今回僕が試打したのはテーラーメイドの「Hi-Toe 5(ハイトウファイブ)」ウェッジです。その特徴はまず独特のハイトウ形状にあります。三角形に近いような形状でフェースを開いた時にボールが当たる面が大きくなり、安心して打つことができます。またトウ側に厚みを持たせ高重心設計とすることで、低い打ち出し角と高いスピン性能を発揮します。

もう一つの特徴はフェース全面に施されたスコアラインです。さまざまなライや打ち方に対応し、フェースの上側やトウ寄りでヒットしてもしっかりとスピンがかかるようになっています。
そして「Hi-Toe 5」最大の特徴はなんといっても5代目にして初めて「軟鉄鍛造」が採用されたことですね。このことでグリーン周りで求められる繊細なショットに、軟鉄鍛造ならではのソフトな打感とクリアなフィードバックをもたらしてくれます。

ヘッドの仕上げは渋いカッパー仕上げとなっており、フェース面はノンメッキの「RAWフェース」仕様。さらに雨や濡れた芝からでもスピン性能を落とさない「スピン・トレッド・テクノロジー」も採用されているので、悪天候でもしっかりとスピンをかけてくれます。
今回「Hi-Toe 5」ウェッジの3種類のソールをお借りしたので、コースに持ち込みました。構えた時の顔は全部同じ感じで、トウ側が尖ったような独特の形状。フェース全面のスコアラインと合わせて、めちゃくちゃスピンがかかりそうに感じます。フェースを開いても違和感が全くないし、逆にフェースを開いた方がしっくりくるくらいの形だと思いました。しかもノンメッキのフェース面がまたボールにしっかり食いつく感じがするので、さらにスピンがかかってくれそうに感じます。
打感はやはり「軟鉄鍛造」になったことで以前のモデルに比べて柔らかく、しっかりとフェースに乗るような感じがあります。打音も低めで、とても気持ちがいいですね。
今回お借りしたソール形状は「ATW」「ATX」「ATV」の3つ。それぞれをコースで実際に使って打ち比べてみました。
まずは「ATW」から。これはいわゆる「ワイドソール」というやつで、ソール幅が一番広いモデルです。ロフト60度でバウンス角は14度と大きめ。

アプローチをしてみると、とにかくソールがかなり滑ってくれて、優しく打てます。多少手前に入っても地面に刺さるようなことがありません。基本的にはフェースを開いたりせず、スクエアに使って、オートマチックに打つ人に向いているように感じます。ただ、開いて使えないのかというと、そういうわけでもないですね。

バンカーでも使いましたが、バンカーもスクエアで打てば簡単に砂が爆発してくれるので、とても使いやすい。あまりアプローチが得意ではない人にも使いやすいソールなんじゃないでしょうか。
次に「ATX」です。これは幅広のミッドバウンスソールに、3つの役割を持つ独自のソール設計を採用したモデル。ロフト58度でバウンス角は12度となっています。

アプローチをしてみると、とにかく抜けがいいです。リーディングエッジがカットしてあるので、芝への入りの抵抗が少なく、その後にしっかりとバウンスが地面に当たってくれる感じですね。トレーリングエッジもカットされているので、抜けもとてもいいです。スクエアに使ってもいいし、開いても使いやすい。色々と技を使えるけれども、ある程度オートマチックにも使えるという感じです。

バンカーでも使いましたが、バンカーでもスクエアでも開いても使えるので、距離感がとても出しやすいですね。これはかなり万能なソール形状だと思いました。
最後に「ATV」です。これは往年の人気ソール形状を復活させたもので、ソールの真ん中が凹んだ独特の形状をしています。ロフト58度でバウンス角は11度となっています。

アプローチをしてみましたが、スクエアに使うとソール後方のバウンスが効いてくれて、スッっとフェースがボールの下に入ってからソールが滑るような感覚。あまり鋭角に入れると刺さり気味になるのですが、緩やかな軌道だと気持ちよく抜けてくれます。フェースを開くとバウンスの効きが弱くなるように設計されているので、さらに抜けが良くなり、薄めの芝などでも打ちやすくなりますね。このソールは開き具合で色々と球筋をコントロールできるので、かなりテクニックの使える形状だと思いました。

バンカーでもバウンスのききをコントロールできるので、柔らかい砂だけでなく、硬い砂でも使いやすそう。ただ、オートマチックにバンカーショットができるソールではないので、バンカー苦手な人には向かないかもしれません。ある程度スキルのある人が色々と技を使えるソールだと思いました。
今回テーラーメイドの「Hi-Toe 5」ウェッジの3種類のソール形状をコースで打ち比べましたが、どれも特徴があり、それぞれ使いやすさを感じました。肝心のスピン性能ですが、どのモデルも非常に高く、低めの出球でキュキュッとスピンが入りました。最近のウェッジの中でもかなりスピン性能の高いシリーズになるんじゃないかと思います。スクエアに使っても十分なスピンがかかるし、開きやすいモデルではさらにスピンをかけることができました。やはりハイトウ形状がスピンをかけやすくしているんじゃないでしょうか。
デザイン的にもカッパー色がとてもカッコよく、フェースがちょっと錆びてくる感じも個人的には好きなので、これがバッグに入っているといい感じだろうな~と思いました。打感も柔らかくなって、打っていてとても気持ちよかったです。ぜひ皆さんも一度試してみてください。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。























