「VENTUS=ハード」はもう昔? 「26VENTUS TR」の進化とは
野倉 T島さん、忘れていると思うんですけど、USTマミヤの「LIN-Q パワーコア」も3色揃いましたが、フジクラの「26 VENTUS TR」シリーズも3色揃いましたよ!
T島 し!しまった! フジクラのWebサイトで私の「26 VENTUS TR ブルー」のインプレ動画が流れているのに!
野倉 ということで、6月4日に「26 VENTUS TR レッド」と「26 VENTUS TR ブラック」が追加され、「VENTUS TR」の最新作がコンプリートされました。大蔵ゴルフスタジオではすでに試打用が揃っております。
T島 まずは前作の「VENTUS TR」と比べてどうですか?

野倉 2022年に発売された「VENTUS TR」シリーズですが、TR(TOUR RATED)という名前が付いた「VENTUS」です。TOURが付くとハードになった印象がありますよね。その名の通り、2019年にUS発信で登場し、日本で開発されたモデルよりハードだった「VENTUS」をさらにハードにしたモデルでした。身構えてしまうゴルファーも多かったと思います。
T島 フジクラの歴代モデルでもTRが付くと萌えるけど、手強くなるんですよ。
野倉 そうなんです。初代TRは最外層に開繊クロス材を採用したことで、中間部の剛性が上がりました。初代「VENTUS」は良い意味での“緩さ”がありましたが、このクロス材がしっかり効いて反応速度が上がったというか、シャープに動くようになりました。ただ、結構ハードでしたよね。T島さんは初代ブルーのいい感じの緩さが好きだと言っていました。
T島 そうですね。「ブルー」「レッド」「ブラック」ともにシャキッと剛性感が増して、「VENTUSはちょっと無理かも……」という人が増えました。
野倉 「26 VENTUS TR」は、その剛性感を上手くスピード感に変えてくれて、扱いやすいじゃん! と感じる人が増えたと思います。
T島 「24 VENTUS」は初代「VENTUS TR」ほど強い中間部の剛性感はありませんでしたが、初代の“緩い”感じを“硬い”と感じさせないように上手く引き締めることで、「VENTUSでも飛ばせるかも?」「俺、VENTUS使いこなせるかも!」という印象を持たせるシャフトでした。
野倉 「26 VENTUS TR」シリーズは、さらに引き締めて安定感とスピード感を出すことに成功している印象です。
T島 これは各色共通ですね。ちなみに私は、「26 VENTUS TR ブルー」の5Rを愛用しております。初代「VENTUS TR ブルー」よりも手強くなくて、「26 VENTUS ブルー」よりもヘッドの動きがわかりやすくて当てやすいんです。
野倉 T島さんは基本的にブルー派ですものね。歴代使っていましたものね。
3色の違いはある。でも以前ほど差は大きくない
T島 「VENTUS ブラック」には5Rがないんです。でも最近頑張って振っているので、「26 VENTUS TR ブラック」の 5Sが心地よくなってきました。
歴代の「VENTUS ブラック」は先端剛性がかなり高いシャフトなので、左へのミスが出にくいメリットがあるんですけど、剛性が高い分、頑張って振っちゃって、左のミスが出ることがあったんですよ。今回の「26 VENTUS TR ブラック」5Sはそれがないので、使ってみたいと思わせます。まあ、剛性が高い分頑張る=スイングが良くないということでもありますが(笑)。
野倉 では、「26 VENTUS TR ブラック」の印象からお話しすると、僕は手元がしっかりしたシャフトが好きなんです。だったら「26 VENTUS TR レッド」のほうが結果が良いはずなんですが、今回の「26 VENTUS TR ブラック」は扱いやすかったです。全体的に剛性が高いのと、やっぱりスピード感がありますので、手元調子が苦手という方もハマる可能性がありますね。
T島 そうだね。今回の「26 VENTUS TR レッド」は手元のしなり感が少しあるので、私は扱いやすいと感じました。
3色の違いで言うと、「26 VENTUS TR ブルー」は先端剛性がやや高い。「26 VENTUS TR レッド」は先端剛性が普通というか動く感じ。「26 VENTUS TR ブラック」は先端剛性がかなり高いという感じ。先端の味付けが違いますね。
野倉 そうですね。「26 VENTUS TR レッド」は先端が走るわけじゃないんです。しっかりインパクトで戻ってきてくれるので、タイミングが合う方だと打ち出しも上がりますし、スピンも程よく入ってくれるでしょう。
「26 VENTUS TR ブラック」は弾道が抑えられてスピンも減ります。ヘッドスピードは速くないけど、アッパー軌道で打てるT島さんにもマッチしそうです。
T島 まあ私的に言わせてもらえば、3色の特徴というか差が減ったという印象があります。つまり“合う人”が増えたんじゃないかな。
逆に言えば、ピッタリなものを見つけるのが難しくなった。私的には、ずばり3色ともコースで使い込んで決めたい!
野倉 「24 VENTUS」シリーズのほうが、各モデルのしなるポイントがわかりやすいです。
「26 VENTUS TR」は全体的に引き締めた分、動きが滑らかに感じます。やっぱり少ししっかりしている印象は受けるでしょうね。より大胆に振っていけると思いますよ。
「いつものS」を選ばないほうがいいかもしれない
T島 フィッターの腕の見せ所があるシャフトだね。新しい方が良いじゃないか? とか、TRってなんとなくカッコいいというところで選んじゃダメですよ。
野倉 そうですね。これは先週の「LIN-Q パワーコア」でも同じようなことを言ったはずですが、US発信のシャフトはまずフレックス表記よりもしっかりしていると感じると思います。
実際に振動数も高いですし、必ず“いつものS”ではなくて、柔らかいフレックスがあるなら打ってみてください。
重さも「5」だから50g台ではありません。50g後半から60g前半、「6」も60g後半だったりしますから。お忘れなく。
T島 US発信のシャフトは、基本的にシャフト自体が助けてくれるという動きをしてくれません。動きも少ないです。
ただ、自分のパワーをしっかり伝えてくれて、しっかり振ってもそれを受け止めてくれる。だから安心して振れるし、結果も出る。そういうシャフトなんです。
「26 VENTUS TR レッド」も先中調子と書いてありますが、先がビュンビュン走るわけじゃない。「26 VENTUS TR」の中では先端の動きがあるというシャフトです。
野倉 しかし「VENTUS」シリーズ、TRが付いたモデルでも結果が出せるゴルファーが増えてきましたね。ヘッドスピードが速い人だけのものではなくなったので、ぜひ試してみてください。

T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。
取材協力/大蔵ゴルフスタジオ世田谷
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