クラブを“外から高く上げて” 川﨑春花は「理想的なスイング軌道になりました」
教えて下さい! 飛ばしのヒント 進化する女子ツアーの技術!川﨑春花
JLPGAツアーで活躍する女子プロたちから飛ばしのヒントを教えてもらうシリーズ第3弾は川﨑春花! トップの位置を高くしたことで、スイング軌道が安定。オンプレーンで振れるようになったと言うのだが、どういうことなのか教えてもらおう。
撮影/相田克己、圓岡紀夫、Getty images
ゴルフトゥデイ本誌No.632より
トップの位置を高くしたら正しい軌道に沿ったスイングで振り切れるようになりました!(川﨑)
テークバックはアウトサイドに上げるイメージ
川﨑春花が記録した23年と24年シーズンのスタッツを見比べると、大きく数字を上げたのが、トータルドライビングだ。これはドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を足し、そのポイント数が少ないほど上位にくる。川﨑は23年が67ポイントで17位だったが、24年は48ポイントで3位になっている。いかにドライバーショットの飛距離も方向性も安定していたかが分かる。
「これまではテークバックの際に手首を使い過ぎていたのです。その結果、テークバックと同時にインサイドにクラブを引いてしまい、トップの位置が低くなり過ぎていました」
自分がイメージしていた以上にフラットな軌道でスイングしていたことで、飛距離の低下やタイミングのズレなど、様々な弊害があったという。そのうち、自分がクラブをどこに上げているのかさえ分からくなってしまった。
「まずはトップの位置を高くしようと思い、テークバックでは手首を使わずに、体の回転でクラブを上げるようにしました。イメージとしては、アウトサイドにクラブを上げる感じです」
クラブヘッドが右足の前を通過するくらいまでは真っすぐ上げるが、インサイドに上げていた川﨑にしてみれば、アウトサイドに上げているようなイメージに近い。
最初は戸惑いもあったが、トップの位置は以前よりも高くなり、適正なスイング軌道でクラブを下ろせるようになったという。さらに、フィニッシュまでしっかりと振り切れるようになったことで、本来の飛距離を取り戻すと同時に、より正確なドライバーショットを放てるようになった。
以前は自分がイメージしていた以上にフラットな軌道にスイングしていた
2024年シーズン年間3勝でツアー通算7勝に!
川﨑春花
(かわさき・はるか)Haruka Kawasaki
2003年5月1日生まれ、京都府出身。デビューした22年にいきなり日本女子プロ選手権でツアー初優勝を飾る。24年はツアー3勝を挙げ、メルセデスランキング9位に入る活躍を見せた。25年はさらなる活躍が期待される。村田製作所所属。