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キャロウェイ「ELYTE(エリート)」3モデルを野村タケオが打ち比べ! さらにミスヒットに強くなってるぞ!

2025/01/22 ゴルフサプリ編集部 野村タケオ

ELYTE

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。毎年1月になるとギア付きとしてはちょっとソワソワするわけです。そう、大手海外ブランドの新製品が発表になる時期なんですね。その今年の新製品の中から、キャロウェイゴルフの新シリーズ「ELYTE(エリート)」シリーズのドライバーをコースでガッツリと試打してきました。一体今年のモデルはどんなふうに進化しているのでしょうか?

〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉

“エピックカラー”のデザインがかっこいい!

キャロウェイのニューモデル「ELYTE(エリート)」は前作同様にAIを駆使して設計されたモデルです。

まずフェースですが、AI設計を大きくアップデートしたことで、フェース上のコントロールポイント(最適な弾道に補正する場所)が前作の10倍、25,000点に増加した「Ai 10x FACE」となりました。このことで前作比較で平均飛距離が最大8ヤード伸び、着弾範囲が19%狭まるという驚異のパフォーマンスを生み出しています。

ELYTE

クラウンには航空宇宙分野でも使用されるサーモフォージドカーボンを新たに採用。軽くて強靭なうえ、精密な設計が可能になったことで、心地良い打球音だけでなく、スピン量や打ち出し角の最適化を実現しています。

ヘッド形状に関してはチタンを加工できる3Dプリンターを導入したことで、従来の90倍の速さでプロトタイプヘッドの制作が可能に。約75回ものヘッド試作で、空気抵抗が少なく安心感のある形状を実現。投影面積が大きい形状ながらヘッドスピードも向上させることに成功しています。

ELYTE

ELYTEドライバーは4種類のヘッドが用意されています。軽量モデルの「ELYTE MAX FAST」、高弾道ドローの打ちやすい「ELYTE X」、スタンダードモデルの「ELYTE」、そしてヘッドが少し小さめで強弾道の「ELYTE ◆◆◆」。その中から軽量の「ELYTE MAX FAST」以外の3モデルをコースでガッツリと試打してきました。

まずは「ELYTE X」を打ちました。構えてみると投影面積が大きく、かなり安心感のあるヘッドです。クラウン部分はマット調でカーボン模様がうっすらと見えています。形状はほんの少し三角っぽい形状で、ヘッド後方の頂点がややヒール寄りになっている感じがします。ドロー系モデルながらフェースは左を向いていないところがいいですね。

ELYTE

ヘッド後方のセンターとヒール側の2箇所にウェイトポートがあり、約13gのウェイトが装着されています。このウェイトを移動させるいことでボールのつかまり具合を調整することができます。またヘッド内部のヒール寄りをやや肉厚とすることでボールのつかまり性能をアップしています。

ELYTE

シャフトは純正の「TENSEI GREEN 60 for Callaway」のS。このシャフトは64gでトルク4.4の中調子ということです。

ELYTE

打ってみると、かなり球が上がりやすい。打ち出しから高弾道で、ほぼ真っすぐに飛び出した球が落ちぎわで軽く左に行くような弾道でした。何度か打ってもほぼ同じような弾道で、ほんの少しドローが強くなことはあっても、スライスするようなことはなかったですね。

打感はかなり柔らかく、フェースがたわむような感じがしました。打音も低めでほぼ金属音はしません。スピン量は少なめで、ランも含めた飛距離は結構出ていたと思います。シャフトは60g台なので軽くはないですが、そこまで重さは感じなかったし、気持ちよくしなってくれるのでとても振りやすい。

ELYTE

スライスで悩んでいる人や、球が上がらず悩んでいる人にはとてもいいヘッドだと思います。シャフトは50g台のも用意されているので、ヘッドスピード40m/s前後の人も十分使えると思います。

次にスタンダードモデルの「ELYTE」を打ちました。構えてみるとさっきの「ELYTE X」と形状は似ていますが、ヘッド後方部の頂点がセンター寄りになっている感じがします。クラウンの仕上げも同じで、フェース向きもスクエア。

ELYTE

ヘッド後方にはセンターとトウ側、ヒール側の3箇所にウェイトポートがあります。13gのウェイトを移動させることで、約20ヤードの左右幅の弾道調整が可能となっています。

シャフトは、これも同じく純正の「TENSEI GREEN 60 for Callaway」のSで試打しました。

ELYTE

打ってみると、こちらも打感は柔らかくて打音も低めです。ただたわみ量は「ELYTE X」より少し少ないかなと思いました。弾道も高めですが、いい感じの高めの中高弾道。直進性が高く、ほぼ真っすぐの球が打てますね。つかまりはかなり良くて、僕が打ってストレートか、落ちぎわでほんのり左に行くかな〜というような球。スピンはめちゃロースピンという感じではないですが、やや少なめで安定して飛ぶ感じ。初速は結構速めに感じたし、飛距離もしっかり出ています。何よりも左右へのブレが本当に少なくて、打感的には確実に曲がったと思ってもフェアウェイギリギリに残っていて驚きました。いや〜「Ai 10x FACE」恐るべしです。

ELYTE

純正シャフトとの相性もよく、多くのゴルファーが使いやすいヘッドだと思います。ウェイトの位置を変えればいろんな弾道も打ち分けられるので、フッカーもスライサーも自分の打ちやすい弾道が打てるでしょうね。とても完成度の高いヘッドだと思いました。

最後に「ELYTE ◆◆◆」を打ちました。構えてみると、もうこれはあきらかに他のモデルと違います。まずクラウンの仕上げがツヤのあるブラックとなっています。そしてヘッドは450ccで洋梨っぽい形状となっているので小ぶりに見えますね。いかにも左には行かない感があります。

ELYTE

ソールにはヘッド前方と後方に2つのウェイトが装着されています。初期設定はフロントが4g、バックが9gとなっており、入れ替えることで弾道の高さやスピン量を調整できるようになっているんですね。

まず今までと同じ純正の「TENSEI GREEN 60 for Callaway」のSで試打してみました。

ELYTE

打ってみると、打感はかなりしっかりしていて、少しの柔らかさを感じながらボールを押し込んでいくような感じ。他のモデルよりもズッシリとした打感です。打音も一番低く感じました。弾道は中弾道で、とにかく直進性が高く、前に前に行く感じ。スピンはかなり少なめで完全な棒球という感じですね。つかまるヘッドではないですが、操作性が他のモデルよりも高いので、つかまえていくことはできます。スライスで悩んでいる人には難しいでしょうが、フェードヒッターでも使えると思います。僕が打つとほぼストレートか、ほんの少しだけ右に曲がるフェードという感じ。フェードでも球が強いので飛距離はしっかりと出ます。僕は今回打った3種類のヘッドの中ではこれが一番飛びました。

ELYTE

次にカスタムシャフトのフジクラ「SPEEDER NX VIOLET 50S」でも打ってみました。こちらの方が少しだけ球が上がる感じがしましたね。スピン量は純正とほぼ同じですが、ほんの少しつかまりやすくなる気がします。なかなか相性はいいように感じました。

ヘッドの性能的にはやはりヘッドスピードが43m/s前後あった方がいいと思います。球が上がりやすいヘッドではないですが、ロフトを10.5度にすれば対応はできそう。左に行くのは嫌なハードヒッターや、スピンが多くて悩んでいる人、小ぶりのヘッドでシャープに振って行きたい人にはぜひ試してみてほしいですね。

今回ガッツリとキャロウェイの新作「ELYTEドライバー」のヘッド3種をコースで打ちましたが、とにかく「Ai 10x FACE」の凄さに驚きました。本当にミスヒットしても曲がり幅が少ないし、飛距離もあまり落ちない。打感も柔らかくて気持ちいいし、全体的に初速も速く飛距離もしっかりと出ます。ヘッドのデザインは以前のエピックシリーズを思い出させるカラーリングですが、個人的には前作よりもカッコよくなっていると思います。純正シャフトの出来もかなり良く、このままでも十分にヘッドのポテンシャルを引き出してくれると思いました。モデルごとにしっかりと性能も違っているので、ゴルファーのタイプによって選びやすいと思います。でもスタンダードモデルのELYTEでかなり多くのゴルファーをカバーできると思いますが。

個人的には「ELYTE ◆◆◆」がめちゃ気に入りました。小ぶりでロースピン、中弾道で強弾道と僕の好みにピッタリです。いや〜マジで欲しくなりましたね。しかし本当にAIの進化は凄いなと試打しながら思いました。皆さんもぜひ一度試打してみてください。

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。

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