それは、ここで何度も申しあげているように、「振り感」だけを軽くする方法を選択することになります。
簡単に言えば、「短くする、ヘッドを軽くする」、ということになります。
え? 飛距離ダウンしているのに、短くするの?
ということを思われる方がいらっしゃるでしょう。
実は、そうなんです。
総重量をあまり落とさずに(シャフト重量の様に20~30g落とさずに)、長さを変えて、振った時に軽く感じるものにすることが重要です。
持った時に、重さを感じる(重すぎてはダメ)様にしておき、振った時に軽く感じる、というのがポイントです。
そのために、短くするのが手っ取り場合です。
また、もし可能なら、ヘッド重量を軽くしてみましょう。
その際に注意が必要なのは、シャフト重量は変えないか、逆に重くしても良いです。
そうすることによって、上記同様に、持った時の重い、振った時に軽いということが可能になります。
また、同様に、「ヘッドスピードが落ちてきたから、シャフトを柔らかくしよう~」
と考える方も多いです。
もちろん、タイミングの取りやすいシャフトが柔らかい方が良い場合もありますが、柔らかすぎると、タイミングが取りにくくなる方が多いです。
しかもヘッドスピードが落ちたから、落ちたまま振りたいわけではなく、ヘッドスピードを上げたくて柔らかくしようとするので、ヘッドスピードを戻そうと強く振れば振るほど、その柔らかいシャフトでは振り遅れになりやすいとなります。
そうすると、人は、そのしなり戻りを「待つ」ようになり、結果的に全体のスピード自体は落ちてしまう、という現象になりかねません。
なので、年齢によって飛距離が落ちたと感じた際に
「シャフトを軽くする」「シャフトを柔らかくする」
と、かえって飛距離ダウンを助長してしまう可能性がある、とご理解いただけると嬉しいです。
ドライバーだけを替えても解決しない
そして、この飛距離が落ちたと感じる多くの方は、ドライバーの距離が、と考える方が多いでしょう。
そこで、ここまでの流れの通り、「今のドライバーが合っていないのではないか?もっと軽いシャフトにすれば、また振れるようになるのではないか?」
「シャフトは柔らかくしていった方がいいのでは?」
となって、ドライバーを変更する人は少なくありません。
そして、ドライバーのシャフトを軽くし、柔らかくした際に、一瞬良くなりますから、その流れで、アイアンも軽くしよう! 柔らかくしよう! となっていく人も少なくないです。
この結果、上記しましたように、実は、飛距離ダウンを助長してしまっているという人をこれまでたくさん見てきました。
とくに、ドライバーは、70gだったシャフトを50gくらいにする人が多いでしょうが、アイアンの場合、DGなど130g級のものを使っていた人が、90gやそれ以下にされる方を多く見かけます。
その差は、ドライバーの変化よりも大きいですよね!
その結果、上記してきたように、シャフトを軽くしたことによって起こってしまう現象がさらに大きく起こってしまうわけです。
そして、一般的に、アイアンの方がコースでの使用頻度は高く、また、練習する際にも、アイアンを打つ方が多いでしょう。
すると、どういうことが起こるかというと、その振れなくなるクラブをさらに練習することになり、練習して当たるようにはなるけど、スピードが落ちやすい、ということにつながるわけです。
「振らない方が当たりやすい」「振り切らない方が当てやすい」
という方向ですから、その結果、どんどんヘッドスピードは低下していきます。
そして問題は、アイアンだけで終わらないことです。
アイアンでクラブを振らなくなると、その影響は他のクラブにも出ます。もちろんドライバーにも。
アイアンで身についた「合わせる動き」で、全部のクラブのヘッドスピードが低下するということがありえるわけです。
結果として、
アイアンが振れない
↓
ドライバーも振れない
↓
ヘッドスピードが低下する
↓
飛距離が落ちる
という流れにつながります。
逆に、これを一度我慢していただき、体を効率よく使えるように、長さや願わくはヘッド重量を軽くして、総重量を維持しつつ、振り感のみ軽くする方向でやってみてください。
そうすることで、クラブを体を使って振る、という習慣が身につき、アイアンの距離だけではなく、不思議なことにドライバーまで振れるようになり、距離が維持できる、という方が多くいらっしゃいます。
最初は、軽くしたものを重く戻しますし、短くしていくので飛ばなくなると感じる方もいらっしゃるのですが、使い続けていくうちに、体がその振る感覚を思い出し、昔の感覚に近いスピードに戻すことが可能になるのです。
それでも、やはり振り切れない、となった時に初めて、シャフトを軽くしてみてください。
とはいっても、いきなり何十グラムも落とすのではなく、5g~10gの変更でかなり変わります。
まずは、振り感を軽くすることを目指して、総重量はなるべく落とさず、振り切れるように短くしたり、ヘッドを軽くしたりしてみましょう。
ご参考になれば嬉しいです。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。











