どっちで選ぶ? 「すぐに結果を出したい人のクラブ選び」「長い目で見てゴルフの質を上げたい人のクラブ選び」
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
「みなさんは、どのようなタイミングで、ゴルフクラブを買い替えますか? 以前にも書かせていただきましたが、クラブを買い替える時は、必ず目的を持ってほしいというのがあります」というクラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶。すぐに結果を求める人と将来的に目標をもってクラブを買う人の選び方は違う?
今回は前回に引き続き、クラブ選びで結果を変える方法をお話します。応急処置的に選ぶのか?長い目で見て上手くなるクラブ選びをするのか? です。
ドライバー
応急処置の場合
もっとも多いスライサーの場合、アップライトにする、シャフトを柔らかいものにするなどが効果てきめんです!
これらは基本的に左に飛ぶように工夫されたクラブですので、一時的にスライスが止まる可能性があり、結果的に飛んでいるようにもなるでしょう。
しかしながらご注意が必要です! もともとスライスで悩んでいる人は、コースでの結果を求める際には基本的には左を狙う方も多いと思います。
その狙いのまま、このスライス防止クラブを使っていくと、結果的に左のラフに飛んで行ったり、下手をすると逆球で左OBなったりなんてこともあり得るでしょう。
そうなってしまうと、どうしたくなるか?というと、そのスライス防止クラブでさらにスライスを打ちたくなる方が多く見られます。
結果的に、自身のクセを助長してしまい、他のクラブにまで影響がでることになっていまいますから危険です!
長い目で見た場合
振りやすさを追求すると、短くしたり、シャフトを硬くしたりする方が良い方が多いです。
しかしながら、こちらの方は一時的に飛ばなくなる方が多いでしょう。
そうなった時に、どう考えるかはご自身次第というところですね。
あくまでも、飛ばすのは自分の能力であり、それを発揮するためのクラブを選んで使っていくこと
で、徐々に自身のパフォーマンスを上げられるようにしていくという覚悟ができるか?ということになります。
数か月くらい我慢して使っていると飛距離が元に戻るという方もたくさんお見受けしています。
アイアン
応急処置の場合
アイアンでもよくいらっしゃるのが7番アイアンでの150ヤードの距離の死守的なものでしょうか?
もちろん、あくまでも効率よく飛ばして、その150ヤードを目指すのであればそれは問題ありません。
ですが、もともとドライバーのヘッドスピードが40m未満の方では、なかなか実現できるものではありません。
そうなると、それに対しての対処方法はストロングロフトとなります。
1番手、2番手、立っているロフトにすることで、結果的に7番で150ヤードを確保できる可能性はあります。
ですが、ここでも注意が必要です!
ストロングロフトの一つ目のデメリットは、球が上がりきらずにグリーン上で止まりにくくなるというものですね!
簡単に言えば、5番アイアンでグリーンを狙っていくようなイメージでしょうか?
ストロングロフトの7番で150ヤードを目指す方のヘッドスピードでは、なかなかしっかり止まる高い球は実現しにくいでしょう。
そうなってくると、さらにデメリットがあります。
高い球を打ちたくなることで、アッパー軌道のスイングにもなりやすくなります。
最新のアイアンはそうならなくても上がるような重心位置などを装備していますが、どうしても見た目の影響から打ち込むよりも払い打ちやさらにはアッパーブローに入れたくなるのは必然で、これが他のクラブ、特にウェッジなどの打ち方につながってしまうのはご理解ただけると思います。
長い目で見た場合
アイアンはやはりキャリーの出るロフトできちんと止まる球を打てることを基本に考えていただき、かつ、それで番手ごとのキャリー差がキチンと出る物を選んでいきたいです。
そうなると、ストロングロフトではなくノーマルロフト(7番で35度前後)がよいでしょう。
しかしながら、これらはやはり最初は飛ばなく感じることでしょう。
キャリーが伸びる方も少なくはないですが、基本的には7番としては飛ばなくなる方がほとんどだと思います。
ただし、実際にはこれは飛ばなくなったのではなく、ロフト通りの結果とも言えます。
そしてこれもドライバーを短くしたりして振りやすくした時と同様に効果は後からやってきます。
アイアンの場合、ストロングロフトは飛距離を伸ばせるというのがヒントであり、きちんとハンドファーストに入れてダウンブローに打っていき、インパクトのロフトを立てることができれば、かなり距離を伸ばすことができるようになります。
その方がデメリットの少ないクラブ選びとなることをご理解いただけると嬉しいです。
ウェッジとパター、FWは?
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