あなたのミスショット、原因はギアorテクどっち!? 第八回｜有効的なショートウッドの使い方

ミスショットは技術的なものとクラブが原因なものの2種類がある。一般的なミスをギアの観点からクラブフィッターとトップアマ編集者が考察する。そのミスは本当にアナタのせい？

オグさん
元ゴルフ雑誌編集者のクラブフィッター＆クラフトマン。過去の経験で得た知識を武器にライター業も行っている。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68

あいり
学生時代からゴルフをはじめ、シングルプレーヤーの編集者。最近は取材が多く練習量が確保できないのが悩み。ドライバー飛距離は230ヤードで持ち球はドロー。ベストスコア68

ショートウッドは 初心者には優しく 上級者にはひと工夫 必要なクラブ

FWで出っ歯でもロフトがあると つかまるモデルが多いんです。

スライスがお悩みなら ショートウッドは効く

あいり おぐさん、FW って何を基準に選べば良いんですかね？そろそろ買い替えようかと。

オグさん FWで気を付けたい点は、重さやシャフトの特性などいくつかあるけど、意外とミート率や方向性に影響するのがFP値。

あいり えふぴーち？ ああ、フェースプログレッション、つまり出っ歯具合の事ですね。確かにFWは出っ歯になっているモデルと割と引っ込んでいるモデルがありますが何が変わるんですか？

オグさん 出っ歯具合が強いヘッドだとターンしようとする力を示す重心角が小さくなるから、つかまりを抑えたモデルになりやすく、出っ歯具合を抑えたヘッドだと重心角が大きくなるからつかまりやすいモデルになりやすいんだよ。

あいり ふむふむ。アイアンでも良く出てくる話ですね。

オグさん ただしこれは同じロフトで２つのヘッドをFP値の違いで比較した場合の話。7番や9番といったロフトのあるウッドは、出っ歯でもつかまるよ。というか出っ歯にしか作れない。

あいり どうしてです？

オグさん ウッド形状でロフトが多くなるってことはヘッドの上部にフェースが倒れてくるってことだから、ヘッドの上部から生えているネックに干渉する。だからフェースを前に出さざるを得ないわけ。それでもヘッドが小ぶりになり、重心距離が短くなるから、ヘッドのターンは容易にできるし、クラブも短く、ライ角もアップライトになるから、つかまる要素の方が強くなる。だからショートウッドはアベレージゴルファーにオススメなんだ。

あいり それだっ！

オグさん わっびっくりした！ どうしたの？

あいり 私7番ウッドだけ引っかけるんです！5番と同じヘッドでシャフトも揃えているのに。やっと謎が解けました！症状ってクラブを調整する必要はありますか？

オグさん 他のFWと同じ銘柄のシャフトを入れているなら、短い番手ほどシャフトの先端を少しカットするとつかまりを抑えられるからオススメだよ。まぁ工房ではごく一般的な処置なんだけどね。

あいり 早速やってくださいっ！買い替えるのはやめっ！

オグさん う～ん失敗（笑）

【シリーズ一覧】
第一回：パターグリップ
第二回：鉛の正しい使い方
第三回：フェアウェイウッドの選び方
第四回：カウンター バランス
第五回：ウェッジの形状①
第六回：アイアンのシャフト選び
第七回：鉛でテンプラを直す
第八回：有効的なショートウッドの使い方
第九回：ウェッジのザックリ解決法
第十回：グリップとストロークの関係
第十一回：短いクラブほど重くする必要がある
第十二回：グリップ交換は慎重に
第十三回：様々なUTの形
第十四回：UTとアイアンの境界線
第十五回：ヘッドの形と性能のつながり
最終回：クラブの選び方の重要性