杯と同じ値段!

昨年9月下旬、ライダーカップの取材でニューヨークを訪れた。会場はベスページ・ブラック。熱狂が待つ取材を前に、ニューヨーク在住の友人がゴルフへ連れ出してくれた。

午前11時にジョン・F・ケネディ国際空港に到着しホテルへ。チェックインを済ませ、シャワーを浴び、迎えの車に乗り込む。午後3時には、もうティングエリアに立っていた。プレーしたのは、1950年にロバート・トレント・ジョーンズが設計したアイゼンハワー・パーク・ゴルフコースのホワイトコースである。

到着して驚かされたのがクラブハウスに掲げられた料金表だった。

ニューヨークでラーメンを一杯食べれば、チップを含めて25〜30ドルほどはかかる。ビールも一緒に頼めば、40〜50ドルになることも珍しくない。日本と比べたその物価の高さには思わず身構えてしまう。

そんなニューヨークで、ゴルフがこれほど気軽に楽しめるとは思わなかった。9ホールは、地元住民なら平日23ドル、土日祝でも25ドル。ラーメン一杯ほどの金額で、9ホールをプレーできるのだ。18ホールでも地元住民料金は平日41ドル、土日祝46ドル。筆者のようなビジターでも、9ホールは平日38ドル、土日祝42ドル、18ホールは平日50ドル、土日祝63ドルだった。この値段は東京から45分の距離にあるゴルフコースの値段の半額くらいではないだろうか?

食事をすれば日本の倍以上のお支払いが待っているニューヨークで、ゴルフは日本の半額くらい。ニューヨーカーにとってゴルフは身近なスポーツだった。

クラブハウスに掲げられた料金表。ホワイトコースの9ホールは住民23ドル。

午後4時、学校帰りの子どもたちが大勢でやって来た!!

プレー中、印象に残る光景があった。午後4時ごろ、近所に住んでいるらしい子どもたちが、次々とコースへ入ってきたのだ。

料金表の隅に、ジュニア割引の料金が書かれている。18歳以下なら月曜から木曜の午後1時以降、18ホール20ドル、9ホール17ドルでプレーできる。

学校を終えて、夕方にコースへ足を運ぶ。誰も特別な準備をしていない。日本なら、ジュニアがひとりで夕方のコースに現れることは、そう多くないだろう。ところがここでは、それが放課後の当たり前なのだ。

ゴルフは、ニューヨークの子供達にとってそれほど特別な遊びではない。

午後4時を過ぎ、地元の子どもたちがコースに集まってきた。

自由なプレースタイルで、暮らしのすぐ隣にあるゴルフ

さらに印象的だったのが、集まる人たちのプレースタイルである。筆者たちは乗用カートを使ったが、キャディバッグを担いでラウンドする人もいれば、手引きカートを押している人もいる。

キャディバッグを担いでラウンドするゴルファー。

コースは全体的にフラットだが、やさしいコースではない。池とバンカーが要所を引き締め、フェアウェイやグリーン周りのアンジュレーションも効いている。名設計家、ロバート・トレント・ジョーンズらしい戦略性を備えたレイアウトである。身近なパブリックコースでありながら、プレーヤーをきちんと試してくる。

そしてもう一つ驚いたのが、「アイゼンハワー・パーク・ゴルフコース」にはメジャートーナメント開催コースもあること。レッドコースは、1926年にウォルター・ヘーゲンが優勝した全米プロゴルフ選手権の舞台なのだ。歴史あるゴルフコースを気軽にラウンドできるこの環境は、羨ましい限りだ。

「ゴルフが暮らしのすぐ隣にあるって、いいな」

夕方の光の中を、クラブを数本抱えて歩いていく子どもがいた。その後ろ姿を見ながら、これがニューヨークの日常なのだと思った。

様々な試合の舞台にもなっている歴史あるコースだ。