あなたのミスショット、原因はギアorテクどっち!? 第五回|ウェッジの形状①
フィッターおぐさんがあなたの悩みをイッキに解決!
[技術的Q]ウェッジの方向や距離を安定させたい [フィッティングQ]自分に合ったウェッジはどう探せば良い?
ミスショットは技術的なものとクラブが原因なものの2種類がある。一般的なミスをギアの観点からクラブフィッターとトップアマ編集者が考察する。そのミスは本当にアナタのせい?
オグさん
元ゴルフ雑誌編集者のクラブフィッター&クラフトマン。過去の経験で得た知識を武器にライター業も行っている。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68
あいり
学生時代からゴルフをはじめ、シングルプレーヤーの編集者。最近は取材が多く練習量が確保できないのが悩み。ドライバー飛距離は230ヤードで持ち球はドロー。ベストスコア68
出っ歯具合と構えを合わせれば安定したアプローチができる!
出っ歯であるほどクリーンには打ちやすいが…
あいり おぐさん今回はウェッジについて教えてください!
オグさん どんなことでしょう?
あいり 私はずっと出っ歯のウェッジが好きで愛用しているのですが、先日とあるプロがグースネックのウェッジにしてミスが減ったというお話を聞き、どんなもんかと打たせてもらったんです。
オグさん どうでした?
あいり 悪くはなかったのですがいまいちしっくりこず。ちょっと左に引っかけることが多かったです。
オグさん 基本的に出っ歯が好きな方、それで距離や方向が出ている方ならいきなりグースネックのウェッジを使ったら左に出ちゃうでしょう。
あいり 出っ歯とグースは、何がどう変わるんですか?
オグさん ひとつはインパクトの当たるタイミング。グースネックにするとフェースが後方に下がるので、出っ歯よりもインパクトのタイミングが遅れる。スイング中フェースはターンし続けているから、遅れるってことはフェースをターンさせられる時間が長いってことになるから右へのミスがしづらくなるんだ。出っ歯のメリットは文字通りリーディングエッジが前に出ているからボールに直接コンタクトしやすいという点。少々ボールが沈んだラフでもシビアにコントロールしたいなら、出っ歯の方が向いているといえるよ。
あいり つかまりが良いグースネックに、ボールを操作しやすい出っ歯といった感じですね。それではミスに強いのはグースネックのウェッジってことになるんですか?
オグさん ウェッジは打ち方やソールの形状によってかなり結果が変わるから、一概には言い切れないけど、出っ歯具合はアドレスの形に合わせて選ぶと大きなミスはしにくくなると思うよ。ボールを右足寄りにおいてハンドファーストに構える人は、ボールがつかまりやすく、エッジが刺さりにくいグースネックの方が向いているし、ボールを左足寄りにおいてシャフトを垂直に構える人は出っ歯やストレートの方が狙った方向に打ち出しやすくなる。ウェッジの苦手には、色々な原因があるけれど、使用しているクラブが原因の人もいるから自分の構えと使っているウェッジの出っ歯具合を確認することをオススメするよ。
あいり 構え方にもクラブの相性ってあるんですね!
ウェッジはFP値の他にバウンス角やソールの形状が性能に大きく影響するので一概には言い切れないが、グースネックはリーディングエッジが後方に下がるので刺さりにくくハンドファーストで構える方に向く。出っ歯はシャフトを垂直に構える方でもボールを拾いやすくなるというメリットがある。
出っ歯のメリット
▶ボールに直接コンタクトしやすい
▶左に飛びづらい
グースのメリット
▶ボールがつかまりやすい
▶右に飛びづらい
GOLF TODAY本誌 No.572 102ページより
【シリーズ一覧】
第一回:パターグリップ
第二回:鉛の正しい使い方
第三回:フェアウェイウッドの選び方
第四回:カウンター バランス
第五回:ウェッジの形状①
第六回:アイアンのシャフト選び
第七回:鉛でテンプラを直す
第八回:有効的なショートウッドの使い方
第九回:ウェッジのザックリ解決法
第十回:グリップとストロークの関係
第十一回:短いクラブほど重くする必要がある
第十一回:短いクラブほど重くする必要がある
第十二回:グリップ交換は慎重に
第十三回:様々なUTの形
第十四回:UTとアイアンの境界線
第十五回:ヘッドの形と性能のつながり
最終回:クラブの選び方の重要性