短パン問題は、ハイソックスのドレスコードだけじゃない!
この季節のゴルフ談義で時々出るのが、日本独特の「短パンにはハイソックス」、というドレスコードの是非です。令和のゴルフブームの中では、ごく一部のゴルフコースのみで生き続けている日本ゴルフ界の恥ずべき悪習という意見が多く聞かれます。
逆に、伝統を守っている正統派ゴルファーだとアピールするため、短パンにさり気なくハイソックスを合わせてゴルフを楽しんでいる人たちもいます。
最高気温が体温を超える日が、サラッとニュースなど流される時代です。昔の夏ゴルフとはレベルが違う暑さの中、プレーしているわけです。熱中症対策のため、夏ゴルフは短パンという男性ゴルファーも珍しくなくなりました。
トラブルの根源
「ドレスコードは事前に調べず、当日、知らなかったという感じで短パンでコースに行けば大丈夫だよ。そもそも、ハイソックスってどこで買えるのかわからないからね」
電車で移動中、隣に立っていた中高年のサラリーマンが自信満々に話していました。
見つからなければ犯罪ではない、という考え方は悪人の思考で、しかも電車の中で大声で話すのも恥ずべきことです。しかし、何事も都合良く自己中心に考えているゴルファーは、実際には増加しているように感じます。ゴルフコースでのトラブルの根っこには自分勝手があって、それらが大きなトラブルを生み出しているケースがが圧倒的多数だと思います。
百歩譲って、ドレスコードをクリアしていれば何でもいいのでしょうか?男性ゴルファーの短パン問題の最大のポイントは、短パンを履く男性ゴルファーの多くが、その問題に気が付いていない点なのです。
衝撃の事実!?女性ゴルファーの多くは「男性の短パンは不快」に感じている
「短パンにハイソックスって、実はわかっているなぁ、と思うんですよね」センスある女子ゴルファーを集めた座談会で、このひと言から一気に参加者の本音が爆発しました。かなり過激なので、短パン愛用者は覚悟して続きを読んでください。
一部の女性からすると男性の短パンは、すね毛だらけの足、日焼けしていない白さ、傷や湿疹もあったりして、多くの場合が見ていて気持ちの良いものではなく、それを無理矢理見せられるのは”視覚的な暴力”だというのです。
「レストランはお食事をする場所じゃないですか。そこに”見たくないモノ”を持ち込むのって、マナー的にもどうなの? って思います。真面目に食欲がなくなったり、美味しいものが不味く感じてしまう経験は多くの女子がしています」(見たくないモノとは、短パンから出た男性の足のことを指します)
「私たちもミニスカのウェアを着るときには、事前にちゃんとケアして、不快に感じさせないように努力しまくっています。それが礼儀だし、自分が楽しむためにも必要だと思うから。
だから脱毛しろ、とまでは言いませんけれど、なんにも努力していないとわかる剥き出しの足はだらしなくて不愉快なんです」
この手の話は、実は昔からありました。短パンを禁じるコースは、これを理由にしているところもあります。
TPOをわきまえる
「想像力だと思うんです。私たちだってどんなにお気に入りで涼しくても、ミニスカのゴルフウェアで通勤しようなんて絶対に考えません。TPOを理解しているからです。
男性ゴルファーに考えて欲しいのは、その短パン姿で通勤できますか? ということ。そういう視点で考えてほしいと思います」
ちなみに、ジムに行ってバリバリに鍛えています、という仕上がった足を見せられるのも、ナルシスト感が出ていて逆にイマイチだと感じるとのこと。
ハイソックスはすねを隠してくれるので、こうした女性たち覚える不快感を少しだけ緩和するのでしょう。ゴルフのハイソックスは不要という意見も聞かれる現代ですが、昔の人たちはちゃんとわかっていたんだ、と思うともらしていました。
短パンで夏ゴルフをしている男性は、単純に少しでも涼しくゴルフをするために着用しています。だからといって、女性目線のことは知らなかったから許してくれよ、というのは、バレなければ悪事をするというモラルの低さ同様、通用しないようです。
モテたい男性ゴルファーは無謀な冒険をしない?
さまざまなゴルフコースのドレスコードを観察しても、2023年時点で認められている短パンの定義は、素材やカラーはズボンと同じで、膝丈以上に長いものが推奨されています。
厳格なドレスコードを守っているゴルフコースで、短パンの丈が短すぎるから履き替えるかお帰りいただくかと選択を迫られ、普通のパンツに履き替えてゴルフをしたという話は、夏が来るたびに耳にします。
平均的な日本人男性の体型なら膝丈になる短パンが、高身長で足が長いモデル体型だと膝上になって、ゴルフでは履けません、という悲劇もあるようです。
女性目線、ドレスコード…男性ゴルファーの短パン問題のモヤモヤは晴れません。とはいえ、開き直って嫌われたり軽蔑されるのは、避けたいものです。要は、総合的に考えるとちょっと面倒臭いので、短パンはやめておこう、というのがベターな選択肢なのかもしれません。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




