あなたのミスショット、原因はギアorテクどっち!? 第11回|クラブ選びは重量フローが大事
フィッターおぐさんがあなたの悩みをイッキに解決!
ミスショットは技術的なものとクラブが原因なものの2種類がある。一般的なミスをギアの観点からクラブフィッターとトップアマ編集者が考察する。そのミスは本当にアナタのせい?
オグさん
元ゴルフ雑誌編集者のクラブフィッター&クラフトマン。過去の経験で得た知識を武器にライター業も行っている。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68
あいり
学生時代からゴルフをはじめ、シングルプレーヤーの編集者。最近は取材が多く練習量が確保できないのが悩み。ドライバー飛距離は230ヤードで持ち球はドロー。ベストスコア68
短いクラブほど重くする必要がある
1本でも仲間はずれがいるとすべてに悪影響を及ぼす
あいりおぐさん聞いてくださいよ〜! 久々に良いスコアが出そうだったのに上がり3ホールで崩れてしまいました。
オグさんへぇー珍しいこともあるもんだ。ショットメーカーのあいりちゃんが。
あいり新しく手に入れたUTを試してみようと打ってみたのですが、上手く当たらず、そのあとのショットまでおかしくなっちゃって。
オグさん それがこのクラブ? あ~そうだろうね。
あいり 何がですか!? 見ただけで何が分かるんですか?
オグさん このクラブだけ、他のクラブと比べるとかなり総重量が軽いのよ。ほかのクラブはちゃんとあいりちゃんに合わせて作ってあるクラブだし、重量フローもちゃんとしているから同じフィーリングで打てるけど、このUTだけ軽いから同じフィーリングで打てないし、なおかつ一回これを打ってしまうと、意外とその軽さが感覚に残ってしまってしまうから、適正なクラブが重く感じちゃうことがあるんだ。
あいり それで急におかしくなっちゃったのかぁ。さっきおぐさんが言っていた「重量フロー」って何ですか?
オグさん ゴルフクラブはスイング時、長いクラブほど強い遠心力が生まれ、短くなるほど遠心力が弱くなる。この遠心力は、スイング時にクラブから感じる抵抗感としてゴルファーは感じ取っているんだ。この抵抗感は、いわゆる振り心地で、この振り心地を揃える為に遠心力の弱い短いクラブほど重くしてその抵抗感を補う。それが重量フローだよ。
あいり だから短いクラブほど重くなっているんですね!じゃあアマチュアの方から良く聞く、ドライバーが調子良いと、アイアンが当たらないとか、アイアンは得意だけどドライバーが苦手なんて方も、この重量フローができてないってこと?
オグさん 断定はできないけどそれが原因のひとつという事は大いに考えられるね。
あいり ひえ〜! ゴルフクラブの選び方って大事なんだなと再確認しました。
GOLF TODAY本誌 No.578 79ページより
【シリーズ一覧】
第一回:パターグリップ
第二回:鉛の正しい使い方
第三回:フェアウェイウッドの選び方
第四回:カウンター バランス
第五回:ウェッジの形状①
第六回:アイアンのシャフト選び
第七回:鉛でテンプラを直す
第八回:有効的なショートウッドの使い方
第九回:ウェッジのザックリ解決法
第十回:グリップとストロークの関係
第十一回:短いクラブほど重くする必要がある
第十二回:グリップ交換は慎重に
第十三回:様々なUTの形
第十四回:UTとアイアンの境界線
第十五回:ヘッドの形と性能のつながり
最終回:クラブの選び方の重要性