えっ、こんな街の中にゴルフ場があるのか!?

日本でゴルフ場へ向かうときは、街を離れ、山や田園の風景の中へ入っていく。

ところが、ここは違った。

まず驚かされるのが、周囲の景色である。高層ビルがずらりと立ち並ぶ。都会の中にゴルフコースがあるのだ。

「えっ、こんなところにゴルフ場があるのか!?」

コースに入ってからも、高層ビルは視界から消えない。フェアウェイの向こうにビル。グリーンの向こうにもビル。日本で見慣れた山や木々の風景とは、ずいぶん違う。

トーナメント会場の背景が高層ビル群という光景は、日本ではなかなか見られない。

「シンハン ドンヘ オープン」を開催するコースでもある。

プレジデンツカップでは世界のトップ選手がここで戦った

さらに印象的だったのが、コースそのものの「格」である。

高層ビルの中にあるからといって、街中のコンパクトなゴルフ場を想像してはいけない。設計はジャック・ニクラス。2015年には米国選抜と世界選抜が対戦するプレジデンツカップが開催された本格的なチャンピオンシップコースなのだ。

この近辺は、大学や企業を誘致しながら発展してきた街だと、韓国の友人が教えてくれた。働く人がいて、学生がいて、買い物をする場所もある。そんな街の中に、ゴルフ場もある。

そもそもこのゴルフ場は昔からあった訳ではなく、ジャックニクラスGCの開場は2010年。最初から街づくりの中に、世界的なイベントを開催できるゴルフ場建の設計画が加わっていたのだろうか?ビル群を背にしたコースからの景色も、街の成り立ちを知ると、少し違って見えてきた。

大きな池が戦略性を高めるコースレイアウト。

コース内の家の中心価格は2〜4億円、平日のプレー権付き!?

驚かされたのは景色だけではなかった。コースの中に、住宅がたくさんあり販売されているのだ。

韓国の知人に聞くと広さによっても違うが中心価格は2億円から4億円ほど。平日のプレー権も付くという。ちなみに韓国の不動産は日本以上に高騰しているようで、この値段でも買える人は大勢いるようだ。

土日のプレー権がついた住宅はもっと高額な住宅なのか。それとも、別途会員権を購入する仕組みなのか。そのあたりもちょっと気になった。

世界のトップ選手が戦ったコースの中に、自分の家がある。ゴルファーにとっては、夢のような話だ。しかも、そのコースでプレーする権利まで付いてくるのだから、なんともうらやましい。

ラウンドを終えて、そのままコース内のわが家へ帰る。今日はあのホールでうまく打てた、などと考えながら夜を過ごすのだろうか。買う予定はなくても、想像するだけなら自由である。

窓の外にはフェアウェイ。その先には都市の明かり。そんな毎日を送っている人が、この敷地の中にいる。別の世界をのぞいたようで、妙に面白かった。

なるほど、それなら一軒……とは、もちろんいかないが(笑)。

コースのジオラマ。多くの住宅がコース内にある。

日本の“いつものゴルフ場”と違うから、海外のゴルフ場は面白い!

英国や米国の名門コースを訪ねるのは、もちろん楽しい。歴史あるホールに立ち、憧れの景色の中でプレーする。それは、ゴルファーにとって格別の時間だ。

だが、英米以外の海外でのゴルフも楽しいものだ。

「こんなところにコースがあるのか!」

「このコースの中の住宅は、こんなに高いのか!」

日本ではあまり考えたことのないゴルフの風景や暮らしに出合うことができる。いつものゴルフから外に出てみると、思いがけない発見がある。

時には日本のコースを飛び出してみるのも悪くない。ボールがコースを飛び出すとOBになるが、自分が飛び出す分にはペナルティーはなく、世界のどこかでまだ経験したことがないような“ナイスショット”が待っているかもしれない。