【次ページ フィッターはどのようにスイングを見ている?】
そして、ここで、一旦、話はスイング論から離れまして、当方がどのようにそのスイングを見ているか?に移らせていただきます。
実は、クラブを渡した瞬間からすべて見ています。
フィッティングでは、様々なクラブをお渡しして、打っていただくのですが、その際に前のクラブとの違いから、お客様は渡した瞬間から様々な反応をしていただけます。
重いと思えば、重いって言われる方もいらっしゃれば、短いと思えば、短いな~とつぶやく方もいらっしゃいます。
もちろん、言葉にされなくても、必ず反応をされていて、その反応をよーく見ることにしています。
そして、実は、構えた時に、その変化が一番出るのです!
なので、アドレスして、始動する前にどういう反応をされているのか?というのをじっくり見ることが多いです。
つづいて、始動のタイミング、そして、一番良くわかるのが、切り返しの間、ですね。この変化を見ています。
目でしっかり追えるのは、正直この辺りまでで、このあとは、スピードが速いですから、見えていないことはないですが、変化量としては大きくなく、というのも、お客様も意図してコントロールできているのは切り返しのタイミングまでで、あとは、それまでの結果でほぼその通りになっているということが多いです。
そして、最終的に、フィニッシュを見ると、ほぼその時の結果が良くわかります。
一番は、フィニッシュでぐらついたり、もしくはクラブが泳いでいたりして、ピタッとフィニッシュが決まらないとなるとわかりやすいです。
つまりは、何を見ているかというと、もちろんクラブの動きでもあるのですが、スイング中の人の反応を見ているといっても良いでしょう。
前週、書かせていただいたように、良いスイング(その方の理想のスイング)をされたときはよどみない動きで、フィニッシュもしっかり決まる、ということ感覚は皆様にあると思いますが、外から見ていても、その様に見えます。
逆に、ミスした時は、極端な方だと、手が離れたり、フィニッシュでふらつく方もいらっしゃいますので、わかりやすいです!
では、次に、そうならない(上手く打てなかった)要因を、仮説として、クラブに置いてみて、考えてみることにしましょう。

上手く打てなかった原因はクラブにある?
たとえば、アドレスで違和感がある方は、なかなか始動ができない方がいらっしゃいます。
これは、千差万別で、どんな方でも多かれ少なかれ反応しており、簡単に言えば、重い、軽いなどを感じてらっしゃいます。
また、シャフトも自分が思ったところでしなってくれるかどうかをその時点で感知していると考えています。
以前ご紹介した、「ShaftWave」のデータから見ても、始動ではかなりの方がしなっていて、かつしなりを感じていると考えていますので、その際に、すでにこのシャフトはどうしなるのか?を人間は判断していて、それに対して動き出しているとも考えています。
そして、それが、切り返しの間になって現れます。
自分が思っているよりもしなっているものは、トップでの間が長くなりがちで、振り遅れたり、逆にしなりを感じないと、速く下ろしてこようとしてしまいます。
それが、自分の心地よいタイミングと異なるとミスショットにつながりやすい、そして、そのタイミングのずれが、最後はフィニッシュとなって表れてくる、と考えています。
例えば、上記しましたようにアウトサイドインで左の方にクラブを引いてしまうという動きも、実は、このクラブが降りてこないことにより、体が先行してしまい、ダウンスイング、インパクトでは手が遅れてしまい、それを間に合わせようとした結果、手が引けてしまい、結果、アウトサイドインになりやすい、と考えてみてはいかがでしょうか?
少し、頭の中での想像力が必要になりますが、おおむね、クラブが重すぎたり(特にヘッド)、シャフトが柔らかすぎたりすると、この現象は起きやすく、基本的には振り遅れのつじつま合わせの結果、左ひじの引け(チキンウイング)になりやすくなると考えています。
じゃあ、それを、意識だけで治せるか?ということになりますが、上記のように、重さや合わないシャフトによる挙動が要因の場合、いつもより振り遅れないように注意すると、これまたタイミングは合っていませんから、大きなミス(ちょろやダフリ)につながったり、逆に左に球が出てしまうということが起きやすいです。
なので、何が言いたいかというと、自分が思ったタイミングで打てないクラブだと、合わせられない瞬間に、即ミスにつながる、ということが起こるわけです。
そして、それが、自分の悪いスイングのクセとして出やすいでしょう。
なぜ、そのタイミングがうまく変えられないか?というと、それがその人固有の体の使い方の順序だからです。
もちろん、人間として、大まかに言えば、順番は、下半身⇒体⇒腕⇒手⇒クラブという感じになるのですが、その伝え方などは、固有のものがあると考えています。
これがけれんみなく動いている時はナイスショットになりやすく、ちょっとでも順序が狂うとミスショットになりやすい、と考えてください。
クラブによって、この順序が合わせられないと、たとえば、間に合わせるためにより小手先を操作しなくてはならないとか、重すぎて体をもっと大きく動かさないといけないとかが発生することで、いわゆる余計な動きが入ってしまい、ミスにつながるということになります。
ドライバーショットでも2秒くらいしか動いていませんから、その間に、その順序の修正は至難の業でしょう。
そして、その順序良く動かすためには、やはり、アドレスがしっくりこないと難しいということになります。
最初の最初につまずいてしまうと、修正するための時間はないですよ!という感じです。
なので、そのアドレスした時に違和感を取り除くことが、フィッターの仕事でもあると考えてもいます。
今回の結論として、クラブの合っている合っていないは非常に重要で、かつ、自分の動かしたい動きもしにくくなるということ、先ずは構えにくくなってしまうことというのを、ご理解いただけると嬉しいです。
では、その構え易く、順序良く動かせる動きと、それを自分でやりやすくするためのクラブのお話を次回以降、書かせていただきます。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。













