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ゴルフ新ルール|赤杭の中にある排水口に止まった球、普通に無罰でドロップして打ったけれど…え、ダメなの?

ここがわからない!新ルールの後始末 第3回

2020/04/04 ゴルフサプリ編集部

ペナルティーエリア内の排水口などの「動かせない障害物」からの処置は要注意だ。

ペナルティーエリア内の動かせない障害物でのうっかり処置に要注意!

2019年からの新ルールで、大きな変更点のひとつだったのが「ペナルティーエリア」内でのプレー方法に関することだ。

赤杭もしくは黄杭で囲われたエリアは、以前は主に「ウォーターハザード」であり、その中でプレーすること自体は認められていたが、アドレス時のソールや、枯れ葉などのルースインペディメントを取り除く行為は禁止されていた。「バンカー」と同様の扱い、プレー内容だった。

それが新ルールの「ペナルティーエリア」に変わり、ソールしてもOK、ルースインペディメントも取り除けるようになった。杭の外のラフやフェアウェイ、つまり「ジェネラルエリア」とほぼ同じプレーができるようになったわけだ。

「ペナルティーエリア」はプレーにあまり適さないライなど、池や川以外にも適用できるようになったため、プレーヤーの判断でそのまま打ちたい場面も増えるはず。そこでソールすることも、枯れ葉を取り除くことも、スムーズなプレーを促すだけで、ライの改善や不当な利益を得ることにはならない、とR&Aは判断したのだろう。

だが、なまじ「ジェネラルエリア」のプレーに近づいただけに、ついうっかり処置を誤りそうなのが「動かせない障害物」からの救済だ。

カート道路や排水口の鉄格子など「動かせない障害物」に球が止まった場合、無罰で救済を受けることができる。

ただし「ペナルティーエリア」内だけは、その救済を受けることはできない。受けられるのは、1罰打を払って杭の外にドロップするという「ペナルティーエリアからの救済」しかない。

打てないと思ったら1罰打を払って杭の外に出す

もし、赤杭の中の排水口の止まった球を「動かせない障害物」として赤杭内にドロップをして、打ってしまったら?誤所からのプレーとなり、2罰打となる。元の球の位置とはそれほど変わらないだろうから、重大な違反とはみなされず、プレー自体は訂正する必要はない。

原則的に「ペナルティーエリア」では球をピックアップできるのは、杭の外にドロップする通常の救済を受ける場合だけ、と覚えておこう。

例外は「プレー禁止区域がスタンスやスイングの障害になる場合」と、危険な動物(毒ヘビやワニなど)が障害となる場合のみ、その障害を避けるために無罰で「ペナルティーエリア」内にドロップできる……まあ、いずれもかなりレアなケースだ。

そのまま打てない、と判断したら、ともかく1罰打で杭の外に出る。通常の救済を優先するのが正解だ。

今回のポイント

・「ペナルティーエリア」の救済は原則的に1つだけ。
・赤杭内では、地面にくい込んだ球も無罰の救済はない。
・動かせる自然物、動かせる人工物は無罰で取り除ける。

GOLF TODAY本誌 No.574 127ページより


ここがわからない!新ルールの後始末

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【シリーズ一覧】
●第1回:うっかり肩の高さからドロップしちゃったら?
●第2回:風で動いたボールなのにうっかり戻しちゃった!
●第3回:赤杭の中にある排水口に止まった球、普通に無罰でドロップして打ったけれど…え、ダメなの?
●第4回:バンカー内でボールが戻って足元に触れて止まったら?
●第5回:バンカー内で小石をどけてボールが動いてしまったら?
●第6回:サブグリーンのカラーにある球は“あるがまま”で打ってもいい?
●第7回:ドライバーに鉛1枚貼るのがルール違反になる!?
●第8回: ウェッジには長さの制限ができたってホント!?

【関連】ゴルフ新ルールへ2019年改正|OB・ドロップ・パットなど変更点まとめ