昨年の渋野日向子を超えるシンデレラストーリー! 下部ツアーに落ちた世界304位がメジャー王者
TEE-UP WORLD WIDE TOPICS & NEWS|今月の1枚
日本からは昨年の優勝者である渋野日向子や、米国ツアーで活躍する畑岡奈紗、河本結、ベテランの上田桃子が参加した「AIG全英女子オープン」。その結末は昨年の渋野日向子を超えるシンデレラストーリーだった。
スマイルシンデレラと言われた渋野日向子は世界的に無名だっただけで、日本では国内メジャーも制して、世界ランキング46位で『AIG全英女子オープン』に出場して優勝したことで大フィーバーとなった。
今年のソフィア・ポポフはさらにメジャータイトルから遠いところにいた選手。米国ツアーでは未勝利で、昨年シードを逃したことで今年は下部ツアーが主戦場。世界ランキングは304位で本来は出場権もなかった。しかし、トップ選手の多くが欠場したことで、その直前の「マラソン・クラシック」で9位タイに入って出場権が回ってきた。ちなみに、米国女子ツアーでのトップ10もこの試合が初めてだった。
出場権を得たのは試合の2週間前だったが、本番を迎えると強風が吹いた初日から2位タイと好スタートを切り、2日目もトップと1打差の2位で予選通過。さらに3日目を終えると3打差でトップに立ち、風がおさまった最終日は3つスコアを伸ばして通算7アンダーの堂々たる優勝を飾った。
優勝インタビューでは病気に苦しんでいたことも明かした。
「ツアープロになってすぐに原因不明の病に苦しんで、体重が11㎏も落ちました。それがライム病の感染症だとわかるまで時間がかかった。昨年は引退しかけたが、やめないで良かった」
苦しみの先に光があった。それはコロナ禍の世界を勇気づける優勝だった。
ソフィア・ポポフ
1992年10月2日生まれ。ドイツ出身。「AIG全英女子オープン」で優勝するまではツアー未勝利。ちなみに全英女子オープン優勝はドイツ人初の偉業となった。
10度目の全英で上田桃子が自己最高の6位に!
豪雨被害にあった地元・熊本のために出場を決めた上田は3日目に3アンダー、最終日に4アンダーとスコアを伸ばして、10度目の出場でキャリアハイとなる6位と大健闘を見せた。
GOLF TODAY本誌 No.580 12〜13ページより
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