昨シーズンに活躍した女子プロが勝利を掴み取ったクラブセッティングは、コレだ!
勝ち組ギアに学ぶセッティング術
2月は人気メーカーの新製品がゴルフショップにならぶ時期ですが、新モデルを購入する際も女子プロのセッティングを参考にするとスコアアップの近道が見えてくるはず!今回は2022年シーズンに活躍した12選手のセッティングを徹底取材しました。
GOLF TODAY本誌 No.609/144〜151ページより
構成・文/野中真一
撮影/相田克己 圓岡紀夫 山之内博章
取材トーナメント/JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ
クラブを替えてスコアアップしたいなら、一流女子プロのセッティングに学ぼう
Q:下記の写真12枚はどの選手のクラブでしょうか?
下の12名から選ぼう!※答えは最後。
2022年に大活躍した選手のセッティングは、ウッド5本が新定番
年間女王となった山下美夢有を筆頭に、2022年のポイントランキングでトップ10に入った選手を見ると、ウッド5本のセッティングがスタンダードになっていた。
プロが使える5Uが増えた
20歳で年間女王になった山下から、37歳のベテラン藤田さいきまで、メルセデス・ポイントランキングで上位になった選手を見るとある共通点があった。
それはフェアウェイウッド2本、ユーティリティ2本、そしてドライバー1本というウッド5本のセッティングになっていること。その理由についてQPさんこと関雅史に話を聞くと、
「3番、5番ウッドを入れるのは昔から変わりませんが、最近は4U、5Uの2本を入れる選手が増えました。その理由として、昔の5Uだと打球が上がりすぎて、つかまりすぎる傾向があったのですが、最近の5Uはつかまり過ぎを抑えつつ、強い打球が打てるようになりました。だから、女子プロが試合で使うようになったと思います」
海外メーカーのユーティリティはツアープロが使うことを前提に設計したモデルも増えた。そう考えると、競技ゴルファーが4U、5Uを使うのもアリだろう。
山下美夢有
●やました・みゆう/2001年8月2日生まれ、大阪府出身。
2021年に初優勝、2022年は年間5勝を挙げて、最年少で年間女王のタイトルを獲得。加賀電子所属。
昨年9月に新ウッドで優勝
昨年9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」からドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティのウッド5本を全て新モデルにチェンジすると、いきなりコースレコードで優勝。
- 1W:スリクソンZX5 MkⅡ(ロフト/8.5度 シャフト/スピーダーNXグリーン50-SR)
- 3W、5W:スリクソンZXプロト(ロフト/15度、18度 シャフト/スピーダーNXグリーン50-SR)
- U4、U5:スリクソンZX(ロフト/22度、25度 シャフト/スピーダーTRハイブリッド-75S)
- 6I-PW:スリクソンZX5(シャフト/ダイナミックゴールド85-R300)
- 48度、52度、58度:クリーブランドRTX ZIPCORE(シャフト/ダイナミックゴールド95-R300)
- パター:リアライズ スクワッドプロトタイプ
菅沼菜々
●すがぬま・なな/2000年2月10日生まれ、東京都出身。
2022年シーズンは優勝ゼロで、メルセデス・ランキング8位に入った。あいおいニッセイ同和損保所属。
ウッドもアイアンも『ゼクシオエックス』
ダンロップの契約選手は『スリクソン』を使う選手が多いが、菅沼はウッドもアイアンも『ゼクシオエックス』。ウッド系については「3番ウッドでも打球が上がってくれるのが良いです」と語っている。
- 1W:ゼクシオ エックスツアー(ロフト/8.5度 シャフト/テンセイプロホワイト1K50-S)
- 4W、7W:ゼクシオ エックス(ロフト/16.5度、20度 シャフト/テンセイプロホワイト1K50-S)
- 5U、6U:ゼクシオ エックス(ロフト/23度、26度 シャフト/テンセイCKプロオレンジハイブリッド60-S)
- 6I-PW:ゼクシオエックス(シャフト/N.S.プロ ゼロス8-S)
- 48度、52度、56度:クリーブランドRTX ZIPCORE(シャフト/N.S.プロ850GH-S)
- パター:ピン TYNE C センター
藤田さいき
●ふじた・さいき/1985年11月22日生まれ、栃木県出身。
2022年は11年振りの優勝を達成。37歳でも平均飛距離は250ヤード(8位)。チェリーゴルフ所属。
契約フリーでもすぐに『G430』投入
クラブ契約フリーの藤田さいきだが、解禁直後からピンの『G430』を投入して約1ヶ月後には11年振りの優勝を飾った。FW、UTはヤマハの『RMXシリーズ』で統一。
- 1W:G430 MAX(ロフト/9度 シャフト/N.S.プロ レジオフォーミュラMBプラス-S55)
- 3W、5W:RMX VD(ロフト/15度、18度 シャフト/N.S.プロ レジオフォーミュラMBプラス-S55)
- 4U、5U:RMX VD(ロフト/22度、25度 シャフト/N.S.プロ プロトタイプ)
- 5I-PW:i230(シャフト/N.S.プロ 950GH neo)
- 50度、54度、58度:ジョーズ RAW(シャフト/N.S.プロ モーダス3 105)
- パター:オデッセイ ホワイト・ホットOG ロッシーS
小祝さくら
●こいわい・さくら/1998年4月15日生まれ、北海道出身。
通算8勝をマークし、2019年シーズンから4年連続で優勝している。ニトリ所属。
ユーティリティは2018年モデル
ドライバー、フェアウェイウッドは2022年の11月に発売された新モデルを使っているが、ユーティリティだけは2018年モデルを使い続けている。小祝にとって手放せない名器のようだ。
- 1W:スリクソンZX7 MkⅡ(ロフト/9.5度 シャフト/ディアマナZF50-S)
- 3W、5W:スリクソンZX MKⅡ(ロフト/15度、18度 シャフト/ディアマナZF50-S)
- 4U、5U:スリクソンZ H85(ロフト/19度、22度 シャフト/ディアマナサンプh90-S)
- 5I-7I:スリクソンZ585(シャフト/ダイナミックゴールド85-S200)
- 8I-PW:スリクソンZX7(シャフト/ダイナミックゴールド85-S200)
- 48度、50度、58度:クリーブランド RTX-3(シャフト/ダイナミックゴールド85-S200)
- パター:オデッセイ トリプルトラック・テン
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