あなたのミスショット、原因はギアorテクどっち!? 第九回|ウェッジのザックリ解決法
フィッターおぐさんがあなたの悩みをイッキに解決!
ミスショットは技術的なものとクラブが原因なものの2種類がある。一般的なミスをギアの観点からクラブフィッターとトップアマ編集者が考察する。そのミスは本当にアナタのせい?
オグさん
元ゴルフ雑誌編集者のクラブフィッター&クラフトマン。過去の経験で得た知識を武器にライター業も行っている。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68
あいり
学生時代からゴルフをはじめ、シングルプレーヤーの編集者。最近は取材が多く練習量が確保できないのが悩み。ドライバー飛距離は230ヤードで持ち球はドロー。ベストスコア68
刃が深く刺さる前にソールが当たるから滑ってくれる
ザックリが多い方は バウンスを使えていない
あいり おぐさ〜ん、ウェッジの打ち方ってどうやれば上手く伝えられますか〜?
オグさん 聞く人間違ってますよ! それはプロに聞きなさい!
あいり いやプロに聞いた打ち方を教えたんですよ! ビビッとスピンの効く打ち方! 私もこれでスピンが効くようになったんです! だから初心者の友達にも教えたんですけど……。
オグさん けど?
あいり コースでやったらザックリしか出なかったって、すごい怒られちゃって。
オグさん まぁそうだろうね。
あいり 何でですか⁉ 私はできたし、教えた時に少しは打てていたんですよ。
オグさん お友達がどんなウェッジを使っているかわからないけど、スピンを効かせたアプロ―チは、打ち方が分かってもよほど練習をしないと毎回うまく打つのは相当難しいんだよ。あいりちゃんみたいに基本ができているならまだしも。いわば100点を取りに行く打ち方だからね。失敗したらリスクは大きいよ。
あいり そんなこと言ったって、絶対ミスしない打ち方なんてないじゃないですか!?
オグさん 絶対はさすがにないけど、大きくミスを減らす打ち方はあるんだよ。
あいり えっ! どうやるんですか?
オグさん バウンスを積極的に使うんだよ。アプローチが苦手な人は、たいていフェース面でボールをとらえようとする意識が強い。そうするとフェースをボールにクリーンに当てようとするから上から振り下ろすように刃が下を向いてザックリになりやすいんだ。ソールをボールのすぐ手前の地面に接地させるようなイメージを持つと、ソールが滑ってくれるから、やわらかいボールが打ちやすいよ。多少ダフってもソールが滑ってヘッドが抜けてくれるしね。
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クリーンに打つイメージが強いとハンドファーストの度合いや入射角がきつくなり、ヘッドが地面に刺さりやすくなる。
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ソールをボールの手前に接地させるイメージを持つと、ソールが地面を滑りやすくなるので、ざっくりはほとんどしなくなり、フワッとした球が打ちやすくなる。
あいり なるほど! そんな打ち方があるんですね。
オグさん いわゆるお助けウェッジがみんなバウンス角が大きく設定されているのは、より刺さりづらく、滑りやすくするため。ワイドソールも刺さりづらく滑りやすいという点では同じだね。こういったウェッジでなくても、ソールから接地させるイメージを持つだけで少なくともザックリは減らせるよ。
あいり さっそく友達に伝えて罪滅ぼししてきます(笑)
GOLF TODAY本誌 No.576 79ページより
【シリーズ一覧】
第一回:パターグリップ
第二回:鉛の正しい使い方
第三回:フェアウェイウッドの選び方
第四回:カウンター バランス
第五回:ウェッジの形状①
第六回:アイアンのシャフト選び
第七回:鉛でテンプラを直す
第八回:有効的なショートウッドの使い方
第九回:ウェッジのザックリ解決法
第十回:グリップとストロークの関係
第十一回:短いクラブほど重くする必要がある
第十二回:グリップ交換は慎重に
第十三回:様々なUTの形
第十四回:UTとアイアンの境界線
第十五回:ヘッドの形と性能のつながり
最終回:クラブの選び方の重要性