キレイな円弧を描くようにスイングするには両手の力感は5~6割くらいがベスト!

クラブをグルグル回せるくらいに手首を柔らかく使うことが大事

グリーンに乗せたい! ナイスショットを打ちたい! そんな気持ちが高まるとアドレスでカラダがだんだん硬くなってきて、両手にも力が入ってしまい、結果は大ダフリ。よくあるパターンですよね。

正確なアイアンショットを打つにはカラダをどう動かすかも大事ですが、それ以上にクラブの動きを邪魔しないスイングを実行することが重要です。

第一にゴルフのスイングはクラブヘッドの重さを利用してキレイな円弧を描くことにあります。そしてゴルフのクラブは野球のバットやテニスのラケットなどと違ってグリップの延長のシャフトに重心がない。クラブヘッドのトゥ側に重心がある「編重心」というわけですが、これはスイング中のフェースターン、つまりフェースを開閉する動きを促す役割を果たしているのです。

「クラブが仕事をする」とはこういうことですが、そのためには手首が硬くなってはダメで、クラブをグルグルと回せるくらいに手首を柔軟に使うことが大切なポイントです。手首が硬くなるとクラブヘッドでキレイな円弧が描けないし、フェースターンもスムーズにいきません。クラブの動きを制限してしまうことになり、ナイスショットの結果に結びつかないのです。

手元を止めたままクラブヘッドをグルグル回して、手首を柔らかく使う感じをつかもう。

両手を強く握っても手首を柔らかく使える人ならいいですが、大半の人は両手の握りが強すぎると手首まで硬くなってしまいますから、手首を柔軟に使えるくらいの握り圧を心がけましょう。両手でクラブを持ってグルグル回してみたり、クラブを右手だけで持ち、自分から見て時計回りにクラブを回してみるなどすればクラブの先端を自由に動かすという感覚がつかめます。

右手でクラブを持ち、時計回りにグルグル回してみればキレイな円弧を描くイメージが浮かんでくる。
手首を柔軟に使えばヘッドのトゥ側が返りやすくなり、フェースターンがスムーズ。
両手を強く握って手首が硬くなるとクラブヘッドの動きを妨げてしまう。

グリップの力点となるのは左手の小指、薬指、中指の3本

手首を柔らかく使えばカラダの回転もスムーズになりますし、両手でシャフトの先にある重心を感知しやすくなるのでクラブヘッドのトゥ側が返りやすい。フェースターンが自動的に作動しやすく、クラブヘッドの加速感が生まれます。

ただしクラブを丸く振れるように手首を柔らかく使うといっても、両手をゆるゆるに握るのもよくありません。両手のグリップの中にも「力点」というものがあり、締めるべき箇所はしっかり締めておくことが大事です。力点をおくのは左手の小指側の3本で、スイング中はこの3本を絶対に緩めないようにしましょう。

この3本の力感がどのくらいかといえば、全力を10とすると5~6割くらいがいいと思います。この3本以外の指はもう少しソフトな力感でOKです。両手の親指側に力が入るとアドレスで両肩が硬くなってしまいます。その点、小指側を締めておく感覚なら両肩や両腕に余分な力が入らず、流れるような動きでクラブを振れるようになります。

左手の小指、薬指、中指の3本はしっかりと締めて握ることが大事。

アドレスでクラブヘッドを上から芝に押しつけたままにするのもNGです。クラブヘッドを軽く浮かせておくと、クラブヘッドの重さを感じやすくなります。また目標方向を見ながらワッグルを数回繰り返し、左手の小指側の3本の締まり感覚や手首の柔軟性を感じておくこともナイスショットに直結するポイントです。

両手の親指側に力が入ると肩に力が入って浮いてしまう(左)。
小指側を締めておけば肩がリラックスして手首の柔軟性をキープできる(右)。
グリップの握り圧を適度に保つには、アドレスでクラブヘッドを軽く浮かせて構えるのも効果的。

大西翔太
おおにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方、青木瀬令奈のコーチ兼キャディもつとめる。メンタルやフィジカルの3知識も豊富で安田祐香のメンタルコーチとして24年の初優勝、25年の2勝目に続き、26年もNEC軽井沢72ゴルフトーナメントの3勝目に貢献。