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ガーミン「Approach R10」を野村タケオが試打レビュー!

野村タケオのゴルフ実験室

2021/08/16 ゴルフサプリ編集部

野村タケオのゴルフ実験室タイトル画像

アマチュアでも「これなら!」と、思わず手を出してしまえるお手頃価格の弾道測定器がGARMINから登場しました! その名も「Approach R10」。はたしてその性能は? スピン量や初速、打ち出し角、最高到達点など、どこまで計測してもらえるのか。さっそくゴルフバカライターの野村タケオが試してみましたよー!

撮影/野村タケオ

Approach R10(アプローチR10)って何?

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。最近はゴルフクラブを買うのも、まずフィッティングしてからってことが多くなってきました。ゴルフショップに行くと、弾道測定器があって、試打したクラブでどんな球が出ているのかがすぐに分かっちゃう。それも飛距離やどっちに曲がってるかとかだけでなく、スピン量や初速、打ち出し角、最高到達点なんてことまで分かっちゃうんです。もう完全に丸裸ですよね。

プロも弾道測定器を自分で買ったりして、クラブ選びや、スイング作りに活用しているようです。僕たちアマチュアも簡単にそういう事ができれば上達に役立つと思うのですが、弾道測定器って高いのよ。プロが使ってるのなんて数百万円だし、僕たちが手の届く値段のものだと、計測できる項目が少なかったりして、ちょっと物足りない。安いと精度もどうなの?って思っちゃうしね。しかーし、今回GARMINから「Approach R10」というお手頃価格で高性能の弾道測定器が発売されるっていうじゃないですか!これは試さずにはいられないってことで、発売前にお借りして、さっそく試してみました!

GPSナビゲーション機器などで有名なGARMIN(ガーミン)が初めてリリースした本格的なゴルフ用弾道測定器がApproach R10です。弾道測定器には大きく分けて2種類のものがあり、一つは高解像度カメラを使用してインパクト時およびインパクト直後のボールデータを測定するカメラ式のもの。そしても一つがこのApproach R10のようなドップラーレーダーを使用してゴルフボールの飛行を追跡するタイプのレーダー式。有名なTRACKMANもこのレーダー式です。

ガーミンApproach R10
しっかりとしたケースに収納されています。

Approach R10小型の測定器ながら、測定できる項目は20種類!飛距離はもちろんのこと、スピン量、スピン軸の傾き、ボール初速、打ち出し角などが分かるのですが、他にもインパクト時のクラブフェースの向きや目標方向対するインパクト時のクラブ軌道(クラブパス)なんてのも分かっちゃう。それでいて価格が74800円(税込み)っていうんだから、恐るべきコスパじゃないですか!同じような価格帯の弾道計測器もありますが、ここまで多くの項目を測定できるものは無いと思います。しかしね、いくら安くても測定した数値がいい加減だったり、使いにくかったりしたら意味がないじゃないですか。ってことで、実際に使ってみました。

小型サイズで設置も超簡単!

まずApproach R10で驚かされるのが、その大きさ。本体はW88.5mm、H70.25mm、D25mmとかなりの小型。そこに付属の三脚を付けて使用します。充電式なのでコードの接続などは不要で、電源をオンにしてスマホにインストールしたGarmin Golfアプリを起動すればすぐに使えます。1回の充電で最大10時間使用可能なので、普段の練習での使用では充電切れの心配はなさそうです。
また、スマホをキャディバッグなどの見やすい位置に取り付けるためのスマートフォンマウントも付属していて、とてもありがたい。

ガーミンApproach R10を設置した写真
ボールの後方1.8~2.4メートルに設置します。ミドルアイアン2本分くらいでちょうどいい感じですかね。

ボールを打つだけで計測!そして動画も撮れちゃう!

Approach R10をボールの後方2メートルあたりに設置して、アプリと連携すればもう準備はOK!あとはボールを打てば勝手に測定してくれるんです。本当に超簡単!弾道をアニメーションで見ることができるし、飛距離やスピン量、打ち出し角などの多くの項目がひと目で分かる図と一緒に表示されます。測定値はアッという間に出るので、全くストレスなし。ショットのデータは記憶してくれているので、あとで比較することもできます。

そして、驚くのがスイング動画も撮れるってこと。これも特に撮影ボタン等を押したりすることなく、撮影機能をオンにしてスマホを撮影できる場所に設置しておけば、ボールを打つごとに勝手にスイングを撮影してくれます。そのスイング動画はショットデータと一緒に保存されているので、いいショットが出たときのスイングがどうだったかとかを簡単に確認できます。

動画撮影してくれたものを写真にしている
スマホをセットして球を打てば勝手に動画撮影してくれます。動画はデータと紐付けされているので、あとでいろいろ分析できますね。

正確性ってどうなんですかね?

ドライバーやアイアンで数球ずつ打ってみました。僕だけでなく、トップアマの佐藤順くんにも打ってもらって、いろいろと検証しましたが、基本的に数値はかなり厳しい!夢を見させてくれるような数値は出ません(笑)。しかしこれはある意味かなり実測に近い数値が出ているんじゃないかと思います。TRACKMANもかなり厳しい数値が出るのですが、それに近いか、項目によってはさらに厳しいかもって感じもします。

細かく言うと、まずヘッドスピードがかなり厳しいです。佐藤順くんで42~43m/sって数字だったのですが、これはかなり厳しいですね。僕だと40m/sがいいとこで、ちょっと悲しいっす。そしてスピン量が自分の感覚よりもほんの少しだけ多めに出る気がしました。自分の打った感覚よりも10%~15%くらい多めに出るような気がします。飛距離なんかも少し厳しいような気がしますが、これは全く盛ってない感じで、実測値に近いんじゃないかと思います。測定器によってはかなり盛った数値が出るものもありますが、そういう機器で慣れてしまっていると、このApproach R10を使うと「うっそ~ん」ってなっちゃいますね。

打った際のデータ画像
弾道も見れるし、かなりの種類のデータがひと目で確認できます。データの並び順もカスタマイズできます。

とりあえず室内での計測でけでの感想ですが、全体的に少し厳し目で実測値に近い数値が出ているような気がします。個人的にはTRACKMANで測定した時の数値に近いように感じました。屋外の広い練習場やコースでもう少し検証してみないとハッキリと言えない部分もありますが。

シミュレーションゴルフもできちゃうんです!

Approach R10での弾道測定はアプリも含めて全て無料です。本体さえ買ってしまえば、それ以外に費用はかからない。でもね、実は有料サブスクリプションで利用できる機能ってのがあるんです。それがシミュレーションゴルフ。月額1180円(年払いだと11800円)を払えば、世界42000コースをラウンドすることができるようになります。もひとつ、その週にPGAツアーが開催されているコースをラウンドすることが出来て、オンライン上で世界のゴルファーと競うこともできちゃうんです!マスターズウィークにはオーガスタをラウンドすることもできちゃう!いや~すごい機能です。仲間とワイワイシミュレーションゴルフで楽しむってこともできるなんで最高じゃないっすか!

野村タケオがガーミンApproach R10を持っている写真
こんなに小さいのに、本当に凄い機能だと思いました!

想像以上の高性能で、これは「買い」だと思います!

値段から考えて、そこそこ楽しめる程度のものかと思っていたのですが、かなり本格的な測定ができることに驚きました。これなら十分クラブフィッティングや自分の弾道の分析、そしてレッスンにも使えるんじゃないでしょうか。個人使用だけじゃなく、ショップやレッスンプロの方にも良いんじゃないのかな。アプリの完成度がかなり高いので本当に使いやすいし、アプリのアップデートで今後もっと機能が増える可能性もあると思います。

弾道測定器があるからゴルフが上手くなるとかってことはないんだけど、自分の弾道の傾向を知ることで、弱点も分かるし、クラブ選びにも生かせます。なにより練習のモチベーションが上がるんじゃないでしょうか。

とにかく7万円台で買えることを思うと、本当に素晴らしい商品だと思います。弾道測定器が欲しいな~なんて思ってる人は、買って損はないと思いますよ~。

<取材・文> ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ

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